『海辺のストルーエンセ』感想 朝美絢 デンマーク王室の革命者から反逆者に ドイツ町医者の番狂わせか演出か…




KAAT神奈川 朝美絢主演『海辺のストルーエンセ』のライブ配信を視聴しました🙋。

デンマーク王室に入り込むドイツの町医者 ヨハン・ストルーエンセの野心、改革、転落の物語。うら寂しい、冬の長い北欧デンマークの海辺の場面がとても素敵。海辺の空の色、雰囲気のある舞台だったなー。波の音🌊、私も大好きですね、この音。
バイオリンや木琴の不協和音のような、この異様な薄暗い国を象徴している、いつも見ている洋物とは違う趣きがお洒落だなと。指田珠子先生の世界観。

観る人によって色々な感想を抱くと思うと、アーサが言っていました。思う事は自由だ。私なりの感想を。

ヨハン・ストルーエンセという人物は

アーサ演じるヨハンは、色々な顔を持っていて、どれもこれも自然で嘘が無い。器用というか、共感力が高いというか、そこが彼の魅力であり、とても現代的だなと、思いました。

ヨハンは科学的であり、優しい人が故に、人の心を癒せる人

魔法じゃない、科学だって言ってましたね😊。

優秀でカッコよく進歩的で、野心もあり優しさ故に、人に好かれ、そして利用される要素あり。科学的根拠を持って悩める人を癒している。

実に現代的な人物像かと思った。言葉巧みに懐に入り、今ならカウンセラー、コンサルタントって感じかな。

ヨハンは楽しんで自分の主張を通していった

元々持っている新しい自由思想を常に心に秘めつつ、ここはチャンス!って場面で、大胆に提案し流れに持っていく、乗せるのが上手。人々を扇動してしまう。
テニスに興じたり、踊ったり、楽しみながら、バランスを取りながらやりたい事を遂行できる人

お金や野心のためデンマークに行ったけど、クリスチャン王(縣千)や、イギリスから嫁いだカロリーネ王妃(音彩唯)のために、本当に親身になって国を良くしようと努力する所は、野心というよりは、ぐいぐいと良かれと思って進んでいっただけだと思った。

ヨハンは自分を見失ってやり過ぎた

しかし彼も人間。カロリーネが、”先生はやぶ医者、先生自身の事が分かってない”と、ズバッと指摘する。

医者の不養生🤔?自分の理想に邁進しすぎて、しゃしゃり出すぎ。クリスチャンの代理として実権を握り、カロリーネまで愛しちゃて。まったく悪気は無く心のままに充実感を味わってしまう。

国を乗っ取るつもりは毛頭ないはずなのに、最後は

国家転覆罪 😵

まじっすか?って事になっちゃうんですよ。恐ろしいですね…。

ヨハンは国王の威厳を保つの為の役割を果たし…

最後は面白い展開になったと思う。
クリスチャンが、王として威厳を保ち国民の支持を得るために、ヨハンに刑を処す事を、ヨハン自身が悪者に急変😈して演出した

ああ、外国人の枠割とは、こういう時に発揮するんだと。何か都合が悪いと、こいつがやりました的な、スケープゴートになる。

なんか、凄く寂しかったけど、長い目でみるとヨハンは上手くやってのけたのかも?

そんなヨハンの気持ちを組んでか、自分で考えてか、クリスチャンはヨハンと決闘し一刺し🗡。そして芝居が下手だなと、捨て台詞…。このあたり、本当の所はどうなんだろう!?

私の妄想では、クリスチャンは急所を外し、意識不明のヨハンは引きずられて行った。そしてヨハンの身代わりを国民の前で処刑し(この采配は、皇太后(愛すみれ)の演出か)、本物のヨハンは生きて逃れ、またあの海辺に戻って来た…っていうシナリオ。芝居上手だったんじゃないかな、皆さん。なーんてね😊。

王室専属の役者達が登場し、度々仮面舞踏会を行っている彼らですから、全てが芝居じみた、お互いの役を演じる、わきまえている。ハイそこまでよ、ハイそれはやり過ぎよ、ハイご苦労さん、みたいな感じ?

ヨハンとクリスチャン、カロリーネへの友情・愛情は本物

若い王夫妻と心を同じにして、古い体制に戦った、国を良くしようと思った心は本物。対等の立場でいた3人。

3人が過ごした楽しい時間、キラキラとした姿がとても印象的でした。儚くも美しい瞬間✨です。

指田先生のお洒落で安定なキャラ設定

宮廷の人々がお洒落で素敵

コスチューム物で、宮廷のドレス、鬘の色合いやデザイン等、とてもお洒落で素敵です!

愛すみれ様の皇太后役。お見事っ👏👏。まったく笑わない(フィナーレは満面の笑み)。意地悪というよりは、機械のように宮廷を回しているという感覚?彼女もドイツから来たんだね~。
国のため、先を見通している感じが、頭いいなと思う。

叶ゆうり殿の1人少女漫画から飛び出したかのような、黒髪ロン毛の素敵な紳士!も~私は大好きです😍。どんな風に登場するのか、毎回楽しみ。

安定のまなはる&組長の、一物ある長老達。白峰ゆり&妃華ゆきのさんの、安定の美しさ。

侍従長の日和春磨が、なかなか良かった。あがちんの隣の安定感。憧れのフリードリヒ2世として登場する一禾あお。大物芝居、やっぱり存在感があるよね!
他にも下級生が沢山役が付いて台詞もあり、楽しかった。

縣千 期待通りの乱暴者!(でもいいヤツ)

王子様役が、続きますね~😃。

いや~ここまで吹っ切れてたあがちん、久しぶりだよね。
清朝の若い皇帝も、クリスチャン7世王もちょっと孤独な生い立ちなんだけど、今回は相当な乱暴者で👿手が付けられない。オレンジ色の鬘と獣の上着。でも実はいいヤツ。個性的で、愛おしい王子ですよ。

フレンチロックのような、酒場での狂乱。センターのあがちんは、本当に見ていてワクワクして楽しい😍。ヒューヒューです!!

諏訪さき やっぱり一番いいヤツ

友人思いで犠牲になる役が、続きますね~😉。

タンストンさんは処刑台に自ら立った男、ブラントはヨハンと王室に戻って来た経緯もあり、最後はヨハンとカロリーネを庇うため、助けに来て一緒に戦い、彼らを逃がす。

あああ、この展開😣また君が犠牲になるのかぁって心の中で叫びました。いいヤツが本当によく似合う。

朝美絢と音彩唯が、イイ感じだと思う!

最後にこのコンビが、とってもいいんじゃないかと直感した事です😃!

音彩唯演じるカロリーネ。宮廷ドレスがどれも本当にお似合いで、大きな鬘もピッタリ、お人形のよう。でも実は馬にも乗れる活発な王妃で、自分の殻を抜け出すため、乗馬姿らしきスポーティーな恰好で登場する所が、彼女らしいというか、個性的で良かった。

そしてそのキュートな笑顔、ちょっと童顔ではにかむ顔😊が、アーサの隣で良く似合っていると思いました。

フィナーレのデュエットダンスも難なくこなし、えええ、すごーーい!って思いました。

105期首席の音彩ちゃんと、アーサのコンビもまた、今後雪組での楽しみの一つかも🤔?しれませんね。

ヨハン先生のオンライン診療の成果は?

アーサって面白い事言いますよね。眼鏡かけて🤓。(もう一人のメガネは、紀城ゆりや)

人それぞれの感想だと思いますが、小さな組織でも国でも、同じようにピラミッドのトップの人たちがいて、それを守る保守層がいて、その下でうごめく民達がいて。

アーサ演じるヨハンのような救世主が、どこかで生まれて、皆が癒され熱狂に引き込まれ、幕引きは色々あるとは思います、決して綺麗ごとでは済まない事の方が多い😟。それでも、革命に勤しみ、恋をして全うする人生は輝いていて、後は野となれ山となれ、歴史はよしなに続くのだぞ、という事例を見せてもらった。これは、人生の中で、何かの役に立つ事があるのでは?と。

ライブ配信によるオンライン・ライブ診療を受診した私ですが、10分遅刻してしまい😢、生憎、対面受診は叶わず、若干消化不良ではありますが、また観れる機会を楽しみに。

明日はKAAT千秋楽。早いねー。大阪での公演も頑張ってください!

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