宙組『群盗』感想3 敢えて試練を与える宝塚の度量(→余裕)
1幕観終わった幕間に、パンフレットの小柳先生の言葉がどうしても読みたくて。
客席で幕間に皆さんがパラパラしているカタログをオペラで読めないか試してみたけど(怪しい人)無理で。
キキちゃんカッコいいから、結局パンフレット購入しました。
元気をもらえる、涙する、感動する、そういう単純なことでは語れない、若さゆえ壁にぶつかる、本気で戦う、そんなことを生徒たちに感じてもらいたかったという、先生のメッセージ。
なーーーるほど。読めました。
演出である意味ごまかす事無く、素のままがんばれ!というメッセージなのかな。
一幕が開いたプロローグは、まるで2.5次元ミュージカルのような、漫画原作のキャラクターのような女の子キャラ(グーテ)、ロック調の音楽など。演出に埋もれる事無く、群盗カンパニーは頑張るのみ!なのですね。
キャプテンネモにも通じる、観終わった後も気になる、何か語りたくなる、作品だったのではと思います。
そして、NOW ON STAGEのキキから、こちらも感じれたことは、彼女の性格的に、引っ張っていくというよりも、みんなで作っていく、みんなのパワーが影響して自分が作られているタイプ、なのですね。
結構こういうタイプって、会社のリーダーとしても、ありなんですよ。
部下(下級生)のやる気を引き出すリーダー、とでも言いましょうか。それによってカンパニー全体の生産性が上がり、みんながハッピーになれるのです。
面白いですね、キキちゃん。これが彼女の個性かなと感じました。
じっくり時間はかかるかもしれないけど、彼女の作るカンパニーはどうなるのか、見てみたいな~なんて思ったりもしました。
そして、そんな機会を与えてくれた小柳先生、劇団の度量、つまり余裕が凄いなと思いました。公演の事だけでなく、生徒の成長とか、その後のカンパニーの行方など、色々な事をひっくるめて、演出家があるのかもしれない。
小柳先生は、結構原作に忠実です。生徒に合わせてちょっと楽にしたり、オーバーにしたりとか、あんまりしないのかも。生徒との信頼関係があってこその脚色かもしれないし、生徒を信じて原作に追いついていけるようにするまで、待つスタイルなのかもしれません。
そんなことまで考えちゃいました😋(笑)
明日3月4日が千秋楽です。最後の舞台が、一番素敵だろうなと、想像できます。皆さん、悔いなく力出し切っちゃってください!