ドラマ『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』感想*ネタばれ注意

2019年2月6日




フジテレビ開局60周年特別企画『レ・ミゼラブル 終わりなき旅路』
https://www.fujitv.co.jp/lesmiserables/

1日経って、じーーーんと、ジワジワとあとから感動が押し寄せてきます。本当にいいドラマでした。平成30年間に、未曽有の災害が、阪神と東北、2度もあったのだと、改めて激動の平成だったと実感しました。それをうまくストーリーに生かし、レ・ミゼラブルのテーマに乗せた、秀逸なドラマでありました!

もともとフランス、ドクトル・ユゴー原作のミュージカル「レ・ミゼラブル」が大好きで、何度も何度も帝国劇場に見に行っていた。バルジャンといえば、鹿賀丈史、ジャベールといえば村井国夫の世代です😋。フォンティーヌは岩崎宏美、エポニールは本田美奈子、あの舞台は伝説でした。

それを現代日本を舞台に置き換え、さてどんなあらすじになるのだろうと、心待ちにしておりました。ミュージカルのあらすじを頭で追いながら、このキャストはこの人か~と答え合わせしながら見てました。

相関図:https://www.cinematoday.jp/gallery/E0014409/001.jpg.html

  • ジャン・バルジャン:馬場純(ディーンフジオカ/吉沢亮)
    ババジュン、何となく”バルジャン”って響きになってますよね!
    場所は神戸。弟が肝臓移植が必要な病であり、自分しか移植ができない血液型であることを知りながら、年齢制限のためあと2年間待たなければいけない。母子家庭の母親が、勤め先のクリーニング店・斎藤夫婦から、詐欺まがいの投資で騙されてしまう。純は斎藤夫妻の家に押しかけ、口論の末、主人を殺してしまう。そこで少年院に入ることになる。
    ある日、弟が死にそうだと聞いて、純は脱走し病院に駆けつけますが、タッチの差で弟は死んでしまいます。生きる意味を見失ってしまいます。
    原作バルジャンは、貧しさのためパンを盗んだ事で脱獄され、何年も重労働を強いられます。仮釈放されたバルジャンは、そのまま脱走します。

 

  • ジャベール警部:斎藤涼介(井浦新/清水尋也
    そのクリーニング店の息子の涼介は、東京で警察官になります。一家を崩壊させた純が許せず、追いかけ続けます。原作ジャベールも、脱獄したバルジャンを生涯追いかけ続ける事になります。

  • 大司教:徳田育成園園長(奥田英二)
    純がトラックに飛び込みひかれそうになっているところを助け、過去について何も聞かず、もともと教会であった育成園でかくまいます。大司教と似たような立場で、罪深き隣人を助けてあげるのですよね。
    純が、徳田育成園で仲良くなった、渡辺拓海(村上虹郎)と心を通わせるのですが、1994年1月、神戸に阪神淡路大震災が起きます。義父より虐待され、足が少し不自由だった拓海は、瓦礫に挟まれ、純に「俺に成り代わって生きろ!」と命のバトンを託されます。このくだりが、感動的でした。
    原作では、自分の過去を偽ってバルジャンは市長になるんですよね。

 

  • ファンティーヌ:不破唯(山本美月)
    拓海は弁護士になるために勉強していたが、純もその遺志を継いで、10年後2004年に東京で弁護士として活躍する。そこで出会ったシングルマザーが不破唯。彼女はキャバクラに働きながら、娘・梢を違法の無認可保育園・田辺に預けます。
    原作では、ファンティーヌが働いている工場の市長がバルジャンで、ある事件からバルジャンのせいで彼女が解雇されてしまって、コゼットを預けている宿屋・テナルディエにお金が払えない、というあらすじです。
    唯は白血病で倒れ、純に娘を育てて欲しいと頼みます。純は梢を娘として一緒に生きる決意をします。
    そんな時、斎藤涼介に身元がバレてしまい、追われることになります。間一髪で、純と梢は上野駅から東北新幹線に乗り込み、逃げ切ります。

 

  • コゼット:不破梢(清原果耶)
    コズエ、”コゼット”に近いですね。2018年、一気に現代になります。ここをもう少し丁寧に描いてもらえると良かったかな~時間的に難しかったかな。梢ちゃんが大きくなってます。福島でリンゴ農園を営み、順調でした。原作同様、町を転々と渡り歩き、父である純は何も話してくれません。

 

  • マリウス:碓氷慎(松下洸平)
    思春期の梢は、政治家の孫、碓氷慎と出会い、恋に落ちます。キラキラの青年、まるでマリウスです。
    慎は、偶然にも弟と一緒の肝臓の移植が必要な病と知り、これは純にとって生きる意味を見つけたと悟り、梢と慎の結婚を条件に、純は慎に肝臓移植を行います。
    慎が政治家を志した理由、それが2011年の東日本大震災だったのです。震災で親友が亡くなり、自分だけが生きている事に、自分が生きる意味を考えます。ここが、純と拓海と同じ境遇のように感じる点です。原作では、フランス革命に身を投じるマリウスを助けるため、老体に鞭を打ってバルジャンが助けるのですが、現代では戦争ではなく、震災がきっかけになっています。上手い!って思いました。

 

  • テナルディエ:田辺元(金子ノブアキ)
  • テナルディエ妻:田辺真澄(長谷川京子)
    さて、この二人が物語のスパイスですよ、特に長谷川京子にびっくり!!こういう人いそう~。法外に保育料ふんだくり、お金がないならとブルセラまがいの商売を紹介し、完璧黒です。純のお陰で保育園は営業停止、逮捕されますが、その後は福島で自転車を盗んで闇取引する商売で生き延びます。原作のテナルディエ夫婦は、革命で死んだ兵士から、金目の物を盗んで商売をするので、うまくフューチャーしています。
    夫婦は涼介に出会い、純の居場所を教える事を条件にして見逃してもらおうとしますが、お互い刺し違えてしまい、涼介をピストルで撃ってしまいます。おおおお、まじで??という展開。「埋めちゃえば?」って、ひどい~。涼介はまだ意識がある状態で、田辺夫婦に山に埋められそうになります。事態を知った純が助けに行き、涼介は病院に運ばれ一命を取り戻します。
    原作では、同じように革命に参加したジャベールが、仲間を裏切ったことがバレて殺されそうなところ、バルジャンが助けます。「なぜ助けるんだ?俺はお前を追ってるんだぞ」ここが、同じように描かれていました。

 

  • エポニーヌ:田辺絵里香(福田麻由子)
    可愛そうな子。小さいころは梢をいじめていた金持ち娘が、思春期になると慎の秘書をやっていて、梢と同じ人を好きになります。片思いだと判っています。原作では、マリウスと一緒に革命に身を投じ、戦死してしまいます。この時のシーンが感動の涙なのですが、そういったくだりは、今回はありませんでしたね。

最後は、純は涼介のところに捕まりに行きます。ちょうど平成が終わる今年、平成31年の1月6日に、神戸の地で、2人は旅を終わらせることになります。二人の中に、葛藤しながら納得できるものを掴んだような終わり方になっていたと思います。

話の中で、奥田英二扮する園長の言葉が、とても心に残ります。
「人生、選択をするときは難しい方を選べ。きっとそちらが正しいはずだから。」
「みんな、目の前の人生を一生懸命に生きているだけだ。」

そんなような言葉を言っていたように思います。

ツラツラと勝手にあらすじと原作の比較を書きましたが、ディーンさんと井浦さん、とってもいい役者さんで二人の世界が良かった。そして少年時代の吉沢亮君、村上虹郎君が最高!演技が上手で目がキラキラしていた。涼介の少年時代の清水尋也君は、「インベスターZ」の子よね!ちょっとインテリっぽい所がピッタリ。

また、久しぶりの香里奈。最後の最後まで私は全然気づかなくって。。拓海の恋人だったのね~ちょっとヤンキーだと思ったらそういうことか。スタージュエリーの星のペンダントを見て泣きそうになった。そのくらい拓海はいい男だったんだよね。

もっともっと、一人ひとりの役者さんについて語ってたら切りがありませんが、とても良い題材のドラマだと思うので、また違う役者さんで再演してみたり、3時間で終わらせずに連ドラにするとか、描いていない部分も追加するなどして、深めてみてはいかがでしょうか?このままでは勿体ない!と思いました。文句なくオススメです!

 

 

 

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