柚香光リスト『巡礼の年』感想2 芸術家達の魂が織りなす 感動の大千秋楽




2022年9月4日。花組の東京大千秋楽が無事に幕を開け、しっかりとライブ配信で目に焼き付けてその幕が下りりました。色々な人の想いがこもった、良い事も悪い事も全部、この1日で浄化されたような、魂が込められた公演だったと思います。

奇しくもお芝居は、リストを中心としたロマン主義派の芸術家たちの、魂の彷徨の物語。
この世の芸術は、パトロン(=支配者)の意志の上に成り立っている。幕を上げるも、上げないも、世の支配者に委ねられている(今もそうなんだ)。

なんてこった、芸術性とは全く無関係ではないか…😔。お客が求める物を提供し続けなければ、芸術家生命は終わってしまう。

いや、終わりは自分で決めてはいけない。彷徨い苦しみ、真の音楽とは、正解は何なのか、自分軸で判断すればいい。初めは理解し難いかもしれないけど、本当に作りたい音、作品、そして奏でたい相手と共にすればいいとも思う。

そこまでの境地に至るには、沢山の経験が必要だろうし、リストは子供時代の自分を置き忘れて彷徨ってしまったが為に、アルルカンの悲しみとなってしまった。インナーチャイルドという言葉を聞く。

嫌な事に蓋をし、向き合わなくても、いづれ必ず追ってくると、ショパンは教えてくれた。

貴族でありながら、庶民との壁、社交界との壁にずっと違和感をぬぐい切れなかったマリーも、思い切って向き合った。

女流作家として先を歩んでくれていたジョルジュ・サンドは、真の芸術を守るために、彼女なりのやり方で結果を出した。
こんな世の中ではダメなんだと、メディアを使って市民を扇動し革命を起こしたジラルダンもいた。

一人一人の真剣に向き合った魂が、クラシック、ロック、シャンソン、ラップ、様々な音楽に乗せて一つになり、過去や未来、空間を超えて彷徨う、芸術性の高いお芝居になったのではないかと、思いました。

そして、貴族の代表、音くり寿、飛龍つかさの高慢で焦燥感に満ちたパワフル演技が、更に相乗効果となって、どっちも負けじと強い芝居にもなっていたと思います!若草萌香、芹尚英のお二人も、目に焼き付けました。

本当に、お疲れ様、楽しませてもらいましたよ~😃。

全ての境遇と組子、ファンの想いに全身全霊をかけて応えようとしていた、柚香光リストは、素晴らしかったと思う。彼女渾身の、カッコよくて悩める人間リスト。迫真のリストでした。ずっと心で思っていたけど、この『巡礼の年』のMVP賞とさせてくださいっ🙋!

そしてそれを狙ったかどうか、分かりませんが(笑)、生田先生の『巡礼の年』、良かったと思います!リストのカッコ良さの裏に込められた皮肉や迷いを、私は感じました。

ショー『ファッショナブル エンパイヤ』は、なんかもう後半に連れて涙が止まらず、

To the futuer 未来へ (by 聖乃あすか)

これにぐっときた~😍😍。

そうだよ、明るい未来へ、華やかに美しい未来へ。次の舞台も期待したいなと思います。

そしてこの状況下でのいきなりの大役、新組長のあおいさん。可愛い組長さん。もう、なんか泣けてきた😢、頑張ってね!応援してます😃

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