『元禄バロックロック』感想3 頭、お花畑でいいのか?(花組なんだけどね)




2022年1月東京宝塚劇場は、花組『元禄バロックロック』でスタートします。
その後、20年使った客席の入れ替えが行われるという事で、確かに先日劇場の足元(カーペット)を見た時、20年のお疲れを感じたところでした。
早いな~20年。でもまだ20年。20年でこんなになるんだ🤔と。連日満員のお客様を迎えている証拠でしょうね。流石の宝塚。速攻ソールドアウトだったし😭…。

元禄バロックロックのお話、なかなか後引く私。セリフの中に何か引っかかるワードが幾つかありました。

忠臣蔵の仇討ちは、暴力に訴える恨みの形での後始末。あんまりよく無いんじゃないの~?って思いつつも、”忠義”という美談話として、日本人の心を掴む物となっている。

キラ(星風まどか)が時を戻せる時計を何度も使って、愛するクロノスケ(柚香光)が死なない運命を求めた。クロノスケにはなんのこっちゃ?で、ただ楽しく平和でラブラブなキラとの人生を歩めばいいの💓という話の展開がありました。

つまりそれは、操作されたお花畑な人生🌸

自分の大切な仲間がどのようになっているのか、真実を知らずに楽しく賭け事をしながらのんびり生きる人生。平和ボケとでもいうのでしょうか。百花繚乱のエドは戦争もなく、お花畑のような世界だったかもしれません。

しかし今の世の中、お花畑な人、って誉め言葉ではありません。

危機感を持たず、本当の事を知らされず、夢だけ、妄想だけ、ルールだけ。お花畑の中で生きている事は、まあ免疫力は高そうな人ではありますが、それでいいの?っていう本能が許さないと思うんですよね。

かといって、必要以上に恐怖に怯えて、びくびく何も出来ないのはもっと良くない。

時を戻せる時計の存在を知ったクロノスケは、タクミノカミが斬りかかったあの時に、時を戻して止めて差し上げたい!と願います。でも、そうするとキラはクロノスケとは出会わない運命となってしまうため拒否します。

ココ、この時のキラは本当のクロノスケの思いを大切にしていない。辛い過去を消したい、真実に目を向けていないのです。あの屈託のない満面の笑顔の裏には、そういう黒い思惑もあるのです。

お花畑を続けるには、何かから目を背けている、何かを犠牲にしているのかもしれないと、キラは気づきます。

人が魂からキラキラ輝くには、”真実を知り”(←まずはココ)、自分の頭で考え、口に出し、仲間を集めたり、知恵を出したり、手続きを知って行動しなければ、心の充実感は得られないと思います(人ならば)。

バロックロックの最後は、皆の魂を込めた思いと思いのぶつかりがあって、その上で公平なお裁きが皆の充実感を得られたのではと感じます。

回りくどい事言ってますが、花組なだけに、お花畑な人生でいいのか?っていう問いかけがあったバロックロックに気づいた時に、おお~って思いました。結論は、それではダメなのです。

宝塚には沢山の愛や煌びやかな夢が詰まっていますが、その中にずーっと浸かっているだけでもいけなくて。
人として学びを得て、来年も続くであろう変革と混乱の時代に(欧米諸外国では自由を求める市民の混乱&革命が継続中です…)怯えるのではなく、嘘ではないリアルな様々な考察や情報を収集し、自由な一人の人間として生き延びる覚悟というか。
宝塚の夢の世界を上手く利用しながら、現実を生き抜く平衡感覚を養えたらいいと思いました。

少し昔話のような感覚で観てきたあのミュージカル、このミュージカルも、今となってはリアルにヤバい?活動を扇動すると取られても困るみたいな所がありそうです。

エーヤン ハンガリー!とか シトワイヤン!とか。

我らは力強く、何度でも何度でも春に咲く桜の花💮を思い出し、へこたれず、でも”お花畑な人”にはならぬよう、しっかり地に足を付けて頑張りましょう!

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