こまつ座 第125回公演『どうぶつ会議』大空ゆうひはライオンの兄




お話はドイツの作家エーリッヒ・ケストナーの児童小説、なかなか深いお話でした。どうぶつ園にいる、ライオン、トラ、カンガルー、猿、そして郵便屋の猫など。
地球は空気が汚く、戦争や公害が進み、子供たちが遊べる場所が少なくなっている。この状態をどうすればいいのか?アフリカにいるライオンの兄に手紙を書きます。その兄が、ゆうひさんです。兄だから、性別は男、オス。アフリカの大地に、ゆうゆうと歩く姿は、威厳のある老ライオンのようです。ナタリーの記事に写真が掲載されています。

https://natalie.mu/stage/gallery/news/317409/1095801

お兄さんは、仲間の像、猿たちと考えます。全国のどうぶつと一緒にこの問題を解決するため、会議を開く事を決めます。世界中からどうぶつが会議に参加するためアフリカにやってきます。どうぶつ達だけでは人間には太刀打ちできない、だから子供たちにも協力してもらおうと。

そんな話で、ファンタジーあふれるお話。衣装がとっても可愛くて、ぬいぐるみのような毛糸の衣装でつつまれ、ゆうひさんはライオンキングみたいに、松葉杖のような足を操りながら練り歩きます。音楽は牧歌的で、ブレーメンの音楽隊のようで、演奏者達もどうぶつの恰好をしてます。演出がオシャレでシュールな感じも良かった。とても知的で素敵なミュージカルです。

なかなか言葉で説明することは難しいのですが、色々なジャンルに挑戦しているゆうひさんを毎回観るのが楽しみで、今回もまた新しい世界につれて来てくれる。お兄さんライオンは威厳と思慮があり、発声は男役時代らしくて懐かしい。歌は高音から低まで、ゆうひさんビブラートが効いていて素敵だったな。いつもの眉間の皺がかっこよく、どうぶつ界をまとめるリーダーの気品がありました。恰好は着ぐるみみたいですけどね(笑)

栗原類、池谷のぶえ、田中利花、上山竜治 など、個性的で芸達者な出演者が、どうぶつとなって出演しています。お子様達もたくさん見に来ていて、一緒に歌ったり、笑ったり反応したり、自分も子供になった気分で参加しました。

どうぶつにとってはアフリカの地が一番理想で、子供たちをアフリカに招待するんだと言います。

たまたま最近、映画「ブラックパンサー」を観たんですが、アフリカにはたくさんの部族がどうぶつと一緒に共存し、文明が栄え、資源が豊富にある。地球が滅びる事を憂い、アフリカのワガンダ国が立ち上がり平和を訴える場面が出てきますが、おお、どうぶつ会議に近いなとシンクロしました。

私たちの偏見は、実はもったいない見方であって、色々な立場の考え方にも耳を貸さないといけないと、幸せについて考えさせられるなと思いました。

ゆうひさん、ありがとう!
次は博多座公演『めんたいぴりり』にご出演だそうで。がんばってください~。

 

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