舞台『脳内ポイズンベリー』感想 ネガティブ早霧せいなの本領発揮
この状況で上演が可能となった脳内カンパニー。座長の吉田役 市原隼人君の熱い、熱い演技に心を打たれました。
脳内会議の出席者の一人、ネガティブな思考担当の池田役に、我が元雪組トップスター 早霧せいなが登場!
ポスタービジュアルがめちゃくちゃクールでカッコよく、舞台上では・・・
めっちゃ面白い女性でした(想定通り)。
ショートヘアで黒づくめの若干地味なスーツ姿。まるでキャトルのお姉さんみたい(某紅子的な)。
微妙な年齢の女心をすばすばと、ネガティブに捲し立てます。台詞の応酬、大のお得意分野!想定通りの存在感と面白さでありました😃。
久しぶりに舞台上で出会えたチギに、思わず涙が溢れる私。ああよかった。
この約1か月間、多くの舞台が中止となり、直前までやるの?やらないの?と毎日不安定な状況でしたが、なんとチギだけは出会うことが叶った!もう、これは運命だと勝手に思ってます。
漫画家 水城せとなさんの作品『脳内ポイズンベリー』大変楽しみにしていました。美しくステキな水城さん。チョコレート好きだということをある方から聞いた事があります。
きっとご本人の体験も参考にされたお話じゃないかなー。
遥か昔の自分の恋物語と重ね合わせ、あー分かる、分かるよ~って頷きながらストーリーにのめり込みました。
主人公は30歳の櫻井いちこ(蓮佛美沙子)。
好きな年下男子が目の前に現れ、恋愛対象かどうか、過去の失敗経験を元にどうすれば成功(=結婚)できるか、一人頭であーでもないこーでもないと、脳内にいる5名の感情が、各々意見を出し合い結論を出す。
議長は市原隼人演じる熱血・吉田。ネガティブ池田他、ポジティブ石橋(本髙克樹)、感情ハトコ(斉藤優里)、記憶の岸(グァンス)。みんな個性的で魅力的。とってもコンビネーションも良くて上手でしたよっ!
感情を擬人化したところに面白さがあり、その結論が不幸な結末となっても、塞翁が馬。災い転じて福となる。
その人が好きか、ではなく、
その人といる自分が好きかどうか。
この結論は素晴らしい。
結果、いちこは年下の彼と別れます。その後、前向きに自分の成功のために歩き出します。そんないちこを好きになってくれる人が現れるのだよ!人生とはそういうもの。
結局、会社もそうだけど、会議なんて多すぎると逆に良くないんじゃないの?って、本来のお芝居に水を差すような事を思っちゃったり(汗)ははは😅。
いちこ演じる蓮佛さんの演技はとってもリアリティがあり、やり過ぎない自然体なところがさらに共感を生んだと思う。
もうね、大人女子の心を鷲づかみ!しかも深い。
自分の十何年前の気持ちがリアルだった、キュンキュンストーリーでした。
舞台演出がお洒落で、音楽はジャジーでクールな感じ。ポスターの色合いとは違い、ちょっと宇宙的で未来っぽい舞台装置だったと思います。
客席が本当に華やかで。お若いカワイイ女性がたーくさん!ほぼ全員マスク姿だけど。。
サーモグラフィーによる体温測定、間をあけて入場し、手を消毒し、会場を後にするときは番号を選ばれた順に退出する。
さすが新国立劇場だからなのかな、とも思います。いい劇場です、本当に。
スパイスさんより。
市原隼人らが体現する、目まぐるしい恋の思考回路 舞台『脳内ポイズンベリー』観劇レポート #脳内ポイズンベリー #市原隼人 #蓮佛美沙子 https://t.co/6UiRmHnSMT pic.twitter.com/R8w8YNpqvD
— SPICE[舞台情報メディア]/e+ (@spice_stage) March 23, 2020
29日(日)の千秋楽まで、皆さん頑張ってください。観れて良かったな。