『エル ハポン-イスパニアのサムライ-』見どころ感想 なかなか笑ったキキちゃん捕物劇
2020年初観劇は、東京宝塚劇場 宙組『エルハポン』『アクアヴィーテ!!』。久しぶりの宙組組子全員集合で、芝居とショーの2本物。これが宝塚の基本形なんだよね。
お芝居は『エル ハポン』。大野先生のオリジナル作品。ずっと心配してました。大丈夫だろうか、楽しめるのだろうか、と。
私個人的な見所ポイントをご紹介します🙂。
和物の掴みはOKかな
幕開きはお正月にはピッタリ!で、仙台藩での宴のシーンは和の映像も効果的で、華やかな演出でした。美月悠演じる伊達政宗が登場し、支倉常長使節団の武士の方々、そして真風涼帆演じる蒲田治道さん。
オペラでジーっと観てましたが、使節団の皆さんの和物のメークが美しい。なかなか様になっておりましたよ!松風輝、秋音光、秋奈るい、瑠風輝、愛海ひかる他。腰を低く、所作もしっかりしていて、武士らしさを感じました。一つクリア、ですね。
そのまま個人的には和物のお話でも良いんじゃないかって思ったけど(汗)。和希そら演じる藤九郎が政宗を狙う所、何故そうなったのか?そのまま船に乗ってスペインに行っちゃった件。もう少し詳しく見たかったなー。
また何度か会話に出てくる「夢想願流剣術」。どんな剣なんだろう、興味が湧きました。ゆりかさんの剣豪のお話、良いんじゃない?大きくて強そうだし、月組の宮本武蔵『夢現無双』を思い出しました。
奴隷の娘 群集劇に拍手
天彩峰里ちゃん演じる、はるが率いる奴隷として売られてきた日本人娘のやり取りが、めちゃくちゃ面白くて笑わせてもらった😄。
なんだろう、間がイイのよね!それぞれ方言が違ってて、私は関西人、私は薩摩人みたいな役作り?わちゃわちゃやってるのが面白くて、正直救われました😅。
やっぱりね、笑いが必要です、お芝居には。
客席からも笑い声が結構あって、皆で楽しもうよ、みたいな一体感を感じました。
それと一緒に使節団達とのやり取りも、笑いました。沢山の小芝居が繰り広げられているであろうな。。細かいやり取りをもっと見たいです。
剣術士同志の心
主役級は皆、剣術士。治道と藤九郎は夢想願流の剣士。芹香斗亜演じるアルハンドロ、桜木みなと演じるエリアスは、スペインの剣術学校を出ている。カタリナの死んだご主人も。
剣術士としての心の持ちようは、日本とスペイン、国を超えて通じ合うものがあるのかしら。そこがこのお話のポイントだろうし、もっと深く理解できれば更に楽しめるかも。悪い人たちを成敗し、守るもののために使う剣。
もう1回観劇できるので、各々剣士の心の迷いや動きを、もっと注意深く、特に治道が生き長らえた苦悩を、再度注目してみたいと思います。
カタリナのウェディングドレス姿
悪趣味ね😠。
本当だよっ!
ま、常に喪服じゃあ可哀そうだし、まどかちゃんのドレス姿が見たかった。なのでOKです(笑)。
カタリナが酒場で踊ってたなんて!売れっ子だったそうで、納得です。治道と踊るシーンは、なんかジーンと来ちゃいました。
そしてカタリナが淡い恋に目覚める銀橋ソロが、とっても素敵でした。いい曲だったよ、ウルっと来ました。
大団円アルハンドロ大活躍!
最後の最後に、キキちゃんカッコ良かったですね~。軍隊がザザザーと沢山登場し、美味しい所をかっさらった感じで。まさにキキちゃん捕物劇でありました。アッパレ!
このお芝居、最後まで気を抜かずに観ていきましょう!痛快なのは、最後の最後です。娯楽作として、結末は私はなかなか良いと思いました。
英真さん演じるドン・フェルディナンドが、本当に憎らしくて、さすがでございました。
ハポン姓が実際に今でもスペインにいる事、日本人奴隷が昔売られていたという事実。そして仙台藩での反乱の史実など、全て組み合わせて宙組メンバーに当て書きされたこの作品。一つ一つの史実自体が、私にとっては発見であり、面白い題材だなと思いました。
ひとまず、感想第1弾はココまでで、もう一回観劇したら他にも見どころが出てくると思います。
エントランスのお花が美しいのよね~、東京宝塚大劇場は。
お正月らしいダイナミックな竹と蘭の装花でした。
ショーの感想は後日✨ アクアヴィーテ♬