ミュージカル『王様と私』感想 渡辺謙＆ケリー・オハラ 客席大盛り上がり

2019年7月18日

諸事情があってかなり遅刻して東急シアターオーブにつきましたが、遅れてでも観に行けてよかった…。

リンカーンセンターシアタープロダクション。夢の競演、満を持しての日本凱旋公演。すべて英語での上演で、不思議な感覚ですが、謙さん、大沢たかおさんの会話を字幕で見る事になります。

夜の部は17：45開演という、ちょっと変則的で、なんでかな。。って思ったら、『王様と私』は可愛い小さな子供たちが沢山出演しているミュージカルなので、早めに終わる（20：40）ようになってたのかなーと思います。

『王様と私』あらすじ

とても有名なお話で、私は映画のユル・ブリンナー版が印象的で、何度見ても泣いてしまう映画の一つです。

 

シャム王国にイギリスから英語の家庭教師アンナが、息子を連れてやってきます。東洋のしきたりを野蛮だと言って、様々な西洋思想を教えてくのですが、そこは何十人もの妻と子供たちがいる王宮。波乱万丈物語なわけですが、王様に逆らう奴隷のお姫様と家来の恋物語があり、王様もアンナに惹かれ、新しいシャム王国を作ろうとする息子を受け入れます。

ミュージカルとしては、思った以上にオリエンタル感満載な演出。出演者もアジア人が沢山おり、異国情緒あふれる作品になっていました。

タイの色、紫、ピンクの照明をセンス良く、上手く取り入れているなと思いました。

特に2幕の演劇シーン。映画の内容もそのままに、タイ舞踏装束をまとって、王様が奴隷の女性を追いかけ、最後は仏に助けられるシーンを、オペラのバレエシーンのように、たっぷり見せてくれます。

月組「クルンテープ」が記憶に新しく(笑)、たまさくの結婚式のシーンとか、思い出しちゃいましたよ。中詰めの『シャルウィーダンス』も。タイつながりでちょっと懐かしくもあり、うれしかった。月組のショーの仕上がりの方が、もっと豪華で美しかったよ！

主なキャスト

王様：渡辺謙

ミュージカルで『王様と私』を観たのは初めて。
王様が謙さんで良かったかも～😍って思いました。（松平の健さんではなく(笑)）

なんといってもセクシーで、チャーミング。体も大きいし、ケリーオハラとの並びがとても良かった。

今回の舞台では、スキンヘッドではなく短髪で、それがまた良かったと思います。

英語のセリフや歌に関して、良し悪しは私にはわからないのですが、感情や抑揚が気持ちよくて、笑いも多々起き、さすが謙さんだな～って思いました。歌の人ではなく、役者としての謙さんが引き立っていたように思います。

このカンパニーの王様、皇帝感が半端なく、客席は謙さんへの大きな拍手と声援で、熱気にあふれていました。それだけでも見に行って体験できたのは、貴重なことだなと思います。

アンナ：ケリー・オハラ

この方は、別格ですねっ！！

トニー賞をこの演目で受賞されました。彼女が歌いだすと、何ともロマンティックで聞きほれてしまう。タイの王宮に一人イギリス人がいる、という説得力がスゴイ。

ケリーさんの歌唱後には、もの凄い拍手喝采👏👏👏になります。その気持ち、私もよくわかりました。

やっぱり二人のダンスが、名シーンだなって心の底から思いました。

Come！

きゃ～、謙さんカッコいい！！ってなっちゃいますよ。誰でも。

チャン婦人：セザラー・ボナー

フィリピン出身の、あの『ミス・サイゴン』のキムを演じた方といえば、私も記憶があります！

英語が上手でとても美しい女性でした。第一婦人ということで、沢山の場面に出ていましたが、しぐさがやはりアジア人の気品を感じて良かったと思います。

クララホム首相：大沢たかお

こんな事が起こるなんて・・・😊。

個人的にファンで、やっぱりテレビ『JIN』の南方仁先生だし、『ファントム』の怪人役でミュージカルに出演されていた時に観に行きましたし。

まさかウェストエンドにデビューされて、日本凱旋公演でその姿を拝見できるなんて。感無量です。

肉体改造されたのかな、もの凄く筋肉もりもりで、東洋の堅物というイメージがぴったり。カーテンコールも一度も笑わず、首相然としてました。

最後に「アンナが王様を変えてしまった」と男泣きしながらフェードアウトするところは、力が入っていて、とてもこちらも感動しました。

タプティム：キャム・クナリー

タイの方かな？最後の妻、王妃様。家来と逃げようと計画する、意志の強い若い女性。

英語の発音がとても良くて、聞きやすく、見た目も美しく良かったと思います。最後に王様につかまってしまうシーンは、ハラハラドキドキ。ちょっと怖かったよ、謙さん😣。

『王様と私』凱旋ROADSHOW決定！

チャンスは当日券かしら…。沢山の方が観にいらしているようです。笑いあり涙あり、名曲ありの夏休みミュージカル、間違いないでしょう。

そして、2019年9月27日より、2018年8月ロンドンのパラディウム劇場にて行われた生中継映像収録を、映画上映されるそうです。

『王様と私』凱旋ROADSHOW決定！

追加チケットは難しそうなので、映画を楽しみに待ってます。

日本再演希望！

ここまで人気があるのならば・・・これは再演して、日本再上陸しても良さそうな気がしましたよ。渡辺謙さんがいつまでもお元気で健康でいらっしゃることを願っています。

そして、特別に大沢たかおさんの王様バージョンをやってみてもいいんじゃないかな？どうでしょうかっ！楽しみに待ってます。

 

リンカーン・センターシアタープロダクション
ミュージカル「王様と私」
出演：ケリー・オハラ × 渡辺 謙
2019/7/11(木)〜8/4(日)　東急シアターオーブ

上演時間：1幕85分、休憩20分、2幕70分（合計2時間55分）