『グレート・ギャツビー』2022年版 あらすじとムラ楽配信 感想2
宝塚大劇場で再開された『グレート・ギャツビー』2022年版、千秋楽のライブ配信を視聴しました🙋。初日から約1カ月経ちました。この間突然の公演中止期間があり、世の中的にも、本当にいろいろな事があったなと、再開まで長く感じました。
再開後、短い期間だったけど、退団する夏月都、晴音アキ、佳乃百合香をムラで見送る事が出来てホッとしました。
最後の最後、トップ・月城かなとが羽をしょって緞帳前に登場し、「謝らないでと言ってくれるけど、やっぱり本当に皆さんすみませんでした🙇」というような言葉がありました。公演中止期間、再開準備に時間がかかり申し訳なかったという素直な言葉だったのかなと。
組のトップ様々、この期間の想いというか、感じ方も色々あると思います。れいこさんの素直な言葉、理解できる。しかと、しかと受け止めましたゾ👌。
簡単なあらすじ※ネタバレあり
1922年ニューヨーク。イエール大学出身の証券マン ニック・キャラウェイ(風間柚乃)は、タクシーの運転手(英真なおき)に聞きながら新居に着いた。隣の豪邸、あれはなんだ?夜ごとパーティーを開き、招待状が無くても誰でも入れるという。
パーティーの主催者、ジェイ・ギャツビー(月城かなと)の顔を、誰も見たことが無い。このお金持ち、何者なんだ?ニックはパーティーに顔を出すが、禁酒法中なのに本物のシャンパンを飲み、有名女優、ジークフェルドの踊り子達やマフィア、ゴシップ記者、警視総監までもが集っている。
ニックはギャツビーと話をする。向こう岸に住むトム・ブキャナン(鳳月 杏)の妻デイジー(海乃美月)とニックは、又いとこ同士だという。ギャツビーは、ここに城を築いてからやっと、別れた恋人との繋がりを得る事が出来そうだと、温めてきたデイジーとの再会を期待する。
5年前、連合軍に合流するギャツビー達歩兵隊は、ケンタッキー州ルイビルでの祝賀会に出席。そこで18歳の町一番の美人なデイジーと出会い、2人は恋に落ちる。
身分違いの恋。普通の女の子とは違うデイジー、家を出てジェイと一緒になろうとしたが、厳格な母(白雪さち花)、乳母(夏月都)に阻まれ、それ以降2人は会えなくなってしまった。
戦地へ手紙を書き続けたデイジーだが、母に返事は書くなと約束されたギャツビー。結局、デイジーは今のトムと結婚してしまった。愛を閉じ込め生きて行く事となる。
働かない”アメリカの貴族”である、トムと仲間達。アメリカが世界No.1。ロシアバレエの良し悪しなど分からない。毎日遊ぶのが仕事と言いのけちゃう、嫌みがない金持ち。自分が幸せなのか、麻痺しているデイジー。当時先端のスポーツ、プロゴルファーのジョーダン・ベイカー(彩みちる)とは親友。生まれたばかりの娘・パメラが女の子で良かった。デイジーは綺麗なお馬鹿さんとして育てようと誓う。
ギャツビーの正体は、悪に手を染めるアウトローな成り上がり者。学位や勲章はカネで買った。潜りの酒場「アイス・キャッスル」に、ギャツビーの仲間達=マフィアや、愛人を連れたトム達が集まる。
ギャツビーはニックに頼み、デイジーを誘い出す。2人の偶然の再会を演出し、5年前と同じ白いバラの花束を差し出す。初恋が蘇る「ジェイ、あなた本当にお金持ちになったのね…」。
ギャツビーパーティーに、トム&デイジー夫妻、ベイカーとニック(2人もイイ感じ💑)、そしてトムの愛人でガソリンスタンドの主人ジョージ(光月るう)の妻・マートル(天紫朱里)達もやって来る。
もう一度やり直したいと、ギャツビーはデイジーに迫るが、トムは2人の関係に気づき、ギャツビーとゴルフ⛳で勝負しようと決闘を申し込む。
絶対ゴルフコンペに勝つと誓うギャツビー。デイジーとの人生のため、足を洗うつもりで最後にアイス・キャッスルに向かう。もうパーティーは開かない、目的は果たしたのだから。
青い車でトム達はゴルフ場に向かう途中、ガソリンスタンドで黄色い車のギャツビーと出会う。車を交換しようとしたところ、デイジーはふとした隙にジェイと一緒に車に乗り込む。
妻がトムと不倫している事に、薄々気づいているジョージは、カルフォルニアに引っ越すとマートルに伝え、抵抗する妻を家に閉じ込める。黄色い車で出ていくトムに、助けてと叫ぶマートル…。
ゴルフコンペの行方は、焦るトムの気持ちが裏目り、ギャツビーが勝利する!
しかしトムは、ギャツビーの素性を暴きだし、彼は偽りのアウトローな金持ちだったとデイジーは知ってしまう。紳士らしくデイジーを家まで送って欲しいと、トムはギャツビーに伝える。
半狂乱のデイジー。ジェイの黄色い車を飛ばし気味に運転するデイジーの前に、マートルが飛び込んできた😱。交通事故でマートルが死んでしまい、大騒動となる。
なぜマートルは車に飛び込んでいったのか?誰がひき殺したのか?黄色い車の持ち主は??灰の谷と言われるガソリンスタンドの壁には、神の目がじっと睨んで真実を見透かしている。
咄嗟に考えたギャツビーは、自分が運転し事故を起こした、デイジーは関係ないと、彼女を守る行動に出る。
家に戻るギャツビーを待っていたニック。事の顛末に気づいたニックは、ギャツビーの手を取り「過去に何があっても、アイツらよりもよっぽど価値のある人間だ」と伝える😢。
ジョージは黄色い車の持ち主を、神様の代わりに始末すると、ギャツビーを撃ち、そして自分も自殺する。
ニックはギャツビーの葬儀に誰も出てくれないと嘆く。当日、新聞広告で息子の死を知った父・ギャツビー氏(英真なおき)に出会い、ジェイの思い出話を聞く事になる。
そして青いクーペ(車)に乗るブキャナン家族が到着。静かにデイジーは、白いバラの花1輪をお墓に手向ける。能面のような顔をし、何も考えない”お馬鹿さんな女性”を演じて生きて行くことを決心したような顔だった。
幼い頃、日記を毎日つけていたジェイ。アメリカ開拓者達の清貧生活を地で行く、清らかな青年だったと思う。今思えば、天津爛漫な貴族出身のデイジーに出会ってしまった事が、ジェイの人生を狂わせてしまったのではないか。いや、清貧生活で幸せなんて掴めない。デイジーのおかげで、アウトローでも何でもいい、限界まで挑戦した、自分の力で夢を掴んだジェイこそ、アメリカ フロンティアスピリッツの象徴ではないだろうか。
愛するデイジーを守った、という最後の結末で、神様は優しい裁きを下したのではないだろうか。
残されたアメリカの貴族達は、何事もなかったかのように空虚に遊んで暮らしていくのだろうな。
長くなってしまいました…切ない、でも初見よりも2回目の方が、なんか良かったなって思える最後だったかもしれないな。。