愛希れいか熱演!主演「マリー・キュリー」感想 韓国発サイエンス&メディカル ミュージカル




天王洲アイルの銀河劇場へ、愛希れいか主演ミュージカル「マリー・キュリー」を観て参りました🙋。

初めは難しそうでピーンと来なかったんですが、逆に珍しいというか、どんな感じなんだろうと興味が湧いて当日券でGO!

面白い題材 科学と医療と女性

女性が沢山!リケジョ?の方々もいらした。なるほど~逆にキュリー夫人というアプローチからミュージカルに足を運ぶという線もあるのだね。

ちゃぴが単独主演で、しかもキュリー夫人。本当にどういう事?って思ったけど。

なぜ ”キュリー夫人”なのか。ノーベル賞受賞の経緯や、実際におきた「ラジウム・ガールズ 」の話、放射線治療の臨床の話等が盛り込まれており、サイエンス&メディカルを、シリアスに楽しくドラマティックに、そしてポーランドの友人(清水くるみ2人の熱意を胸アツで届けてくれた😃。

時事通信さんより。

面白い題材のミュージカル。難しい歌が多く、少人数で沢山の役を演じられ、ルーベン(屋良朝幸)がダンスナンバーのリーダー的存在で、歌ったり踊ったりの場面もあって楽しい。

観にいらしている方々の知的水準の高さ?も感じる。調べるよね?キュリー夫人の事。女性研究者の事や、売上至上主義の資本家たちとの確執。やっぱり凄い苦労し、大変な思いをされたんだなと、最後は涙無しには見れない内容でした😭😭。大変勉強になった。

スタンディングオベーションで更に涙が。ちゃぴ自身がもう一杯一杯で(こういうシーン、何度か観てきたな~懐かしい)全身全霊でマリーに打ち込んでいた
そして傍にニコやかな、としこさん(宇月颯)。工場の作業班長ジョシュ役で心強いと思うわ。

韓国で賞を受賞したミュージカルという事で、とても個性的な韓流ミュージカルが面白いなーと思いました。

簡単なあらすじ※ネタバレあり

ポーランド人のマリー(愛希れいか)は、パリ・ソルボンヌ大学に学びに行くため、ワルシャワからの列車に乗る。電車で偶然あったアンヌ(清水くるみ)と意気投合。
女性が科学を学ぶとは、当時は珍しく馬鹿にもされていた。男女国籍差別なく、実力勝負で名を残すため、まだ発見されない元素に名前を残せると話をした。

マリーはピエール・キュリー(上山竜治)と出会い、公私ともにパートナーとして研究を進めていく。
マリーは新しい元素ポロニウムを発見し、さらに放射性を発するラジウムを発見する。自ら発光する蛍光緑の物質。マリーは人々の役に立てるため、抽出方法の特許を取得せず、一般公開した。

パトロンのルーベン(屋良朝幸)は、ラジウムを使った文字盤の時計の会社を経営し、工場には多くの女性達、そしてアンヌも働いた。ラジウムのおかげで仕事がもらえ、皆幸せに暮せるようになったと喜ぶ。

更にマリーはラジウムの放射線が癌の治療に使えないかと考え、臨床実験を考える。脳内の腫瘍が大きすぎて、目の治療が出来ない少女に、臨床実験する事になる。

アンヌの工場の仲間が、急に体調を崩し、亡くなってしまった。検死を頼んでいるが、なかなか返答がない。他の仲間にも具合が悪い人がいる…😟。

死因は梅毒だと伝えられる。しかし、毎日働きづめの彼女達に、そんなことはあり得ない。
ルーベンはラジウムによる放射線中毒が死因だと薄々感じていたが、事実を隠蔽し、工場の人間を外に出さず働かせていた。

マリーとピエールは、ラジウムの実用化が急速に広まってしまった事を悔やみ、工場のストップと検死に携わった医者に真実を確認をしようとしていた。そんな最中に、ピエールが馬車に引かれて死亡する😱。

自らも実験台となっていたピエールが、足を悪くして轢かれたのだと、マリーは察した。これを機に、ラジウムの危険性について、マリーは真実を公表した。

アンヌは体を張って、もし自分が死ぬような事になったら、みんなの前で検死して公表して欲しいと訴える😠。
ラジウムの危険性について、一番にアンヌに伝えられなかったのは、本当に辛い事だった…。

晩年のマリーが、娘のイレーネに遺言を託す。アンヌとの約束を果たせなかったと、昔を顧みていた所、アンヌの遺品が送られてきた。そこには、パリ行の電車でマリーが書いた元素記号の表と、2人の名前だった。

そんな感じだったかなーと。

マリーとラジウム

ロシアとドイツに挟まれ、受難の歴史のポーランド。
ポーランド出身の女性という事で、なかなか仕事で名を残せないけれど、発見されていない元素記号を見つけたら、自分で名を付けられるんだよ、というマリーの冒頭の話があった。

彼女の原動力は、公平に実力を認めてもらいたいという願望だったのだなと。
ポロニウムという元素記号はポーランドから名付けた。ポーランドの星となったマリーの功績。

ラジウムが自ら発光し”私を見つけて!”と語りかけるようで、マリーはラジウムと自分を重ね合わせ、見つけてあげた。そんな解釈が面白いなーと思った。

蛍光緑の光は、希望でもあり、病魔の原因にもなった。成功もしたし、失敗もした。それらを全て受け止め、真実を公表し、取り扱いガイドラインを作り、教鞭にも立った。
ラジウムや仲間の命や気持ちを見捨てることなく、最後の最後までコツコツと形にしている。

最後まで悩み苦しんだ姿は本当に痛々しい程だったが、やっぱりマリーの功績は凄いなーと知りました😃。

早過ぎる実用化の闇

研究や臨床実験には、お金が必要なんですよね。物が売れなければお金が得られない。悪循環でマズイ状況が広がって、隠ぺいして、マスコミもだんまり…。

この悪のスパイラルを断ち切るには、真実に向き合い、告発する事しかないですよ。勇気がいる。

今の私達にも通じる話で、最近梅毒が増えているというニュースを見るけど、それって違うんじゃないの?コロナだからと遺体に会えず…ひょっとしたらと🤔、様々な見方が出来ると思います。

歴史が語っているのではないでしょうか。
このタイミングで、勇気ある題材のミュージカルを上演する事に、私はリスペクトで、様々な感想を思う社会派ミュージカルです。

女性として大尊敬できるマリーさん、リスペクトして支えたピエールさんもまた、大変尊敬します。素敵なキュリー夫妻でした🙆。

そして、マリーとアンヌの友情物語。2人とも強い!!ポーランドの女は強いのかなあ。歌はパワフルで、真実に真っ向立ち向かう姿に、勇気が湧いてきました😃!研究者の方々にも是非観て欲しいです!

 

ミュージカル「マリー・キュリー

天王洲 銀河劇場:2023年3月13~3月26日
梅田芸術劇場シアタードラマシティ:2023年4月20日~4月23日

1幕 85分、休憩20分、2幕60分(合計約2時間45分)

脚本:チョン・セウン
作曲:チェ・ジョンユン
演出:鈴木裕美
翻訳・訳詞:高橋亜子
出演:愛希れいか、上山竜治 、清水くるみ、能條愛未、宇月颯、清水彩花、石川新太、坂元宏旬、聖司朗、高原紳輔、石井咲、大泰司桃子、屋良朝幸

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