『元禄バロックロック』あらすじと感想2 谷貴矢先生ファンタジック忠臣蔵 時を変えるアイ




花組『元禄バロックロック』の簡単なあらすじと、忠臣蔵の新しい物語についてツラツラと。

簡単なあらすじ※ネタバレあり

時を戻せる技術が、国際都市エドには存在した。時を戻せる時計の設計図があるという。

エドではこの時計の技術が欲しい人達が沢山いたでしょう。金儲けになるし、政治の世界では、それを利用して徳川の世を牛耳ろうと考えるでしょうね。

この技術を狙われたことがキッカケで、忠臣蔵のお話である赤穂藩の殿・タクミノカミ(聖乃あすか)が、その技術を狙って悪事を働こうとするコウヅケノスケ(水美舞斗)に斬りかかった…。なるほどね!

お家取り潰しとなった赤穂藩の元家老クラノスケ(永久輝せあ)、家臣達ヤスベエ(飛龍つかさ)ゲンゴエモン(帆純まひろ)チュウザエモン(高翔みず希)他、仇討ちを狙っているが、クラノスケは捜索と言いながら、賭場で飲んだくれて金は無くて、女房リク(華雅りりか)に嫌みを言われる日々。

さて、元赤穂藩家臣のクロノスケ(柚香光)は時計職人。何秒間?程時を戻せる大きな懐中時計を肩から担ぎ、お金を掏られた人を助けたり、賭け事に使ったり、そんな毎日。(役立たねえなあ…)
賭場の女神!キラ(星風まどか)が大好きで、毎日入り浸っている。キラからは常に”私だけを見ていればいいの”と言われる。(←はいココ、意味深ですねぇ)

将軍ツナヨシ(音くり寿)が沢山のワンコに囲まれている。犬が大好き。コウヅケノスケに時を戻せる時計を作れと命令しているが、なかなか出来上がらない。
ツナヨシの母ケイショウイン(美風舞良)は、実はコウヅケノスケの元カノ。2人の間に娘がいたが、ケイショウインが国母となった今、その娘は隠す必要があった。

コウヅケノスケの手元にある設計図だが、それを読み解き作れる職人がいない。なんと、その設計図を見て時計を自分で作ってしまったキラ。部屋に閉じ込められ、窓から見る花火をいつか見てみたいと願っている所、眼鏡姿の真面目な時計職人・クロノスケと出会い、外の世界のいろいろな事を教えてくれた仲だったのだ。

仇討ちで死んでしまうクロノスケの運命を元に戻すため、キラは何度も自作した時計を使ってきた。クロノスケの大きなポンコツ時計は失敗作で、瞬間時を戻せるのは、キラの時計を作動させていたというわけ。(だから私だけを見ていればいいのだ)

コウヅケノスケがキラを探している。クラノスケも探してコウヅケノスケを討つ気だ。どうするキラ!愛する人を守るため、女性達がある策にでる。ここはツナヨシ様のお裁きに期待しよう!

忠臣蔵あるある

内匠頭ってどうなのよ?

殿中でござる!で有名な、江戸城松の廊下で、吉良上野介に嫌みを言われ、カッとなった浅野内匠頭が斬りかかる。相当嫌な奴なんだろうけど、そんなことしたらとんでもないよ?案の定、お家取り潰という結果となり、自身は切腹、家臣達は散り散りとなる。しかも仇討ちを求められちゃって、大変。

悪者は吉良さんという事になっていますが、そもそも内匠頭の若気の至りが原因じゃん?みたいな、結構色々なご意見あると思います。発端はどうでもよく、47義士の仇討ちが心を打つ、忠義だわ、みたいな美談が多いですが、このお話、実話なんだろうか。。って思う所ありました。

毎年義士祭が12月14日、泉岳寺で行われています。お墓がありますものね。

吉良上野介の悪っぷり

名門の家柄で、確か奥様が上杉家の人。仕事が出来ない藩の人々を注意し、時に嫌みを言ったり虐めたりするらしい。パワハラですよ、今でいう所の。

コウヅケノスケは女性が大好きで、くノ一(忍び)に手を出し、そしてなんとまあ、ケイショウインと恋仲だったという(あおいさん、綺麗だった~)設定。

政治家としては優秀で、ツナヨシ様を手中に入れ、この世を牛耳ろうと考えている男。なんだか、とっても色っぽかった。宝塚的には、悪役を追求すればするほど、男役として面白味が出るお役ですよね!

別の目的があったんじゃないの?

元禄バロックロックでは、時を戻せる時計の設計図をめぐる話が出ました。あー、なるほど🤔って腑に落ちたんですよね。タクミノカミは馬鹿者ではない。正義の人だったし、優秀なお殿様だった。だから命を懸けたし、家臣も頑張った。

赤穂藩は塩の名産地。例えば、この塩の利権をめぐって、内匠頭に諮って斬りかからせ、赤穂藩を取り潰して徳川が手に入れるとか、何か裏があったんじゃないかなあ…って考えました。何処から見ても悪そうな吉良上野介も利用され、最後にはやっつけられちゃったという。

実は語ってはいけない真実を隠すため、フィクション忠臣蔵が美談となったとか?スミマセン、水を差すようで…でもこのお話は色々な解釈で展開されているからこそ、そんな事なんじゃないかと思いました。

時を戻す時計、あったのかな~

時を戻す、記憶を入れ替える、嫌な記憶を忘れる技術を使って、もう一度人生をやり直すというストーリーの映画に一時期ハマった時がありました。何度見ても理解できなくて、頭こんがらがる(笑)。

まどかちゃんキラの髪型を見ると、賭場の女、コウヅケノスケのお嬢様の時代と、設定が分かる。どれも本当にカワイイ。れいちゃんクロノスケは眼鏡姿🤓が萌えますね(笑)

エドの花火が見たい🎆

屈託のない笑顔のキラが、音の無い光の渦を見ながらキラキラと目を輝かせている。

このシーンにちょっと切なくなりました。

そんなことやってもまた同じ結末になるよ、運命は変えられないのだよ、という話が今まで多かったかもしれません。

でも、善意で利用する事ができならば、やっぱり使える方が良いと思う。戻すことが出来ないならば、せめて未来を見れる未来予測器かな?があれば、あんな馬鹿な事はしなくて済んだ、例えば戦争は止めておけばよかった、地震の予知など、出来る。

シンプルに考えれば、みな平和で楽しく行きたいよ、そんなに悪いものはいない気がするんですよね。結局時を戻したい!と思う心・愛がそうさせる訳で、愛(アイ)が大事って事ですよッ💖!

 

谷先生ファンタジック時代劇

時代劇ってカテゴリー名がもう古いかもなあ~。

科学的なお話を混ぜたファンタジー溢れる設定とネーミング、そして鮮やかで時に突飛なお衣装、セット。おもちゃ箱をひっくり返したような舞台。なんでもあり!で面白い😆。

今回は映像のクオリティが超凄くて、ちょうど谷先生初・大劇場作品の世界観にマッチしたコラボレーションでした。劇場一杯に包まれていました~。

エドの街に生きているキャラクター、それぞれ色々突っ込みどころ満載です。ファッションショーやって欲しい位。また改めて配信を見てチェックしたいと思いますが、

やっぱり、あれですよね、あれ😁。

ツナヨシ様のアイボウ(AIBO)🐕

これ、皆さんご存知ですか?犬型ロボット・初代アイボは1999年ソニー社から発売されまして、私達は世代で、アイボを本当に買って育てている友達が居ました。
ソニー社内のリストラ対象となり、販売終了しちゃって機械の犬も寿命があるんだね…っていう悲しい😢現実を見た気がしました。日本人って凄い。ちょっと早すぎた技術だったのでしょうね。
調べたところ、2018年1月11日に「aibo」としてバージョンアップしたロボットとなって再度登場!して現在販売されているそうです。よかったー。

音くり寿ちゃん演じるツナヨシがめちゃくちゃ可愛いので、必見です😃。

からくり人形って確か江戸時代に既に存在しているから、綱吉は本当にの機械仕掛け人形を持っていたかもしれませんね。

谷先生のお芝居を見ていると、私達が固定観念で思っている時代劇、歴史を、柔らかい頭でもっと楽しく可能性を膨らませてもいいんじゃないのー?!って思います。元々固定概念がない方ならば、これも一つのストーリー。

これ、東京の劇場で私、観劇できるのだろうか‥‥(不安)。とある都内の駅フォームでポスター発見。

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