瑠風輝『大逆転裁判』英国と日本が力合わせて謎解き 完璧です!あらすじとキャストの感想2




宙組KAAT『大逆転裁判』に行ってまいりました🙋。まだまだ暑い。それと同じぐらい、客席が沸々と沸いて沸いて、こういうのを体験できるのが劇場ですね。

安定の後方座席ではありますが、余計にその熱気と興奮と、拍手のバチバチ👏💥を感じます。1幕が終わったところで聞こえた「凄い面白かったんですけど…😯」という新鮮な感想。私は、もえこの会場アナウンスに、のっけから😢してるわけで。

きっとキャストも感じているであろう、この客席の集中力、一体感。なんかねー、宝塚ではない何かを観た感じがしました。

そう、一言でいうと、完璧だった✨
鈴木圭先生、楽しかったよ~!!

簡単なあらすじ※ネタばれあり

※そもそもゲームをしたことがない人の感想ですので、ヘンかも知れませぬ🙇。

時は明治時代、日本で法律を学ぶ 成歩堂龍之介(瑠風輝)は、大英帝国へ司法留学する予定だった亜双義一真(風色日向)と法務助手 御琴羽寿沙都(山吹ひばり)と一緒に密航という形で船に乗った。途中死んでしまった亜双義意志を継いで、50日間かけて英国にやってきた。

亜双義が英国で成し遂げたかった事とは…🤔(ここは本作でも謎のままだった)

亜双義の訃報を告げるため、ヴォルテックス卿(秋奈るい)を訪れた。英国で弁護士活動をしたいところだが、まだ資格を持っていない成歩堂。
そこに、別件で訪れていた世界の大名探偵シャーロック・ホームズ(鷹翔千空)。Mr.ナルホドが亜双義の親友だと聞き、ホームズは2人をロンドンの町、そしてかの有名なホームズの事務所221Bに案内する。(←真風ホームズの話とリンクしますね。VR🔫)

ヴィクトリア女王(小春乃さよ)主催でバッキンガム宮殿にて仮面舞踏会が行われる。同じく日本の留学生 夏目漱石(凰海るの)と一緒に舞踏会に招待される2人。そこで事件は起こる!

出会ったときから大事に本📘を抱えオドオドと怯えていた夏目漱石が、ホームズとお茶を飲んでいたその時、停電が起きた。
電源が復活、漱石は毒の入った紅茶☕を飲んで即死していた。一番近くにいたホームズに容疑がかかり、逮捕される…。

え、ホームズさんが犯人なはずがない!ホームズの大ファンの寿沙都さん👩。
そこで成歩堂がホームズの弁護を任される事になる。得体のしれない日本人に任せていいのか?

そこから成歩堂の検証が始まる。ホームズのライバル トバイアス・グレグソン(鳳城のあん)の現場写真と、ベーカーストリート221Bに住むアイリス・ワトソン(美星帆那)のハーブ入り紅茶で癒されながらも、様々な発明器具を利用し、ある証拠の事実をつかむ。落ちていた仮面、羽根ペン。羽根の先には毒が付いていた😮。

法廷1日目。原告側の弁護は、死神と恐れられているバロック・バンジークス(優希しおん)。久しぶりの弁護復活らしく、成歩堂は大丈夫なのか…?かなりの強敵、威圧感、そして証人に女王を使うという卑怯なやり方。これは絶対勝たせてくれないのか。。

死因は吹き矢の原理で羽根を首にさして毒が回ったと、犯行方法を突き止めた。しかし動機はつかめないし、容疑者ブラッド・メニクソン(汝鳥伶)大使は”外交特権”を使って尋問が止まってしまった。これ以上進めない状況となる。

窮地に立たされると、被告人として法廷に座っているホームズが、Mr.ナルホドにニヤニヤ笑いながら助け船を出す(この時点でこの犯罪はおかしいぞ)。

漱石が持っていた本は「戦争と平和」第4巻。図書館から借りたもの。その貸出リストを見ると、ブラッドとニーナ・ジョーンズ(天彩峰里)交互で借りていることが判明。これは何か情報をやり取りしていたのではないか?

同時に進行していた英国内の機密情報の紛失事件。ホームズも調べていた、小国ゼングファ共和国の資料と合致した。容疑者ブラッドはゼングファ共和国の大使。そして宮殿の執務長ニーナ・ジョーンズとの関係は…?

大英帝国は多くの隣国や植民地の犠牲のもと成り立っている国だ。ゼングファ共和国は英国から独立を勝ち取った際、英国人に危害を与えずお互いを尊重した国だった。

しかし今、英国から国が狙われているという情報が入り、大使は国を守るためにニーナを介して機密情報をもらっていたのだ。検閲を避けるため、図書館の本に情報を入れるというやり方で。

たまたま漱石が借りた本がその本で、彼は何も知らずに狙われてしまった(可哀そう)。っていうか、そもそも夏目漱石って英国で死んでないけど?オカシイゾ🤔。

法廷2日目。女王からの召喚状を手に、大使を法廷に呼び込む。

成歩堂の推理は的中!しかも機密情報を盗んだ人物と動機も特定できた。大使は四・面・楚・歌!とっさに胸に付けている羽根(きっと羽先に毒)を、証人の女王の首元に突きつけ脅しにかかった!女王を殺すと😱!

真実をぶちまけ、自暴自棄になった大使に、成歩堂は間違っているっ!と熱弁😠。国が犠牲になっていることと、あなたが殺人を犯すことは関係ない、このまま女王まで殺すつもりかと。

さあ、ここでホームズの種明かしの出番。
出ておいで~!猫🐱を肩に乗せた夏目漱石が飛び出してきた。生きてまーす😳!

ホームズは毒で死にかけていた漱石を見て、解毒剤を紅茶に入れて飲ませ、眠らせておいた(副作用がキツかったが)。この事件を利用して、成歩堂を弁護士として仕事をしてもらい、次いでに機密情報の犯人も確定してもらったという算段かなと。ヴォルテックス卿にも事前に手紙で伝えておいた。

この騒動で、女王は隣国から嘘の情報を聞かされていた事が分かった。ゼングファの件を考え直すことを約束した。(←なんとなく現代の紛争、内線、戦争につながるようなカラクリに近いのかなぁ)

事件は解決、誰も死んでいない。一件落着😁!

成歩堂はこのまま英国で活動することを認められ、もちろん!恋心を抱いていた寿沙都さんとも一緒に残ることを決める😀。

思いっきりネタバレしましたが(笑)、こんな感じだったかなと。

主なキャスト感想

成歩堂龍ノ介:瑠風輝

完璧でした、お見事👏👏。

文句なくこの作品のMVP賞ですっ!

やっと出てきた、やっと観れたと、待ちに待った主演作品。これでも食らえ!って感じで、客席を存分に引き込んでくれましたね。

すらっとした長身、聞きやすいセリフに高い音まで出る歌声。そして今回ゲーム作品という事で、キャラにピッタリな動き。不器用そうでいてめちゃ聡明。
全てを持って臨んだMr.ナルホド。余すところなく発揮!拍手の大きさにご本人が驚いている感じがしていて。
なんか安心しました。ファンの方達が応援するその熱意に私も包まれたというか、プラスの波動が沸き立つ客席でした。

御琴羽寿沙都:山吹ひばり

ちさとさん!ひばりちゃんご本人がアニメのキャラクターかと思うほど。
宝塚にたま~に現れる、懐かしさを感じる、応援したくなるような、生まれ持ったヒロイン気質。

作品を追うごとに進化しているよ。男役さんをたてる満面の笑み。演技の間合いはバッチリ!
法務助手として、成歩堂さんにお水を差し上げたり、タオルを手渡したり、あの法廷でのシーンは個人的ツボで、女子マネージャーみたい😉。

お歌の高音がきれいでハモリもOK。デュエットダンスも満点笑顔が良かったよ!
さてさて、さらに進化していく様を楽しみにしたいと思います。

シャーロック・ホームズ:鷹翔千空

こってぃのホームズは、この作品のキーパーソン。彼の手のひらで回された事件だった訳で、凄くわかりやすかった。
ノリもいいし、あの独特のセリフ回し、動きが癖になる。
法廷でのほくそ笑むホームズをじーっと観てたら面白いかと。いちいち反応してるんだよね。大物感 漂います

あの陽気なテーマソングが凄い耳に残って口ずさんでます。あれ、最高です!
フィナーレでじっちゃんと2人、登場したときはちょっと胸アツでした。

亜双義一真:風色日向

風色君の亜双義一馬。ゲームでとても人気のあるキャラクターだそうで。
確かにかっこいい😃!!日本男児。この彼がどうして英国に行こうとしたのか、その先も知りたいんですけど。
もえこと2人で、学ラン来ての熱い歌声。これは新しい景色だったな~。静かなる闘志を感じました👍️

バロック・バンジークス:優希しおん

きよが挑む黒い役。これは新鮮だった!
じっと動かず、いきなりボトルを放り投げたり足上げたり。なんといってもあの低い声。素敵じゃない~😆。乱暴な所も素敵。
動かないきよ、これもまた新しい景色だと思った。

アイリス・ワトソン:美星帆那

アイリスちゃんが、めちゃくちゃ大活躍!だったよね👧。
なぜに10歳で医学博士って感じだけど、幼い頃のほうが純粋で物事の吸収力が高いのかしら。
アイリスちゃんもホームズさんに代わって、全てのきっかけを与えてくれていた。植物の研究は大切だね。
『カジノ・ロワイヤル』新公ヒロインだった彼女。小さくて可愛くて、クレバー。ひばりちゃんの同期105期生。これからも楽しみです!

トバイアス・グレグソン:鳳城のあん

のあん君。かなり前から芝居で抜擢されている。凄い上手い!自然と芝居の中に入ってくる彼女。
女王様が大好きで、声をかけられると恐れ多くて舞台袖にはけるお決まりのシーンに笑った😁。
スコットランドヤードの場面はセンターで歌い踊り、多くの警官を従えてのナンバー。既に頼もしい存在です!

ハート・ヴォルテックス:秋奈るい

さて、この公演より副組長の秋奈るい。
まずはあのビジュアル!かっこいいよ、コスプレっぽくて威厳あり。あの姿を見て、この作品への気合!を感じました~。

ヴィクトリア女王:小春乃さよ

さよ様とお呼びしたい。ヴィクトリア女王、パーフェクト!素晴らしい!!
登場のお歌がオペラ歌手のようで。かと思ったら、凄いコメディで。ちょっとおばちゃん風なしゃべり方。

オリジナルキャラだそうですが、いそうです、本当に。あの鬘、あの動き。アニメキャラっぽい。
女王なのに、何度も法廷に出廷してくださり、おもてなし好きで素敵な女王様でした。

夏目漱石:凰海るの

はいはいはい、やっぱり一番笑いをかっさらっていたのは、夏目漱石‼️

やばい、本当に面白すぎる😂。目にクマつくって、下駄履いて、オドオドしてる漱石君。
吾輩は猫のぬいぐるみを乗せて飛び出してきた~このシーンがめっちゃ笑った😆。
初めて宝塚を観る方に、この漱石のインパクトはめちゃくちゃ大だったと思います。

そうそう『カルト・ワイン』で、ワイン醸造家として法廷で証言してたあの名演技を思い出しました。あの時も衝撃的だった。
ワインの高騰に浮かれる投資家を前に、おいしく飲んでほしいだけなんだと訴える農家さん。凄いインパクトだったのよぅ。

とにかく最高でした!

裁判長:嵐之真

裁判官。常に法廷のど真ん中にデーンと座る、威厳漂う嵐之君。
3階からみると、裁判官を頂点とした三角形の形で答弁が繰り広げられるんだけど、テンポの良い、合いの手。
陪審員も巻き込み、まさに影の功労者と言ってもよいのではないでしょうか?

ニーナ・ジョーンズ:天彩峰里

さあ、この作品ではまさに”謎の女”。
専科さんの風格。じっちゃん登場で、舞台の温度が変わる。ひんやり…。

黙秘権を使いながらも、ヒィ~、と風に吹かれるように何度も回転させられ、成歩堂に言い負かされるシーンが笑った。うまいっ😁!お主もやるのぉ。

内戦の被害者となった英国大使の娘。幼い頃ブラッドに助けられた過去があり、そこから大使に情報を渡す役目を仰せつかった経緯があった。そんなエピソードがありましたね。

ブラッド・メニクソン:汝鳥伶

最後は
グググッ!←大爆笑😂

もはや一発芸ですよ。一番笑った一言だったんですけど。ゆうちゃんさんのブラッド大使。
犯人ではあったが正義の人でもあった。国を守るため、命を懸けても情報をつかもうとする。
小国ゼングファ共和国。これって、もしかすると、日本も同じような運命の小国なんじゃないかと、ちょっと思ったりしました。

裏のドンは、ゆうちゃんさんだった。
そこまでたどり着き、最後に成歩堂が大熱弁!この瞬間が、たまらなくスカッとして、最高の気分でした😃。
皆がゆうちゃんさんに追い付け追い越せ!だったかなと。

他には個性豊かな陪審員さんたち。この公演で卒業しちゃう、栞菜ひまりちゃん。素敵なレディでした。
占い師 水音志保の「来てます…」みたいなあのシーンが、笑えてツボでした😄。
事件の第一発見者、メイド 108期 花恋こまち。彼女が愛らしい。今後期待かな~。

もっとお伝えしたいのは山々ですが、ここまで。
とっても完成度高い、謎解きにぐいぐい引き込まれた、ゲームオリジナル謎解き法廷ミュージカル。楽しかった!

フィナーレは、こってぃのナンバーから始まる、新鮮なカップル達。オペラが泳ぐ泳ぐ。(目が泳いでるよっ)
もえこがセンターの群舞。新鮮な景色。もえこ&ひばりのデュエットダンス。
一つ一つを嚙み締める自分、でも目が泳いでるよっ。大変落ち着かない私でした😅。

色々チャレンジできるよねー、もえこ。フムフム。演出家さん大変、絞れない。
あれもこれも、しかも、新しい事も任せてみたいスターでもある。この先が本当に楽しみでなりませぬ。

意志を受け継いで♪

そのまま、宙組の意志を受け継いでと取れるし、ダイアモンドの原石、これから磨かれていくぞという期待も込められている。
いろいろな彼女の状況と重なる作品になっていて、関係各所、先輩後輩、みんながハッピーになったんじゃないかな~と思います。

この日のKAATは忘れません😃。千秋楽まであと少し、皆で最後まで頑張って!!

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