花組『フィレンツェに燃える』あらすじと配信感想 みんな柚香アントニオが好きなんだよ




2022年10月22日花組全国ツアー 横浜での『フィレンツェに燃える』&オシャレ テイコク👑視聴しました🙋。

誰もが初演の映像を観たことが無いという、この柴田先生の作品『フィレンツェに燃える』。台本と楽譜からほぼイチから作り上げる感じですよね。
柴田先生らしい懐かしい雰囲気と余韻が残る内容で、逆に新鮮な驚き😵まんまと(笑)はまったラストシーンでした。

簡単なあらすじ※ネタバレあり

フィレンツェ バルタザール侯爵家の兄 アントニオ(柚香光)と弟 レオナルド(水美舞斗)。遠縁にあたり、3か月前に未亡人となったパメラ(星風まどか)を、父 バルタザール侯爵(高翔みず希)がヴェローナから呼び寄せた。

喪に服していたパメラは、モノトーンのドレスで舞踏会に登場する。その乾いた目つきと、貴族達の中で若干浮いている様子に、アントニオにはとっても気になる存在として映っていた。
元酒場の歌手だったパメラ、4度目の結婚で若い奥様だったこともあり、金目当ての結婚だろうなと皆が勘繰る所。皆の要望で歌い出し、男達を誘惑するようなそぶりを見せる。(ほら、貴方達の予想通りでしょ・・みたいな冷めた魔性の表情)

アントニオはとても優しく高貴な性格。それが過ぎるせいか、パメラの心の内を読んで可哀そうな彼女に手を差し伸べる。そして愛してしまう。お互い相思相愛なのだが…周りの反対が大きすぎる。

レオナルドは、家系に傷つけてはいけないと、逆にレオナルドがパメラを誘惑し、兄から奪い取る芝居を考える。

折しもフィレンツェは、イタリア統一運動の機運が高まっており、酒場ではサルデーニャ島から統一運動に参加する義勇軍が結成されると、皆は盛り上がっている。
兄とは違うやんちゃな弟 レオナルドは、バルタザール家の従兄弟ビットリオ(愛乃一真)、仕様人カルロ(航琉ひびき)の息子ロベルト(侑輝大弥)達と酒場で合流。時代が変わろうとしているイタリアにいて、貴族だけの利益を考えて暮らしていていいのか、レオナルドは義勇軍に参加する仲間を見て悩んでいる。

そんな中、ヴェローナから1人の憲兵がフィレンツェにやって来る。パメラの元恋人オテロ(永久輝せあ)。実はパメラが夫殺しに関わっているのではないかと疑っている。オテロの恋人で歌い手のマチルド(咲乃深音)と共に、統一運動に加担する人々を取り締まる。その中で、パメラがやっかいになっているバルタザール侯爵家の兄弟、どちらかを捉えれば、いい見せしめになると画策している…。

アントニオには、幼い頃から友達でシュザンテ侯爵家の3人娘の一人、アンジェラ(星空美咲)という娘がいた。3日間行われるフィレンツェのカーニバルに連れてくと約束をしていた。パメラの事が忘れられないアントニオは、心ここにあらずの状態でアンジェラをカーニバルに連れて行く。

アンジェラはやっぱりアントニオが好き。
レオナルドは兄を守りたい(つまり兄が好き)。
パメラも本当はアントニオが好き。だけど一緒になってはいけないと逆に遠ざける。
一番辛いのは兄アントニオ。
兄は侯爵家の跡取り、父のため、家のために生きて行く立場。どうすりゃいいのか悩む。

みんな、アントニオが好きなんだよね…。

カーニバルも終わり、4人の愛は悲しく燃え尽きて、さあどうする。
そこでオテロ登場。パメラに夫殺しの件で揺さぶりにやって来た。それを立ち聞いた弟レオナルド。芝居だったはずがパメラの事が忘れられず、オテロVSレオナルド、パメラを奪う為に剣を交える。

オテロはレオナルドに刺され、オテロが最後に放った銃弾は、なんじゃこりゃ😱!でパメラの胸に当たってしまった…😖。2人は死んでしまい、レオナルドは助かる。

レオナルドは、この一件で義勇軍に参加する事を決意する。父に賛成はされないだろうと思う中、父は親子の別れをしようじゃないかと、ワインでアントニオ達と別れの盃を交わす。父と子、兄弟、この先貴族と軍という事で敵味方に分かれるかもしれないけど。。

アントニオとレオナルドは、お互い身に着けていたペンダントを交換し、涙で別れを告げる。

そんな感じだったかなと。

目と目で語り合うお芝居

アントニオがパメラの目を見て、目から何かを感じるシーンがあります。本当にこのお芝居、目、目、目👀。(裏のバウ公演も、目がテーマだったか🤔)

台詞よりもお互いの目で何かを語り合う、目から私達も感じとるようなお芝居だったかなと思いました。柚香光の静かに冷静にとらえる目と、悪女のような冷ややかな様子のまどかパメラの目。

そして何より今回、マイティの涙涙のキラキラした目✨がとても印象的でした。

もう一人の主役のように活動的で、パメラに恋し、自分の家系に疑問を持ち、友達たちと統一運動について目を輝かせ、最後は自らの手でオテロを倒します。結果、心惹かれてしまったパメラも失ってしまいますが、それだけの事をしたうえで、本当に自分のやりたい道に、何も迷うことなく進むことができた。そしてその姿を父も応援するような最後でした。

それに引き換え、兄は最後の最後に、悔いて悔いて…。人の心は愚かな過ちばかり。さっさとパメラを奪っておけばよかった。本当にそれに尽きるのかなと思います。

とはいえ立場上、それは許されなかった。周りが賛成しない…。一番辛いのが兄であり、その分みんなに愛されている証拠でもあるかと思いますが、控えの立場って一番辛いよな~って思います。「蒼穹の昴」の咲ちゃん演じる梁文秀も、そうだったよなー。でも、その悩み=正解、だって言ってましたよね。そう思います。

最後に悪役の立場で登場したオテロのひとこ。笑わないひとこ、私大好物ですからね😊。登場シーンは、何やら不穏な空気漂う細めた目に釘付け。怖いから😏、人混みに紛れて扮装しているつもりでも、存在感ありました。もー、パメラの邪魔するなよ~って思う位。マイティとの決闘シーンも見どころの一つです!

イタリア貴族の終焉「山猫」

イタリア映画「山猫」のシーンがふっと蘇ります。

シュザンテ侯爵夫人 梨花ますみさんの御髪の美しい事っ!
そしてバルタザール侯爵 高翔みず希さんの勇ましいイタリア紳士、威厳のある事っ!この元花組 組長・副組長ペアの2人の存在感が、柴田芝居の重厚感を出した一つでもあったと、楽しませてもらいました。

綺麗なドレスを着たお嬢様たち、そして酒場の娘達。男達も勇ましく、艶やかで、明るく、とても時代を感じる場面が沢山あったと思います。

THE 宝塚。確かにそうかもな~と思いました。

個人的には柴田先生といえば娘役の面白さ。
魔性の女・パメラと、純粋無垢な貴族の娘・アンジェラ。星風まどか VS 星咲美咲のこの構図。

ふと宙組時代の「神々の土地」うらら VS まどかの、あの構図がチラッと過りました。時代は受け継がれるのだなー。まどかパメラは、なんといっても歌が絶品!怪しさ満点の歌うシーンは、声に色気が増して、大人になったな~(シミジミ)しちゃいました。

同時代、様々な国で貴族と不満分子の戦い、栄耀栄華の終焉というドラマがあったんですよね。

アンジェラの姉妹は春妃うらら、愛蘭みこ。ほっこり場面担当ですね😊。紳士レナート役で登場の聖乃あすかは、この3人娘のどちらを選ぶのか!?(うふふ)

そして酒場の女達、日陰の女達の活躍も付き物です。マチルド役の咲乃深音の歌もまた、妖艶で良かった。オシャレ テイコクでも、本公演に続きエトワールで登場でした。

Fashionable Empire は文句なく盛り上がる

ショーは前回大劇場で上演された、ファッショナブル・エンパイヤ!なかなか現代的で、お洒落で、面白いショーだなーと改めて思いました。プラス、ジャジーな中詰めの歌い継ぎも、小粋でこれまたお洒落。

そうだ、、ここは音くり寿パートだったな~と、退団者の事を思い出したり。

小道具の王冠をオープニングから全員身に着けて踊る所、最高!に盛り上がりますね。あれ、本当にカワイイ😍。まさか王冠をチョコンと頭に乗せる仕草と、花組ポーズが被るってことだったのかな~。ナイスアイデア。

横浜 県民ホールでの開催だったので、近所の中華街!パンダの被り物!肉まん!って感じでしたでしょうか。

神奈川県出身ご当地コーナーは、星空美咲ちゃん、愛乃一真、聖乃あすかの3名。めちゃくちゃノリノリでどうしようかと思った(笑)。とにかくこのショー、皆ほんとーーに楽しいっ!って画面越しに伝わってきて、一言でいうと

青・春 👑

でしょうか。

今この時を生きよう!何か起こるか分からないから面白いって。

この歌詞に心惹かれる方が、大勢いらっしゃったと思います。今、この時だから、ズーンと来るシンプルな事。そう、シンプルに楽しいことが素晴らしい、とも思った訳です。

さあ、全ツ後半戦、北の方に向かわれると思いますが、急に寒くなってきましたので、皆さま温かくしてご参加ください🏁。

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