『マスカレード・ホテル』主なキャスト感想2 瀬戸かずや率いる熟練の花組演技派達
やばくないですか?😍このスチール写真。
さて、主なキャストの感想を。
新田浩介:瀬戸かずや
捜査一課の警部補。普段は長髪、ジーパンに革ジャン。ポッケに手を突っ込み、前かがみで目つきが悪い、いかにも柄悪い刑事って感じ(=めちゃカッコいい)。
ジーパン姿がヤケに様になってます。(え、私服だよね?)
そんな彼が「コルテシアホテル」に潜入捜査をするためフロント係となる。山岸さんが教育係なのですが、髪を切れ、姿勢を正しく、目つきが悪いなど言われている姿はまるで・・・
ミー&マイガールのビルとマリアおば様のようでした~。
客席も笑ってしまった。あっという間にホテルマンの制服に着替えちゃったから、せっかくのジーパン姿は一瞬で終わり。皆様お見逃しなく、幕開きの方のみですからっ。
台詞が多くて多くて多くて、なんか気の毒になる位でした。もっと回数を重ねると、阿吽の呼吸とか、客席との呼吸があってきて、なるほど!!って展開が更に素晴らしくなるのではないかな。いや、回数を重ねると疲れちゃうかな。。どうなんだろう。
山岸尚美さんとの後半の心の交流、意見のぶつかり合い。まるでやんちゃな男子が、鉄の女の心を解きほどいていく様がリアルに感じました。キムタクにもピッタリだった新田浩介は、あきらにもあっていた。
このお芝居は本当に遣り甲斐があると思います。谷先生のコメントにもあった、やり切った後には素晴らしい世界が待っている、確かにそう思います。客席もその世界を一緒に観れるような気がします。
いつも求められているあきらのキャラクターを一旦忘れて、一役者として新田浩介を満喫して欲しい。そしてその素晴らしい世界を組子と一緒に体感して欲しい、そう思いました。
濃いキャラクターのホテルマン、お客様、刑事が沢山いるので、あきらは案外皆のまとめ役的な存在だったなと。受け身の芝居でもあり、皆を引っ張っていく先導者でもある。座長は大忙しですよ!
がんばれ!!あきら~😆
山岸尚美:朝月希和
完璧なフロントクラーク係。お客様は神様です~って感じ、若干どうなの?って思う女性だった。ひらめちゃんは、品よく、自然体に、素敵に演じていた。
しかし色々な事件が起こり、自分のポリシーを新田にかき乱され、違う考え方にも触れる。自分が気付いていない所で、人を傷付けていた事に愕然とする。
分かるなーー、深い。
それがキッカケで殺人事件が起こってしまうのだから、ビックリですよね。
事件解決の時ひらめちゃんが犯人に深々と頭を下げるシーンに、私は涙しました😭。最後までホテルマンなんだなと、美しいと思いました。
ひらめちゃん、好演です、花組復帰!
能勢金治郎:飛龍つかさ
ちょおおお面白かった!つかさ君。
のせ!
って常に新田から呼ばれるんだけど。あの能天気さって、天然??演技なら天才的ですよ。
彼のシーンは常に笑いが起こり、まるで正毅先生のお笑い担当のような、そんなポジション。美味しいです。
最後の謎解きのシーンは、お笑いとはうって変わり、緊迫した場面をしっかり演じていましたね。つかさ君、上手です、本当に。
あきらのバディ(相棒)ですから。2人の関係性が新鮮で、ほのぼの感もあり楽しませてもらいました!
ファッションセンスも、なかなかのものでした(笑)。
長倉麻貴:音くり寿
今回のMVP賞は彼女ですねー。
映画では松たか子が演じて、まさに怪演だった犯人役。ダブル主演の様な位置づけなのですが、音ちゃんが務める事になるとは。そして、
ほんとーに、怪演だった。
お婆さん変装の場面から、最後にどうしてこんな殺人事件を起こしたのか、激白のシーンまで。素晴らしい存在感でした。あきらに捕まえられて逮捕される所とか、本当に息を呑んだ。
長倉麻貴を音ちゃんが演じた事で、しっかり「マスカレード・ホテル」として成立したと思います。拍手です👏👏。
藤木総支配人:汝鳥 伶
谷先生のお芝居には、専科さんが重要な役をすることが多いのですが、ゆうちゃんさんの総支配人は、とっても落ち着いていて、懐が大きく、言葉に重みがある。素晴らしかった。
皆のお父さんの様な存在でした。芝居がぐっっと締まる、メッセージがじんわり伝わってきました。
久我マネージャー:冴月瑠那
イケメン副組長(フォー!)
いやあ、前から凄く気になっていて、こんなにじっくりお芝居を観れるなんて。
ステキですよねー。是非その舞台衣装のまま、大劇場となりの帝国ホテルのマネージャーとして立っていただきたい。
スミマセン、個人的に感想を言いたかった、るなさん。応援しています。
他にも、塾講師だった栗原を演じた組長さんの勢いのある若々しい演技が良かったなーと思ったのと、捜査一課係長として事件を説明してくれた、和海しょう、羽立光来。そして下級生も重要なホテルを行きかう役を演じていて、みんなみんな、本当に頑張っていました!
THE・宝塚なショー
最後のショーは長めで贅沢な内容になっていました。
センターのあきらが、大きい✨✨
衣装の色の問題もあるだろうけど、真っ白の燕尾をきたあきらが、とにかく大きくて、伸びやかで、舞台狭しと優雅に踊っていました。まさに、ま、眩しい!って感じ。
ひらめちゃんとのデュエットダンスも王道のザ・宝塚で。マスカレード=仮面舞踏会ですから、まさに宝塚のテーマにピッタリなミステリー作品だったと思います。
もう一回観たかった。それは叶わないけど、あの緊張感を会場でもう一回体験したかったな。
マスカレードホテルのメッセージ
ホテルマンの仕事は、お客様がルールブックである。お客様が快適に過ごせる事だけを考えれば、自ずと行動が決まってくる。
そして、その人の個性を忘れずに。
というようなニュアンスの発言が、支配人から新田さんに向けてありました。
予測不可能なことに対して、あとはその人を信頼する事しかできない。
信頼する事で想像以上の結果を発揮する事がある。
相手に対する信頼から来る行動。山岸さんは、新田さんを信用し、最後まで秘密を守った。
物凄く繊細な作業です、ホテルマンも、そして刑事も。信頼できる人間になれたら、仕事も友達関係も素晴らしいものになりそうです。
深いなぁと思いました。
27日千秋楽まで、どうかコンディションを保って、最高のミステリーの世界を作ってください!