音楽劇『ライムライト』感想 石丸幹二&実咲凛音 泣きたかったら是非観て欲しい




チャップリン生誕130周年を記念して再演されました。
昨日24日で千秋楽を終えましたが、初演を拝見し、本当に心が温かい気持ちになり、涙した感動の作品だったので、再演版も行って参りました。

音楽劇『ライムライト』
原作・音楽:チャールズ・チャップリン
演出:荻田浩一

出演者:
カルヴェロ:石丸幹二
テリー:実咲凜音
ネヴィル矢崎 広
吉野圭吾 植本純米 保坂知寿 佐藤洋介 舞城のどか

石丸幹二さんご自身が、チャップリンの大ファンだそうで、あの二枚目のルックスから、喜劇王?って思ったけど、実はその線がとてもお上手。チャーミングで悲哀に満ちた演技に心が動かされます。

ヒロイン・テリーは、野々すみ花からバトンタッチした、元宙組トップ娘 実咲凛音 みりおん。

シアタークリエの空間を活かし、コンパクトにおしゃれに、スマートな音楽劇なのです。
ピアノと少ないメンバーでの演奏が、逆に心に響きます。

映画『ライムライト』の音楽「エターナリー」はとても有名で、間奏が流れるだけで涙・・・。

年老いた喜劇王カヴァネロと、若い踊り子テリーの愛の物語。

当時のチャップリンと奥様との関係を映画化したようなお話で、未来ある眩しい存在テリーに対して、老いぼれた元売れっ子はどう思うのか、どうしていけばいいのか、本当に年を重ねる毎に考えさせられます。

「老兵、去るのみ」

という言葉がありますが、去るにしても、何か最後にぱーーーっと、悔いなくやり終えたいって気持ちがあると思います。皆に迷惑をかけることを厭わず、やるだけやればいいんだと思う、カヴァネロを見て思いました。

同情は欲しくない!といいながら、皆に同情してもらい、やりたいことをやる。その姿に若者は何かを感じ取ると思います。年甲斐も無くと人はいうかもしれないけど、人それぞれ。

チャップリンは88歳まで生き、結婚は4回。政治へのメッセージ性が強い映画も多く、国外追放になったり、女性スキャンダルにまみれた人生でもありましたが、とても意思を持った人物。喜劇の裏にはちゃんとした計算があり、人物としても素晴らしい人だったのではないかと思います。

日本びいきでも知られていて、帝国ホテルが定宿だった。シアタークリエからすぐの帝国ホテルでは、チャップリンが愛したステーキが食べられる、というクーポンももらいました。余談まで。

これから観劇される方、羨ましいです。2年に1回位、上演してもいいと思う。出演者皆さんのライフワークとなるような、そんな温かい作品です。

以下、えんぶさんのサイトに画像や評論が細かく書かれていますので、是非チェックしてみてください!

みりおん、相変わらず何でもできる優秀な娘役さん。

特に劇中劇のダンスナンバーは、ダンサー佐藤洋介さんとの高~いリフトが沢山登場します。まぁ様とのリフトも豪快だったけど、男性とのリフトは、ひょいっという感じで、おぉぉ凄いな~。

このシーンは、以前のすみ花ちゃんの時にあったかな?印象が霞む位、みりおんのダンスは美しかったです。

すみ花ちゃんは、冒頭の自殺シーンから病んでいる少女というイメージが強かった。

みりおんは、その後成長してバレエダンサーとして舞台に立ち、カルヴェロを支えるまでになった、大人の女性、というイメージが印象的だったかなと。ピンクのモスリンのロングワンピースが、とってもお似合い。みりおん健在、という感じで、嬉しかったです。

演出は、オギー荻田浩一先生。宝塚ではお馴染みのショー作家オギーです。この音楽劇は、とってもいい。

やっぱり、チャップリンを敬愛する石丸さんの味が素晴らしいんだと思います。周りの他キャストもアドリブ満載でかなり笑かしてくれます。泣いたり笑ったり、それも静かなピアノの音楽にのせて。

最後はスタンディングオーベーションでした!素晴らしいです。

とっても大人なミュージカル

海外から買ってきたミュージカルではなく、日本オリジナルで作り上げた、小ぶりで上質なミュージカル。こういうものは、応援したいと思います。

是非また再演をよろしくお願いします。

次のテリーは、順番から言うと。。。
まどかちゃん😋?

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