『ピガール狂騒曲』感想1 珠城りょうのお茶目なジャックにやられた~見どころポイント!
台風、大きな影響が無さそうかな?
せっかくの秋の週末なのに。GOTOで出かけたいのに…😠🌀
月組 宝塚大劇場公演『ピガール狂騒曲』を観てまいりました😆!
一言でまとめると、
前半は、古き良き芝居小屋の感覚を、久々に大劇場で味わって、
後半(フィナーレ)は、超・極上の宝塚(白井)レビュー💫を堪能した~!
原点回帰な余韻😃。まさに感染防止を逆手に取った演出のなせる業。
私が今の所気づいた見所だよ!ポイント。観劇のご参考になれば幸い。
原田諒先生つれづれ
原田諒先生の大劇場デビューだった『華やかなりし日々』との共通点を、ツラツラ思いながら観劇していました。
あれはアメリカのジーグフェルド・フォリーズ(レビュー演出家)が、苦悩しながら新作ショーを発表するまでのコミカルな演出がありまして。ああ、元宙組 悠未ひろだったなー。資金を提供したのが、詐欺師の大空祐飛だったなー。
今回はフランス・ピガール地区にあるムーラン・ルージュの支配人シャルルを、月城かなとが演じています。
共通しているのは、関わる人皆が、幼いころに見た出し物に憧れ、自分も夢の世界を作るんだ!と愚直に奮闘💪するところ。
宝塚ファン歴が幾年かある方は、幼いころに見たあの世界に憧れ、その世界を目指す者もいて、今でも夢を見せてもらえる楽しい時間に、応援したいと思ったりする。個人的な感想です。
簡単なあらすじ (ネタバレあり)
腹違いの瓜二つの兄妹 (珠城りょう二役)。お互い存在は聞かされているが会ったことはない。妹のジャンヌは悪いグループ(輝月ゆうま)に追われているため、男ジャックとして生きる事になる。
ジャックは憧れのムーランルージュで、裏方として身バレしないように働きたいと、シャルル(月城かなと)に願う。
その頃、作家ウィリー(鳳月杏)が出版した小説が大ヒット。女性目線で描かれたその本のゴーストライターは、妻のガブリエル(美園さくら)。夫の愛の無さに頭きて、舞台冒頭で離婚を申し付ける!自分の力で生きていくと誓う。
シャルルは、商売がうまく行かず、打開策を打たないと潰れると悩んでいる所、ガブリエルを舞台に登場させて話題性を狙う事を計画。その計画を手助けするため、ジャックは雇われる事になる。シャルルの舞台に対する熱い思いに、ジャックは心惹かれていく…(ここで、男が男に惚れる?)。
ジャックに一目ぼれしたガブリエルは(ここで、女が女に惚れちゃう)、共演を条件に舞台に立つことを約束する。お互い素人で、しかもジャックは「手しか触れさせない、仮面をつけるのが条件」でデュエットダンスを踊る事になるが…、いつかバレるっしょ(笑)。
そんな中、ムーランルージュの常連・ロートレック(千海華蘭)の友達、兄ヴィクトール(珠城りょう)が、妹を探しにパリにやってくる。ムーランルージュに訪れてそのショーの幕は上がる。
さて、みんな一斉に鉢合わせ!!勘違いが勘違いを生む。
結構ハラハラ・ドキドキです❤
皆に追われるジャック(女)
カワユイ!!ジャック(女)🙆
珠城りょうの女役。私はちょっと心配していましたが、なんのなんの。
ものすごいお茶目でカワユイ💓。男装している女性ですから、なんだかそのまま珠城りょうって感じで。これは宝塚ならではの面白さ。嘘をついて生きているので、いちいち反応が計算されていて面白い。頭混乱しないかな…ってハラハラする所も。
「着替え過ぎだろう~(ウイリーちなつ談)」
まさにそう。後ろ姿だけ登場する代役さん(影武者?)も所々登場するので、一瞬混乱する。
2役、いや3役?舞台上を縦横無尽に駆け回って、着替えまくる、珠城りょう。運動神経あっての賜物かと。
女性陣はみなジャックに惚れる。美しい~って!私も惚れた~!
このジャックという役は挑戦だったと思いますが、今まで演じたたま様のお役の中で、愛されキャラNO.1😊かも。
歴史上の人物
20世紀は女性の時代
ガブリエル(美園さくら)はモデルの人物がいるそうで。
原田先生のメッセージを公式HPで読みましたが、20世紀初頭、これからは女性の時代だ!とコルセットを脱いで自立した女性が活躍したパリが舞台となっています。
あー、いいですねえ。男性だけでなく、女性目線の題材。ガブリエルの発言が、いちいち私の心に刺さります!見た目だけでなく、文才、心意気、そして恋にも情熱的。なんて素敵な女性なんでしょう。
また、ムーランルージュの踊り子たちもみんな超キュートで個性的!(一人、男の弁護士が混じってます)
月組ミュージカルらしく、沢山の女性コーラスが大変心に残りました。やっぱりミュージカルが上手ですよ。そんなシーンも嬉しいです。
芸術家・ロートレック
ロートレックがどのように登場するだろうと思ってたら、かなり濃厚に絡んでいた(からんだけに)ので嬉しかった。もちろん演じるのは、千海華蘭。これは鉄板。ナイスキャスト!です。
伯爵家出身で、病気で成長が止まってしまい背が低い。踊り子たちを描き続け、弱い物の見方だった。彼のポスターはあまりにも有名で、私も大好き。部屋に飾ってたなー。この赤い風車。
劇中劇 フレンチ・カンカン
よ、待ってました👏👏👏
きっと感染防止とか何とかで、もっと豪華な構想があったかもしれません。(コロナめ…😡)
でも、銀橋と盆と、そして鏡と、色々使ってドラマティックにフレンチ・カンカンの劇中劇が感動を呼びました!やっぱり大好き。
メンズ代表ルイ(暁千星)のピルエットを中心に、わーーーっとカンカンが始まる、高・揚・感!
はい、今日イチ泣いたのは、このカンカンのシーンでした😆。
そしてシェイクスピア「十二夜」
シェイクスピアのドタバタ芝居が最後にちゃんと展開されていました。
つい生田先生演出、朝夏まなと主演の『Shakespeare 〜空に満つるは、尽きせぬ言の葉〜』を思い出しました。
人生は芝居である。
人生は舞台である。人は皆、役者。
度々聞かれる言葉ですが、今この時、ジーンと来ます。
感染対策云々のため、オケボックスは無人(でも2本の橋が登場!)、出演者の距離を取り、人数を制限しなくてはいけない。そして客席に空席がある。仕方ない。
でもその状況が、まるでシェイクスピアの芝居小屋に来た(野田マップみたいな)、またはその時代にタイムスリップしたような?大劇場で小さな芝居小屋の催し物を見ているかのような錯覚を感じました。
もちろん笑いも絶えず、どちらかというと関西ノリでない、関東ノリの笑いだったような気がします。クスクス、えええ、みたいな。
そして「十二夜」といえば、宝塚OGが退団直後に演じる、私が見たのは音月桂の「十二夜」。男役と女役、2度美味しく、退団直後の初々しい感じが、ファンにとっては堪らないのです(ウフ)。
色々な要素が含まれた、原田先生の仕掛け、だったと思います。
フィナーレは極上の宝塚レビュー
フィナーレ、最高ね😍(よだれ)
憎いな~。原田先生のショー作品、そろそろ作っても良いのでは?そう感じざるを得ませんでした。
白井先生のレビューの色合いにこだわったと、パンフレットに書かれていました。さすが!のトリコロール使い。
3色キャンディーみたいな、3色ソフトクリームみたいな、淡いブルーとピンクの羽の色。
モン・パリ誕生60年『ザ・レビュースコープ』で見たあの色合い。懐かしい~。宝塚モンパリの色。
ロケットボーイとなる真っ赤な衣装でフィナーレの男として登場したのは、ありちゃん。
そして106期生のラインダンスは、このトリコロールのお衣装でシャンソンの曲に合わせた演出。頑張ってました!
髪の毛にピンクのメッシュの入った、ちょっと妖艶なメークの珠城りょう。娘達を従い大階段に登場。ようやく男・珠城りょうを堪能できる時間!
黒燕尾はめちゃくちゃハードな音楽に合わせて、何度でも観たい!
そして登場するのは紫のドレスをまとう乙女、美園さくら。神々しい。
ジャックとガブリエルのデュエットダンスの続きかな~。そんな目線で見ると面白いです。
最後に登場しましたね、原田先生のミューズ?白雪さち花さんのエトワール!
もうね、女優降臨でしたから。歌うというより、演じていらっしゃいましたから😉。
フィナーレ階段降りのオーケストレーションが、めちゃくちゃ豪華で、まるでオペラのクライマックスのような感じだったんですよ~♪
あー、最後の最後で、テンションMAX😆なピガールでした。
是非、皆さんにも観て頂きたい。今だから感じられる、生の舞台の空気。
さあ、劇場へ!
追伸:「ロミオとジュリエット」10周年メモリアルBOXのチラシが。
新人公演のメンツって、凄くない?今更の気づき。咲ちゃん、たま様、そして礼真琴。3人は2021年に皆トップスター。一番変わってないのが珠城りょう、かも😉