ミュージカル「ピピン」2022 感想 この物語のMagicが分かって来た パワフルな霧矢大夢 愛加あゆ出演




2019年日本初演、城田優主演「ピピン」上演から3年。あの素晴らしい楽曲、フォッシーダンス、サーカスパフォーマンス。また日本で会えるなんて😆!こんな贅沢な話ってある??

2022年版は森崎ウィン(ミャンマー出身の俳優さん)主演で「ピピン」が絶賛上演中です。かなり前からチケット確保して観劇して参りました。

観たら、一生忘れられないミュージカル🎪

なんといってもこの人!!ほんとーーーにクールだよ👍クリスタル・ケイの案内人から始まります。もうワクワク・ソワソワ。始まるぞ~という高揚感がずっと続きます。

森崎ウィン君のピピンは、本当に初々しくて、少年っぽさがたまらない感じで魅力的。縦横無尽に楽しそうで「イキのいいのが来た」とお墨付きだった。

愛加あゆのキャサリンは、ちょっと年増のブリッ子感👧がとっても上手!あゆっちのコメディセンスと歌唱力。めちゃくちゃ安定感ある~。この作品にあゆっちが参加している事に感動です😆。

霧矢大夢のファストラーダは、初演から相変わらずキレッキレの元気印!!もーーめちゃくちゃカワイイ主婦(笑)。

見所などは、こちらより。↓2019年の感想。

世の中がコロナでとんでもない事になって…。あらためて2022年。ピピンが教えてくれる魔法の世界の意味深い内容に、ジワジワと気づき始めました。

簡単なあらすじ※ネタバレあり

黒い衣装に身を包むリーディングプレイヤー(クリスタル・ケイ)が率いるアクロバットサーカス一座。そこへ、王子ピピン(森崎ウィン)が人生を体験するためにやって来る。何か(漠然と)デカい事を成し遂げたいっ😃!彼にまつわる役者が登場します。

父であるローマ皇帝チャールズ(今井清隆)、継母ファストラーダ(霧矢大夢)、弟ルイス(岡田亮輔)がいる。大学で学んで実家に帰って来たピピンは、父を助けるべく後継者として何をすべきか?素直に考え実行に移す。

ピピンは頭が良く市民思い。弟は腕力が強く、頭はちょっと弱い。父は弟の方が戦争に向いていると考えていた(細かい事は考えないからだ)。実母のファストラーダは、ただの主婦だけど、我が息子を王にさせようと必死に策略を考えている。

軍人となって戦争に出るピピン。戦争ってなんだ?人を殺すのか?騙し合いなのか?何かしっくりこない。本当の戦争とは情報戦で、本気で戦うなんてほんのちょっとしかないのか。

敵と市民との間、バランスをとって国を治めてきた父。清濁併せ吞む事が出来るわけで、若い正義感あるピピンにはそれは分からない。市民の不満に耳を傾け、諸悪の根源は皇帝=父だと分かり、父を殺したいと思う。それを、父は承諾し、代わりに自分が皇帝👑になる。

皇帝になったとたん、国は混乱する。あっちを立てれば、こっちが立たない。。そんな風になる事を見越したファストラーダは、我が子の王位を諦めていない。。

ピピンは王様、やーめた!
うーん、では何をやればいいんだ。。女だ、愛欲に生きがいを求めよう!

でもそれもしっくりこない。

ピピンの祖母バーサ(中尾ミエ/前田美波里)は、幾つになっても毎日楽しく若々しく、心のままに行きなさいと、空中ブランコに乗ってみせて励ます。

ピピンが求めた、人生最高のクライマックス!は、まだまだ先のようだ。そこでリーディングプレーヤーは、新たな役者を投入した。

2幕目、田舎のお屋敷に住む未亡人キャサリン(愛加あゆ)と息子テオ(生出真太郎/高畑遼大)。ピピンは2人に助けられる。毎日単純な作業ばかり、民とはこんな退屈な生活をしているのかと。。キャサリンとテオは良い人だけど、王子ピピンには物足りない。

そこで、テオのアヒルが病気で塞ぎこむ所、ピピンが一生懸命励ます側となる。守る物が生まれ、責任感と日々の生活への愛着が生まれる。そして、たどたどしいながらも、キャサリンとピピンは本当に愛し合う事になる。

リーディングプレイヤーは、さあ、早く、ピピン、あなたの人生のクライマックスを見せてもらおうじゃないの!って、舞台真ん中に本物の炎を燃やし、ブランコから火に飛び込め🔥と一座全員に責め立てられる。

足がすくむピピン。怒ったリーディングプレイヤーは、衣装やカツラも全部脱ぎ捨てさせ😳、サーカス一座は撤収~!!照明も全部消して、その場を去る…😱。(え、本当に真っ暗になっちゃうんだけど、この先どうなるの??)

この惨めな、誰からもライトを当てられない地味な生活に、3人は耐えられるのか?ピピンとキャサリンは歯を食いしばり、肩を寄せ合い、舞台を去って行く。きっと本当に大切な物を理解し、サーカス一座が無くても愛を持って生きて行くんだと思う。

テオが1人、舞台に残る。そう、魔法に引き寄せられ、次に冒険の旅に出るのは、息子のテオ👦なんだね。そうして幕は下りる。

人生は舞台 人生は予定調和

サーカスのような、ワクワク・ドキドキのクライマックスが待っている人生は、本当のゴールなんだろうか?

人生は舞台。全ては、本当に大切な物、愛、生活をしっかり感じとる、つかみ取るための余興に過ぎない。リーディングプレイヤーは、ピピンの前に予定調和のように役者を登場させる。

人生の本当の喜びを実感させるための、魔法の世界・サーカス一座だった。最高にクールでお洒落で、刺激的で楽しいサーカス一座だった。

初めて観た時は、さっぱりピピンのお話が分からず😅、ただただ音楽のカッコ良さに惹かれたんだけど、日本語版初演を観劇し、世の中がすっかり変わってしまい、今回2度目のピピンを観て、この作品、人生に起きる魔法の奥深さを感じています。

中毒性のある魔法の音楽

ミュージカルとして、とにかくクールでカッコい楽曲にのめり込んでしまう、中毒性があるというか、個人的にはワクワクが止まらない!オープニングは毎度涙する😭感じでございます

リピーターチケットをGET👍。これはもう一回観たい、観ないと勿体ない!再度参戦予定です。
前田美波里バーサを観たいと思います!次は1階席🙆やったー。

ブロードウェイミュージカル「ピピン
東急シアターオーブ:2022年8月30日~9月19日
オリックス劇場:2022年9月23日~9月27日
1幕80分、休憩20分、2幕65分 約2時間45分

出演者:森崎ウィン、Crystal Kay、今井清隆、霧矢大夢愛加あゆ、岡田亮輔、中尾ミエ/前田美波里(Wキャスト) 妃白ゆあも初演に引き続き出演!

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