宙組と木村信司先生の絵本のようなバウ作品『リッツ・ホテルくらい…』
このお話は沢山のキャストが活躍しています。しかもバウですから、少人数でこなさなければなりませぬ。
他キャストについて
99期の重鎮、若翔りつ&希峰かなた。安定感バッチリです。とにかくいつもどの場面にも出演されている。大忙し!セリフが聞きやすく、私の中ではお馴染みの2人。
いつも笑顔の愛海ひかる、真名瀬みら、目に付きました。
背が高くて良く目立つ、なつ颯都や、オーシャンズ11新人公演ベネディクトで注目した、亜音有星君!やっぱりいい役付いてます、よしよし。
娘役は、歌にダンスに大活躍だった、花菱りず&小春乃さよちゃん。笑顔が本当にキュート。
オーシャンズ11でエトワールだった、花宮沙羅ちゃんは、リスになって客席を追いかけられておりました。カワイイ、まさにおとぎ話だね。
絵本のおとぎ話のような世界観
始まりは大学生活を謳歌している若者・ザッツ宝塚っていうアメリカの学生シーンが見られます。
でもその後、パーシーの実家に向かった後は、何やらダイアモンドカットのような、抽象的な山のようなセットがあって、中央と右に出口のようなものがあり、ダイアモンドの壁は照明で紫になったり、赤くなったり、色々と表情を変えます。
ベッドは自動で寝ている人を落としたり、家中に滑り台があって移動手段に使ったり。
お父さんとお母さんは、まるで「不思議の国のアリス」のトランプキング&クイーンのよう。3人の執事はモーツァルトのようなカツラ。
そう、おとぎ話のようなんです。出演者が絵本の住人みたい。
このお話、お子様も楽しめるんじゃないかな。内容は分かりやすいと思う。
いや、この舞台を誰か絵本にして欲しい!
脱線しますが、最近国内では(全国かな?)絵本作家がブームなんです。
テレビや美術館で仕入れた情報ですが、毎年行われるイタリア・ボローニャ国際絵本原画展には、日本人の優秀な作家が多く参加しています。
↓工藤あゆみさんは、イタリアでも有名な絵本作家さん
絵の技術だけでなく、哲学的なもの、社会へ掲げるテーマが重要になっている。何よりも自由に描けること、嘘が無いこと(忖度無し)。今の時代、そこが世界共通で受けている理由だと思います。アニメ漫画とも似ていますね。
ファンタジーだから伝えられること、子供向けだからこそ、大人にも響く大切なこと。
何だか、そんなことをつらつらと頭をよぎりました。私一人で妄想しているだけですけど。。
キムシンと宙組の若いパワーのコラボレーションで出来上がった、絵本のようなおとぎ話の世界が広がっていたなーという、感想でした。
宝塚って本当に色々なジャンルがありますね。楽しい、本当に。
フィナーレはオーソドックスに
そうそう、最後のお楽しみ、フィナーレも最高でした!
こちらは凄くオーソドックス。みんな黒燕尾に一生懸命取り組んでいました(涙)。
もえこがセンター0番。群舞では、気合が150%位 あったよね!
他メンバーがとっても安定感あって、大変心強い、宙組組子達だと思います。
フィナーレでデュエットダンスを踊る事って、なかなかトップにならないと経験できないかもしれない。貴重な体験だわ~。
ちょっとぎこちない所もご愛敬。一生懸命丁寧に扱っている風にこちらは感じまして、微笑ましい限りです。
よくできました~👏👏 って感じになっちゃうんだけど、これからもっともっと成長して、今のまま娘役さんを包み込むようなステキなショースターにもなって欲しいです。
まだ暑さが残るけども、千秋楽の16日まで、皆さん頑張ってくださいね!
きっと後々まで思い出に残るような、楽しい作品になる事でしょう。私にとっても。