宙組『群盗』感想2 主なキャスト 熱い演技に拍手
総勢28名と人数が少なく、しかも半分以上が100期以下というカンパニーで、持てる力以上精一杯ぶつかり、未完成ながら、上演毎に自分たちで成長していくことを期待しているのか、と思われます。
カール:芹香 斗亜
93期生2番手。花組からの異動後の初めての宙組主演オリジナル作品。
脚本・演出/小柳 奈穂子先生。条件は揃った、あとは本人次第!というところ。
キキは常に好条件の中、活躍できている人だと思うのですが、こー、今一つ殻が破れないというか、いい意味でマイペースですよね。
今回秀逸だと思ったのが、ビジュアル✨
そこは花組トップスター明日海りお から学ぶものも多かったのかと思います。
宙組ではダイナミックな真風涼帆というお手本もおりますし、自分をどう見せたらカッコいいか、ギャップ萌えできるか、肌感覚で分かっている方だと思います。
思わずパンフレット、買っちゃいましたから😊
普段、あんまり買いませんから、私。
さてお芝居はというと、声の響きがなー、青年館だからかな?前半の青年貴族時代と、学生時代、群盗リーダーの時代、もう少し違いがわかるとよかったかな。特に群盗リーダーの時はもっと恐ろしい感じに。それも演出や歌で表現できたと思う。今回演出がなー、若干惜しい気もした。
でも、ビジュアルは秀逸でございました。
最後の最後に、愛するアマーリアを殺し、自分も死ぬことで解決するんだというくだりの部分、結構グッときましたが、もっとドラマティックになったらなお良いと思う。キキの熱い心は伝わりました。
フランツ:瑠風 輝
金髪長髪、貴族の衣装がお似合い。新人公演ではなく、本公演でキラキラの貴族というのが、結構珍しいのでは?水色の結婚式のお衣装がとっても素敵。キラキラしてました。2番手の位置にきて、これからが本領発揮ですな!
メイクや顔の表現など、良かったと思います。でももっともっと憎たらしい弟の部分も出せたと思う。慕う兄への思いは、実際の上級生・下級生の関係からも実感できたけど、騙し陥れる悪の部分をもっとやっていいと思う。
ファルセットな高音のソロ曲🎶
聞かせどころでしたね。素敵でした~。こういうの、どんどん聞きたいっ!
最近のお気に入り、もえこ。応援してます!
アマーリア:天彩 峰里
第一声を発しただけで、
彼女は別格だな👧
って思いました。娘役芸がちゃんとできる発声、佇まい。
お芝居全体が、ずいぶん峰里ちゃんに救われていたと思います。
背が若干高めなのも、輪っかドレスが映えますし、相手役の男たちも背が高いので、ピッタリです。
ちょっとファニーフェイスな感じが、今回のアマーリアのキャラクターにもあっていました。
大粒の涙を流しながら熱演していました、ウルウル。アッパレです!
ヴァールハイト:鷹翔 千空
コッティ~、大役だったね~。
新人公演主演経験者ですから、こういった経験もガンガンやっていくのですね。
聞いているこっちが若干ドキドキしましたが、落ち着いていて、逆にキャラクターが3枚目だったのが、良かったです。おどおどしている風も、役作りだと思いますし。
語り部の先輩といえば、博多の和希そら。
彼女の発生は本当に聞きやすい。先輩から沢山のことを学んでください。
次のオーシャンズ11でも3枚目役。
今までのイメージじゃなかったけど、群盗のコッティをみて、コメディ行けるな!って感じた。
役の幅広さは財産です。宙組のホープとして、頑張ってください~。
群盗チーム
シュヴァイツァー:穂稀 せり
新人公演では、りんきらの役など、重鎮な役回りが多いのは、その芝居のうまさ。声が良いですよね。
彼女が話始めると安心感が出ます。熱い情熱を持った学生役を好演されていました!
リーベ:華妃 まいあ
彼女も第一声を聞いて
別格だな👩
って思える、素晴らしい宙組の娘役です!やっぱり、せーこを思い出させます。
2番手娘役の立ち位置を、説得力ある演技力と雰囲気で演じ切っていました。
っていうか、まいあちゃんは、できて当然、当たり前。
悲恋が似合う娘役。歌も情熱的。いいなー、私は大好きです。
ラツマン:愛海 ひかる
100期生で、主人公の子供役や、家来役など、一番に抜擢されていたような。その理由は、
群像劇、芝居がうまい!
ってことだったのね。今回納得しました。
セリフ回しがうまい!顔芸もよく、人を引き込みますね。群盗チームの仲間感をとっても醸し出していたと思う。
シュフテレ:雪輝 れんや
私は初めて目についた生徒さんです。銀髪のタテガミのようなヘアスタイルが、とても目立っていました。
どこか、花組98期 飛龍つかさ君っぽいね。元気いっぱい!愛されキャラでした。
ロルラー:なつ 颯都
前回ミケランジェロの新人公演でキキのお役で大抜擢だったなつ君。
今回は若者チームに入っていて、髪型は赤いツーブロック。背も高くてとっても目立つし、お芝居も上手。
こんな下級生で、堂々とした演技ができる彼女は、宙組にとっての財産ですね。
他にも、秋奈るい 酒場のリーダーが良かったですね。
やっぱり上級生、お化粧もカッコいいし、荒々しい字が出ていました。
そしてリーベの弟 湖々 さくら 演じるグリム
殺されてしまうんだけど、その時に”カールは死んではダメだ、生きるんだ!”って
熱演が涙をそそりました。ここは本気で泣けました~。お芝居が上手だってわかったよ!
モール家の人たち
モール伯爵:凛城 きら
今回の事件の発端は、このモール伯爵の行いが引き起こしたもの。
りんきらって、こういう中世の重厚なお芝居がピーーーッタリ。嬉しいです。
イケオジのセクシーさも滲みだす、名脇役です。
ヘルマン:希峰 かなた
そのモール伯爵の弟。生まれた時から片足が動かない悲運の弟。
いやあー、別人のようでしたね。凄い。卑しい心の伯父様の役。
お顔の雰囲気が、何かを秘めているニヒルな感じ。こんな下級生が宙組にはいたのね!って思われました。
以上、ものすごーく頑張っていた彼女たちに、拍手👏!