ミュージカル「笑う男」感想 真彩希帆バージョン 貴族に負けるな!貧乏人のピュアな生きる力




ミュージカル「笑う男」の再演!初演を観た時にとても良かった印象があり、3年前に感想記事を書いてました。
真彩希帆バージョンの千秋楽を観る事が出来ました。一時は中止となって断念したのですが、諦めずに再チャレンジ、絶対見逃せないと😃。

貴族のエゴ 貧乏人のピュアなしたたかさ

内容の重厚さと、最後はピュアな心を感じる素晴らしさ、主役級の重鎮俳優や個性的なキャストが集まり、とてもバランスのよい良質ミュージカルだと改めて思いました✨。

3年前に観劇した時とは、世界の情勢や自分が得た知識も変わっていたので、今回はミュージカルのリアリティといいますか、生々しさを感じます。
歌の歌詞がイイ👍、ストレートに分かりやすく、心に響きました。

貴族達を見ていると、反吐(ヘド)が出る。

この感情、以前には無かったものですが、石川禅さん演じるフェドロに激しく同意しちゃいまして、綺麗に着飾り、保身しか頭にない生き物を目の当たりにすると、最近の私は胸糞悪くなります(笑)。かなり、このミュージカルの真意を真に受けている一人です😅。

主演の口裂け男・浦井健治くんが中心となり、貴族側、貧民側、沢山の名優達が各々の立場を熱く演じられています。子供達が貴族のために売買されている(コンプラチコ)を発端に、見せ物小屋の人々、取り締まる警官、隠された貴族の末裔、貴族院の様子など、うまーく出来ているお話だなと思います。

「レ・ミゼラブル」で有名なビクトル・ユーゴー原作ですから、理不尽な世界の真実から逃げない、今だからこそ観たいミュージカルです。

そして退団してから初めて観る事になりましたが、

真彩希帆 デアの演技が凄すぎた😍!!

歌の人の印象ですが、歌が素晴らしいのは当たり前。
盲目の少女の演技が凄かったな~。かなり研究しているのではないか?一挙手一投足が、本当に目の見えない少女らしく、心で会話しているんだと納得できる表情と手の動き。

貧しくても見えなくても、本当に大切な物、愛情をちゃんと理解している。

なんかスゴイ物を見せてもらった感じでした👏。

フランク・ワイルドホーンの音楽という事で、「ひかりふる路」を思い出しました。この天使のようなディア役の彼女も素晴らしいと思います。どんな役でも彼女なりの答えがあるんだなと、これからも楽しみな女優さんでしたよ!!

個人的には見せ物小屋の面々のキャラクターが濃くて魅力的(笑)。とても愛らしい。
宇月颯 としこさん、3年前に退団後に出演されていて、今回も同じ役で大活躍。ますます愛くるしい姉御になっていたわー。
そして、蛇女🐍がかなりツボで美しすぎた、美麗さん。流石のスタイル!ずーっと眺めておりました😊。

最近、人と違う事、醜ささえ個性、ネタになればいいじゃないか!って思う事があります。だんだん心の目で人を見るように、人間が成長していると思うから。

貴族=帰属、寄生→寄生虫🤔?

貴族に負けるな!です。心をピュアに!

簡単なあらすじ※ネタバレあり

イギリスでは子供を売り買いするコンプラチコという人達がいる。貴族の楽しみのために利用される子供達。ある時、警察から追われ船で逃げようとするコンプラチコが嵐に遭う。死ぬ前に自らの行いに懺悔するように、”とある事実”をしたため、瓶に入れて海に流した。

船に乗り遅れた少年・グウィンプレン。物心ついた時から口が裂けられ、常に笑った顔だった。

雪が舞う日、死んだ母親に抱かれた赤ん坊を見つけ、夜空の星にちなみ「デア」と名付ける。身寄りのない兄妹はウルシュス(山口祐一郎)に出会い、貧しいながらも親子として暮らす事になる。

15年が経ち、ウルシュスは醜い人達を見せ物として商売をしている。「笑う男」グウィンプレン(浦井健治)との出会いを芝居仕立てで演じ、赤ん坊だった娘・デア(真彩希帆)との最後のデュエットで、めでたしめでたしと喝采を浴びている。

時のイギリス・アン女王(内田智子)は、妹ジョシアナ(大塚千弘)に早く身を固めてもらうため、デヴィット・ディリー・ムーア卿(吉野圭吾)と婚約させる。

ジョシアナは日々満たされない貴族の社会に、何か刺激を求めていた。そこでムーア卿が連れていった見せ物小屋で、「笑う男」グウィンプレンに何故か心惹かれてしまう。自分の中にある”怪物”に目覚めたのか。

ジョシアナに使えるフェドロ(石川 禅)は、海に流れる瓶を開ける職務を志願し、そこで”とある事実”の記載がある瓶を見つける。

実はムーア卿は、由緒正しい貴族グランチャリー家を乗っ取る為、赤ん坊を誘拐しコンプラチコに売ったのだ。その子供の口を裂いたと自供した告発文が(たしか?)、瓶に入っていた。つまり「笑う男」グウィンプレンは、グランチャリー卿の跡取りであることが判明した。

フェドロは、グウィンプレンは死んだと嘘をつき、グランチャリー卿としてジョシアナと結婚させる計画する。

夢のような人生を掴んだグウィンプレン。しかし貴族の生活に馴染めるはずもなく…。

グウィンプレンが居なくなった事を知った心臓の悪いデアは、ショックで寝込んでしまう。ウルシュス達はディアが居なくなることは耐えられないと…神に祈る。

グウィンプレン初登板の貴族院の議会では、貧しい人々の事はこれっぽっちも考えない、貴族達のエゴ満載の議論に異議を申し立てる。

もっと困っている貧しい人のためにお金を使うべきだと←ここの浦井くんの熱唱が超感動的!今の政府に伝えたいっ😠)。

ソッコー、アン女王から追放を命じられ、望むところだっ!と、グウィンプレンはディア達のいる所に戻っていく。

2人はお互い愛し必要としている事を確かめる。その瞬間、デアに一筋の光が差し、両目をあけてグウィンプレンを見つめる…、デアの最期だった😭。

何が幸せか?といつも問う

やっぱりヨーロッパは、この堕落した貴族制度と、貴族の奴隷となっている市民との闘いの日々なんだろうなと思ってしまう。この構図のお話やミュージカルが沢山ある。観ている私達は共感し、拳を挙げたくなる。

そしてそれは遠いヨーロッパだけの話では無く、身近なアジア、日本にも容易に想像出来る事がわかる。

何度も何度も、姿形を変えど、同じ繰り返しの中を生きている事に、いい加減気づかないのか?何かできる事はないのか?メッセージが絶対舞台にはあるはずだと思って観ている。人間として何が大切で、何が本当の幸せなのか?という事を常に問う事だと思う。

妖怪のような笑う男と、目の見えないデア。
(あれ?「フランケンシュタイン」もそんな構図だったね)

彼らに私達が教わる事が沢山ある。妖怪のような男も強かに生きているし、か弱い守るべきデアと一生共にする事を最後には選択する。それが人間という物だよ。

虚しさだけが残った大塚さん演じるジョシアは、惜しい!
虚しいと理解しただけでも、人間に近いということ。それすら理解できない頭空っぽ保身貴族(フェドロ含め)は、もう救いようがないねっ😠。

私達がこの人たちにNO!を言い続けなければ、世の中は少しも良くならない。と、最近常に思っていた事とリンクしました。

ここでも”エンタメの力!”を頂きました。浦井くんのカーテンコールでのメッセージは真摯で真っ直ぐ。ああ観に来てよかったと思えました。観ている私達も、演者と一緒の気持ちだと思います。観る事で応援できるなら!

東京千秋楽が終わったのかな?大阪、博多にも回ります。是非お見逃しなく!

 

ミュージカル「笑う男 -永遠の愛-
脚本:ロバート・ヨハンソン
音楽:フランク・ワイルドホーン

帝国劇場:2022年2月19日迄
大阪芸術劇場:2022年3月11日~19日
博多座:2022年3月18日~28日
第1幕75分、休憩25分、第2幕75分 (約3時間)

主な出演者:浦井健治、真彩希帆、熊谷 彩春(Wキャスト)、大塚千弘、吉野圭吾、石川禅、山口祐一郎
港幸樹、上野哲也、宇月颯、清水彩花、内田智子、美麗

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