最強2番手論 安蘭けいに思いをはせる




美弥るりか、過去にここまで最強の2番手がいただろうか。

トップスター制度があり、最強になったころには、機も熟してトップスターに昇格するものなので、なかなか「最強2番手」で終わるという人はいないと思う。

2番手なのにトップと同格に扱われてきた人は、過去にもいた。
トップよりも学年が上とか、実力がずば抜けている、または超絶人気がある、とか。

また、平成半ばに入り2000年「新専科制度」なるものが登場し、もう何がなんだかわからなくなった時期もあった。
あの頃、遠巻きに宝塚を見ていた私としては、劇場から足が遠のいてしまった原因の一つでもあった。

スター級が沢山いすぎて、組まで増設し、それでも溢れるスター達を、一旦専科に移籍してもらい、色々な組を回って作品作りに貢献し、最終的にはトップになるもの、退団するものがいた。

新専科からトップスターになった星組・湖月わたる君が退団した頃に、新専科なる体制は消滅していったようだ。

その頃から今までの約15年の間では、頑張れば報われる、遅咲きでもトップになれる、というケースがちらほら出始めるようになったと思う。

代表格は、安蘭けい
彼女はどうしてトップにならないんだろう・・・って常に思っていた。しいていてば、背?国籍問題も後から発覚した。
実力は十分、あれもこれも何でもOK。でも、色々な組を廻って、これは修行ですかっ!みたいな気もした。

いや、実際の所は、余りにも何でもできるから引っ張りだこだったのかなと思う。
彼女に任せれば安心という、スタッフの信頼。
それは現在でも、外部ミュージカルでひっきりなしに登場している例を見れば、わかる。

わたる君体制の2番手となる。なんだか微妙・・・。

しかーし!
ここで彼女の代表作にめぐり合います。

「王家に捧ぐ歌」アイーダ タイトルロールです。

あの衝撃の舞台。私は感動しました。まぁ様宙組でみりおんが演じましたが、とうこさんのアイーダは、本当に素晴らしかった。
わたる君を完全に食ってましたから。最強美貌のアムネリス様タンリーと同格でした。

この公演で、確実にトップの切符を握ったと思います。文句言わせない、外部の人間にも納得させた。
宝塚も本気出したな、変ったなーって思ったものです。

そして、この星組・安蘭けい体制の時代に、星組に下級生としていたのが、美弥るりかです。
イメージもキャラも、2人は被るなといつも思ってました。
できればとうこさんの新人公演をつとめて欲しかったなー。絶対お似合いだったはず。

「雨に唄えば」をみやちゃんが演じることになる、これも運命ですねー。

だから、みやちゃんも、とうこさんのように、素晴らしいお嫁さんにめぐり合って、
どこかで遅咲きのトップとして君臨するのかと、思っていました。
そして、とうこさんの沢山の代表作を再演してくれるのかと、思ってました。

ゆうひさんは、その夢をかなえてくれました。みっちゃんもそうです。
最高の伴侶を得て、下級生への貢献度も高く、素晴らしい作品を残してくれました。

でも、みやちゃんの願いはかなわず。
最強2番手として卒業することになります。

トップにならない「最強2番手」というステータスが、今後生まれてくるのではないかなと。

これも時代ですね。多様性ってやつですかね。
多面的に宝塚を見ると、本当に面白いなと感じます。

最近話題になっていた、東京大学入学式の上野千鶴子さんの祝辞。かなり感銘を受けました。
その中の一部。

冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。
そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。

ノーブレスオブリージュ(noblesse oblige)持てるものの責任

珠城りょう たまきちは、トップとしての責任を果たしつつ、謙虚に2番手みやちゃんへのリスペクトを忘れず、やってきたと思います。

美しいではありませんか。

新しい時代を感じます。

そして平成も終わり「令和」の時代となります。

 

ところで、わたる君芸歴30周年だそうで。コンサートと舞台があるそうです。
凄く私は親近感を覚えていて。本当に兄貴~イイ人なんですよ。
今の等身大の彼女に興味があります。いってみようかなー。

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