明治座『めんたいぴりり』戦後の博多人情物語に今年一番の号泣 初日感想
九州福岡発のドラマ、映画、そして今年博多座で上演しました劇場版の『めんたいぴりり』。モデルは辛子明太子を開発した「ふくや」社長・川原俊夫さん。
辛子明太子を開発した夫婦の物語
福岡県を代表するお土産、お惣菜、珍味の辛子明太子は、戦後に作られた、お隣韓国・釜山の食べ物を真似して美味しく開発したものだったのですね。初めて知りました🤔。
個人的に九州への思い入れもあり、もおおお、ひたすら号泣ですよ。素晴らしい!!の一言。こういうの、本当に弱いんです、私(年齢?)。
まさに、笑いあり涙あり、歴史ありで、とっても完成されたエンターテイメント作品だと思います。華丸さんですから、お笑い部分はかなりレベル高い。明治座の音響も素晴らしく、戦時中のシーンはかなり力が入っていて、そのエピソードには号泣必至。
九州の人たちで作られた、本当に存在した偉人の物語。皆さんの博多弁の心地よさ。熱量がスゴイ。嘘が無い、ストレートに感動を届けてくれる。それに心から感動させられっぱなしでした。
老若男女、どなたが観ても楽しい。家族やカップル、会社の慰安旅行等、色々な方がいらっしゃいました。奥さん役の酒井美紀さんが最後のご挨拶で言っていたように、これは全国巡回した方が良いと思うなー(皆さんのスケジュールの都合が大変だと思うけど…)。
ようこそ、博多から東京へ!座長・華丸さん他キャストの皆さんに感謝です😀。
明治座ってどんな劇場?
22日初日に、初・明治座!!
明治座ってこんなに素敵な劇場だったんですね~。都営地下鉄・浜町から1分、メトロ日比谷線・人形町駅から徒歩6分。思っていたより近いし、まさに博多座や新橋演舞場のような感じ。お弁当、お土産、レストランがあって、ロビーは綺麗で。
一つ楽しみにしてたのは、新しく披露されたチームラボのデジタル緞帳。京都の洛中洛外図のようなデザイン、面白い!じーーっと眺めていられる。舞台始まる10分前位に見る事ができますので、注目してください。細かい描写で動き回る昔の街並み、人達。明治座は新しい風を取り入れているのだなと、感じました。
「ふくのや」海野夫婦がステキすぎる
博多華丸さん、酒井美紀さん。この二人の夫婦が本当にステキすぎる💕。
華丸さんみたいに、人の世話ばっかりして、お金はすっからかんで。でも大将って皆に慕われて。そんな父ちゃんにいつも喝を入れる、しっかり者のお母ちゃん。あー、昔はこんなお店、家族が沢山あったんだろうな~。
ふくやの辛子明太子は、特許を取らなかったことで有名です。だから博多に沢山の辛子明太子が生まれ、一大土産と発展したのです。
作り方は皆に教えてあげるよ。「元祖」って付けたら、明太子は美味くなるのか?
このセリフにドキュン…(涙)。確かに!
すごくシンプルで、大将は美味しい明太子で戦後の日本を元気に笑顔にするという約束を果たしたかっただけ。
いつも貧乏でお金をせびりに来る、小松政夫の親爺。ふくのやの明太が美味しいといつも通ってくれる、小料理屋の藤吉久美子さん。営業活動といいながらいつも通っている中州のキャバレーの女の子達。
東京から来た息子の学校の先生・ゆうひさん。戦時中に一緒に共にした軍隊の仲間。いろんな人が大将・華丸さんの周りに集まってくる。
大将はアイデアマンで、人情に溢れていて、後先考えずに行動する人。今だとちょっと空気読めない厄介者になっちゃうかもしれないけど、最近そういう人って少なくなったかもなー。また周りの人も優しい。もっとおおらかだったと思う。
お金って、人って、なんだろうって、考えてしまいました。
大空ゆうひさんのケ・セラ・セラ♬
屋台で一杯ひっかけている女性として登場したので、ビックリ!ゆうひさんは、東京から赴任してきた小学校の花島先生役。酔っぱらって歌を歌っちゃいます。
ケ・セラ・セラ♬ なるようになる~、明日の事などわからない
ニコニコで可愛らしい明るい先生。でも少し臆病で、礼儀正しくて、ゆうひさんがもし先生になったら、こんな感じかも。ジャージ上下もお似合い😊。
まだまだ貧しい博多の子供たちとの関係に悩みます。お弁当を持ってこれない子供、遠足に行く靴が無い子供。ああ、どうすればいいでしょうって大将に相談します。私も泣けてきました😭。
大将も先生も、困っている人達をどうすればいいかって、シンプルに真剣に悩んだり。
そんな二人のケ・セラ・セラ。
どうにかなるって。神様が、皆が味方してくれるんですよね、人生って。
久々のゆうひビブラート、聞かせていただきました😆♬
戦時中のエアーご飯に涙
大将は戦争で生きて帰ってこれた。戦時中、お腹が空いてしかたなくて、ゼスチャーで白いご飯と明太子を美味しそうに食べるシーンがあります。一番その時の明太子が美味しかったって(涙)。エアーご飯のシーンに号泣ですよ。こんな時にも笑い、なんですね。
このお芝居には、お隣韓国との関係や、戦時中のお話、戦死した息子をいつまでも待っている母親など、戦争の影響が色濃く残っているシーンがあります。今だからこそ、物語として事実を知っておくべきだと思う。
ミュージカルでもある、めんたいぴりり
音楽や歌を効果的に使っていると思いました。しょっぱなミラーボールが回り始めて、ええ、レビュー始まっちゃうの??って勝手に興奮しちゃいましたが😋。
クリスマスのど自慢大会や、ケ・セラ・セラなど。小松の親爺の往年のネタもご披露😆。
ラストシーンでは、もう目の前が見え無い位に号泣したぁ~~。みんなでお迎えの列車を囲んで、ああ感動!!
大吉さんの映像コラボレーション
博多大吉さんが、スケソウダラのお母さん??という設定で映像出演。
やっぱり大吉華丸が揃うとホッとしますよ。かなり笑いを取ってました!これもまた見物です!
まだまだ名場面はたくさんあるのですが、初日が始まったばかり。是非是非みなさまお見逃しなく!
明治座『めんたいぴりり~未来永劫編』
2019年9月22日(日)~29日(日)
開演時間:12:00/17:00 1幕80分 休憩35分 2幕80分(合計3時間15分)
出演
博多華丸・酒井美紀
大空ゆうひ・川原和久・藤吉久美子
原西孝幸(FUJIWARA)/ワッキー(ペナルティ)※Wキャスト
斉藤優(パラシュート部隊)・ゴリけん
博多大吉(映像出演)
小松政夫 他
事前のお弁当やレストランの予約セットなどあるみたいです。休憩が35分あるので、ランチやディナーも是非お勧めです。
私は事前知識無く行ってしまったので、若干後悔…。でも1階にあるカフェで「明太子スパゲッティ」を頂きました。明太子たっぷり!こんなに贅沢な明太子パスタは無いかも。美味しかった~。
また、お土産コーナーでは、ふくやの明太子を販売中!行列が凄くて、私は諦めました…残念!改めて空港やスーパーで買いたいと思います。