『夢現の先に』あらすじと感想2 鷹翔千空&山吹ひばり&亜音有星 愛おしく応援したくなる 君たち




宙組の若手チーム、鷹翔千空、山吹ひばり、亜音有星のバウ・ドリーミング『夢現(うつつ)の先に』の感想の続きを。

NOW ONで、ワークショップが開催され、いつもと違うお稽古方法だったとお話がありました。演者の個性を引き出し、自然な流れで物語に活かしていくのかな~。

現代劇が続いている宙組で、新たなジャンル、可能性の扉をドンドン開いていく、チャレンジングだと思います。

簡単なあらすじ※ネタバレあり

”僕”(鷹翔千空)は毎晩悪夢に悩まされていた。秒針の音、心電図のピーという大きな音…。身体に纏わりつくしがらみ、重そうで暗い僕。

”僕”があまりにも可哀そうだから、夢の住人”彼”(亜音有星)は、彼の楽しい夢に連れ出した。

真っ白な夢の住人達、そしてモフモフの羊ちゃん達。毎日何して遊ぼう、鬼ごっこ、かくれんぼ、缶蹴り。楽しい事しかしない。僕も一緒に遊ぼう~♬

ちゃんと楽しそうだよ!

夢の住人の中に”彼女”(山吹ひばり)にソックリな女性が現れ、僕は驚く。ナニナニ、どういう関係?え、告白したいの?

夢の住人達は、僕が1カ月も前に借りた傘を返せていない花屋の彼女について聞き出し、2人が上手く行くようにアイデアを出し合う。予行練習をして、目覚まし時計の音と共に起きて現実に戻る。

花屋の店長(秋奈るい)、従業員のエマ(山吹ひばり)とモニカ(朝木陽彩)、そしてエマに片思いして、花屋で働き始めたフランク(大路りせ)。フランクの想いはどうも届かないらしい。ちょっかいを出すモニカ、優しくフォローする店長。現実は、そんな簡単に上手くは行かない、人生はほろ苦い😚。

夢の予行練習の成果があってか、僕は彼女エマに傘🌂を返し、カフェに食事に誘う事が出来た。
いや、エマの方がまた会いたいと思っていたので、とんとん拍子で上手く行き、告白までしちゃって😊、僕の名前はアベル。

何故雨の中、傘をさしていなかったの?アベルは雨は好きで、傘が嫌いだった。
大好きな父がくれた赤い傘。10年前死んでしまった父、病室。

今日は父の命日なんだ。この日が嫌いで、思い出したくない、忘れたいと逃げていた。僕を追い詰めたのは自分自身。エマとなら乗り越えられそうだ。

最近、彼女と上手く行ってる僕が、夢に来なくて、夢の彼が寂しそうだ。
大好きな秘密の丘に行くと、大きな扉がある。彼は扉を開けたい衝動にいつも駆られるが、羊たちが必至に止める。

開けてはいけない、向こうは辛い事しかない。

エマのお父さん(凰海るの)が入院する事になり、アベルも付き添う(お父さんとはまだ呼ばせないぞ😊)。
その病院とは、まさに自分の父が亡くなった病院だった。嫌な記憶が蘇るけど、既に乗り越える強さを持ったアベル。

実はそこでまだ見ぬ君に出会えるキッカケが…。

アベルは、バルウィンという子の病室を見つける。羊のぬいぐるみが沢山ベッドに置かれ、1つづつ増やして、泣きながら寝たきりの子供を見つめる母(花菱りず)と父(澄風なぎ)がいる。もう10年も眠ったままらしい(脳死状態かな)。

夢の住人の彼バルウィン君は、10年夢の世界で生きていた。大きな扉の前で悩むバルウィン(ご主人様)を見て、それでいいのかと、羊のメロ(泉堂成)が行動する。

この大きな扉を開けるんだと。眠っているだけでは友達は作れない、扉の向こうに行くんだ(涙)!

例え歩けなくて、普通の子供のようになれなくても、アベルもバルウィンに会いたい😭

こっちで一緒に遊ぼう。グワシッと2人は抱き合い、現世で再会できた。2人は貴重な友達だ。

こんなお話だったかなーと。

本当にいい子たちばかり

僕:鷹翔 千空

父の死に向き合えない、そのキッカケを失って、悪夢ばかり見ていたアベル。
ある日、エマに一目惚れして、夢にまで見る最重要案件。一生懸命アタック!するわけで。

いちいち反応が可愛い😍。

沢山の出演者に背中を押され、振り回され(笑)。エマに告白した事で、父の死に向き合えて、心も体(衣装)も身軽に変化する。
僕、最近変わったよね、頑張ってねと、ほんとに応援したくなる好青年でした!

カッコつけた男役も、男臭い男役も、こういった現代的な男の子っぽい役も、色々引出しがあって楽しい。今後こってぃには、どんな役を演じてもらおう…、って演出家が楽しい男役かもしれません。更に未来感あるオリジナルを、今後是非こってぃに書いて欲しい!

彼女: 山吹 ひばり

花屋で花を買う人は、正直に気持ちを伝える勇気のない人が多いのかな?

勇気を与える人になりたい✨と、目を輝かせて花屋🌺で働く、エマ。
アベルに勇気を与えられたね😊 (結果、自分もハッピーになったし)。

小さな女の子にアレンジを作ったんだけど、ピンクじゃなくて水色が良い、、と言われてしまった事に、偏見でものを見てしまった自分を反省するエマ。このやり取りが、微笑ましかった👌。

ブッキーの眼差しに夢を見られる。勇気を貰えるっ!大切にしたい、そんな素敵な娘役さんです。
年上の女性の設定だったという事で、しっかりお姉さん、してました!

彼:亜音 有星

常に楽しい事だけを考えて、夢の世界に生きているバルウィン。現世では不自由な身体。

ずっと子供のままで、悪夢のアベルを救い出し、一緒に夢で遊んであげるんだけど、それだけじゃダメなんだね!

アベルという友を得たいと思った事で、勇気を出して、覚悟を決めて現世に戻った。あー良かった😃。

こってぃ VS キョロちゃん この師弟関係は、思い起こせば『オーシャンズ11』新公 ダニーとベルナルド。そして『シャーロックホームズ』新公 モリアーテとシャーロックホームズ。関係が深いんだ。

キョロちゃんがこってぃ大好き過ぎて、テンション高くてビックリした(笑)。

もう本当にお役通り、子供が大人になっちゃった感じが、たまらなくイイし、そして物凄く出来る子。歌もお芝居も、ダンスも見栄えがするし。願わくばこのままで大きくなって、宙組の底上げの要になって欲しい。

フランク(店員男):大路 りせ

花屋のフランク、いい子なんだよな~。

店長と2人で話し合う姿は、リアルで大きな男子、だよねっ!カッコいいお兄ちゃんって感じで、他愛もない会話(失礼)の中で、青春だなーって感じました。

モニカ(店員女):朝木 陽彩

花屋のモニカのキャラクター設定が、まるでアニメで😊。エマの同僚として、女子として、店員同士のやり取りが面白かったです。表情がたまらなくチャーミング💖でした!

このお役が最後で、退団となり残念!!
デュエットダンスの影ソロ、私は涙腺崩壊😭。美しくてパンチのある歌声。最後にありがとう!

羊たち:花菱りず/澄風なぎ/泉堂成 湖々さくら/栞菜ひまり/奈央麗斗

モフモフ🐏

ヤバいです。可愛すぎて、癖になって、脳裏から離れません!!!

病室のベッドに並べた羊のぬいぐるみが、夢の中では羊のメル、メラ、メロ。(え、妖怪人間。。)
渾身の花菱りず&澄風なぎの羊ダンスが最高です👍👍。ノリノリで可愛すぎる😆。

そんでもって、メメ、メア、メイ、一頭づつ増えていくのがツボ😆。ええ、あなたは何て名前なの~?

メル&メラが、扉を開けるなと必死に止める理由が…、現世では母&父だったから、何ですね🤔。親なら子供に辛い思いをさせたくないのは分かります。でも、それじゃ子供は成長出来ない、友達も出来ない。

誰も悪くない、悪い人が1人も出てこないのが、この物語でもあります。

そして個人的には、夢の住人のオカマちゃん(輝 ゆう)が気になり過ぎて😅。お洒落で素敵だったわよ~。

また、悪夢の黒い影ダンサーズがめっちゃカッコよかったです👍!

宙組の若手と先生が一緒に作った、夢と現を表現したい思いを沢山詰め込んだ現代劇。終始とても愛おしく、懐かしく感じられる、暖かなホームのような、忘れられない作品になったのではないかと思います。

インパクトある興味深い舞台でした!生駒先生の今後の作品、楽しみです😀。

HOME, LOVE, FAMILY

ふと『MAKAZE IZM』や『KISS(芹香斗亜ディナーショー)』でも歌われた『アナスタシア』の曲 ”HOME, LOVE, FAMILY♪”を、久しぶりに思い出していました。

離れていても心は我が家に。宙組ファミリーとも重なった、あのアナスタシアの舞台。いや、宝塚が大きな家族。また再演、しないかな🎵

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