野田版『フィガロの結婚 庭師は見た!』再演感想 日本人的解釈のオペラで面白い 池袋のホールは元気です!




池袋の東京芸術劇場・芸術監督は、野田秀樹さんです。私は平成24年9月リニューアル、こけら落とし野田マップ公演を観に行きました。野田女史👧(紅子的な笑)の説明で、劇場について説明を受けたな~とか思い出しておりました。

このご時世っていうか、ちょっと外出しづらい今日この頃。
世界的指揮者・井上道義さんと野田さんが企画上演された、5年前の作品『フィガロの結婚 庭師は見た!』を再演しよう!という企画に、是非とも!と思って参戦して参りました😀。

モーツァルト作のオペラです。名曲揃いの、題名だけでも聞いたことがある作品。『炎のボレロ』でカテリーナがいきなりフィガロの一場面を歌いだすというシーンがありましたね😉。

曲は原作そのままかな?物語の設定が、江戸末期の長崎。伯爵と伯爵夫人が黒船で長崎にやってくる。そこに住まう屋敷の女中、その婚約者、他にも働く人たちとの物語に再設定。日本人は日本語で話し歌い、ガイコク人は原曲(イタリア語)で歌います。

日本人とガイコク人の恋の駆け引きの物語になって「フィガロの結婚」の話が分かりやす~くなっていました😺。

ここでは”フィガ郎(フィガロ)”という名前で登場し、婚約者は女中”スザン女(スザンヌ)”
このフィガ郎という男の結婚に邪魔が入る事で、物語がスタートします。以下公式ツイッターより引用です。

っていうか、私も井上道義さんと同じ考えで、この頃のオペラって話が卑猥でくだらなく、ダラダラと長くて(言い過ぎ…)って物がある。曲は素晴らしくて、歌手の方のアリアが聞きたいから行くって感じなんだけど、やっぱりお話が貴族の恋の駆け引きがえげつなく、男性貴族目線での話なので、女を騙すとか、陥れるとか、ちょっと気分悪く帰る事が多かった😒。

それでも何百年と受け継がれるということは、それなりの意味があるのではないか?って向き合うことを考えた井上さん。そして野田さんに演出をお願いされたそうです。

それはいい!絶対面白いはず🙆。

そこで、「庭師は見た!」=日本人の我らがフィガロの結婚を見た!という気持ちで、ストーリーテイラーを置き、分かりやすく説明を加えてくれました。

確かに、他にも色々ある恋物語のオペラの基本形かもなー。このフィガロの結婚の原作と、野田版フィガロを見て、フムフムと理解を高めて、他のオペラ作品を見るというのも、いい方法だと思います。

あら筋を文章で説明するのが難しいんですよね…。

色狂いの伯爵😠

テロップのこの表現に笑った。確かに、その通りだよっ!

野田さんの遊び心と分かりやすい下世話な言葉に、ものすごーーく理解が深まります。そして、ものすごーーく解せないと思っていたけど…。

ラストシーンで、
伯爵夫人が鉄砲でBAN🔥!

スカッとした!拍手したい👏👏👏。

本場のオペラさながらの4部構成、休憩も併せて3時間25分という長丁場ですが、日本の天才・野田秀樹と、天才モーツァルトとの融合。実は波長がとっても合うのではないでしょうか。

どちらも世の中に物申す的な要素が、暗号のように入っているんじゃないかって、見ている方も頭グルグル回転させながら楽しめる。

この公演は昨日で千秋楽でした。
カーテンコールに、客席にいらした野田さんが登壇!きゃ~~、思わず涙しちゃいましたよ😭。野田さんに会えて嬉しい。

出演者が日本に来られない等、色々あったそうですが、そんなこと全然問題ない感じでしたよ!皆さんの歌唱の素晴らしさだけでなく、演技力&コメディー力に見応えあり。

一早く9月ミューザ川崎を皮切りにオペラ上演を実現されたカンパニーの皆様に拍手です。
それにこたえるように、池袋のホールは大入り。老若男女色んな方が訪れていたと思います。

野田さんがいう「当たり前」の前に、絶対戻ってみせる。

そしてまたいつか再演されることを、繋いでいってもらえることを期待します🙋。

東京芸術劇場30周年記念公演 東京芸術劇場シアターオペラvol.14
モーツァルト/歌劇『フィガロの結婚』~庭師は見た!~(再演)

全4幕(日本語字幕付・原語&日本語上演)1幕50分、2幕50分、休憩25分、3幕45分、4幕35分(3時間25分)

ランキングに参加しています。
ぜひクリックお願いします。
にほんブログ村 演劇・ダンスブログ 宝塚歌劇団へ
にほんブログ村

PVアクセスランキング にほんブログ村