星組再演リアリティを追求した『1789』感想1 民衆が自由に気づく事が一番怖いのさ 今こそ立ち上がれ!

2023年8月28日




星組・礼真琴がいたからこそ、再演が可能となった『1789』。ムラへ観劇に行ってまいりました。本当にいつもありがたい、常連ぴあ貸切公演のお陰でございます🙇。

週末にはムラの千秋楽、滑り込みセーフ。公演数が減ってしまった分、1回1回のパワーが物凄く凝縮されているのはないでしょうか。

特に2幕の革命に向かっていく群舞のコーラス、ダンスの一体感が半端なかった😆

客席から舞台へ上がる民衆達に拍手が沸き起こり、私も立ち上がって球技場へ向かおうかと思う位😅、客席一体が時代のうねりに飲み込まれそうでした。

”サイナモナームール♬”は、私も歌っていいですか?って位、拳を上げて盛り上がった(気分だった)!

素晴らしい✨客席の方々が口々にそう言っていました。

心から再演を願っていた私としては、目の前で1789を観れる事が夢の様でした😍。
個人的には、ほぼイントロ・ドンの状態なので、星組バージョンとして構成をちょっと変えていたり、新曲を投入したりで、その度に新たな作品として楽しみました。感じた事を記事に収めたいと思います。

星組バージョン個人的見所ポイント!

伝えたいメッセージは”自由” ロナンとオランプ 身分違いの恋

初演から約8年経って、伝えたいメッセージが進化していると思いました。世界中が混乱に陥っている今、リアリティが増すというか。。

星組バージョンの再演『1789』で感じたことは、”自由”という言葉です。
ジェームズ・ボンドも、俺は自由が好きなんだぁ!って叫んでいましたが。

貧しく、毎日食うに困る日々の中で、民衆は政治や哲学、生きる意味なんて考えたことも無かった。それが全ての元凶だと思います。貴族達の悪政はどんどん増すばかりで😤。

ここで登場するのが印刷技術。今の時代ならネット、SNSですね。デムーラン達の思想を民衆達にも広く伝え、気づかせる事が出来る。何も知らなかった民衆が、人権、法律、そして職業選択の自由、恋愛の自由を行使する事を知る。

主人公ロナン(礼真琴)は王太子ルイ・ジョセフの養育係オランプ(舞空瞳)に出会い、身分違いの恋を経験する。
デムーラン達が言うように、自由を手にして恋愛できるようになればいいなぁと、将来を考える。

民衆代表・まこっちゃんの気持ちの変化が愛おしい。

オランプもその魅力にひかれていく。ロナンとオランプは敵同士。民衆側と王室側。恋愛など無理だとはなから諦めたけど、自由になったら一緒になろうと、革命に乗っかって希望を抱くようになる。

民衆が自由に気付く事。それがこの世界をひっくり返す位の大きな脅威となる。

なんだか今の私達にも通じる話だと思う。増税に苦しむ支配者の奴隷になっていないか、日々の生活から抜け出せず、人としての自由を行使する事に目を背けていないか🤔?

自由、自由という言葉が沢山あって、自由とは何なのかと、改めて思いました。

ベルばら アントワネット編としても楽しめる名シーン

大・大大好きなアントワネットのルーレットの場面が最高にテンション上がりましたっ!

この公演で卒業する有沙瞳のマリー・アントワネット。
もうもう、最高ですっ😆😆😆!!

劇画「ベルサイユのばら」に出てくるかのようなアントワネットだった。ちょっと大芝居的なセリフの言い回しが、更にその雰囲気に持っていってくれる。

そこに若い燕フェルゼンが、天飛華音。本当に若くて強い!青い!この2人の恋物語に、私は大泣きでした😭。
分かっちゃいるんだけど、マリーとアクセルのシーンで、

私はベルばらを観てるんじゃないか?って錯覚に陥る位でした。今まで見てきた歴代マリーアントワネットの中で、私にとってはNO.1だと思いました😭👍。

身分違いの恋。子供達がいるのに愛してしまうわけですが、王太子の死がその罰だと泣き叫ぶ葬儀のシーンは、本当に崩れ落ちそうで、マリーがフランスの王妃として目覚めるキッカケになります。

リアリティを追求した作りこみ

再演という事で、更にワンランクアップの仕込み、作りこみ、解釈を感じれたのが面白い(っていうか、何度でも見て発見したいんだけどねぇ)。

牢獄で拷問を受けるロナンがボロボロになって、顔にも本気のアザを作って登場してきたのが良かった(お似合いよっ😉)。ペイロール役の輝月ゆうま。存在感が1.5倍。巨人?(冗談です)。初演がマギーさんだもんね~。新人公演以来のペイロール。結構難曲ですよ、ペイロールの見せしめ、民衆に隙を与えない作戦は、正しいとは思います…。

ロナンの妹ソレーヌが小桜ほのかちゃんなんだけど、別人のようで、歌い方も地声でチャレンジしていたのが、おぉ、と思った😃。より民衆感を感じさせる。

若きホープ・ロベスピエール(極美慎)の両脇には、胸アツの98期 デムーラン(暁千星)&ダントン(天華えま)が支えるみたいな構図。
月組初演でもそうだった、専科に行った凪七瑠海&沙央くらまが、まだ若かった珠城りょうを支えていたなーと懐かしんだ。

極美君がグッと大人っぽく凛々しくなって、笑顔封印していたのが良かったよ。ありちゃんは、あのギラギラした目が、デムーランの革命の本気度を感じた。きわみとの並びは登場シーンで✨目福だったわ😍。

対照的に、真っ黒髪で登場のダントン・天華えま。彼女なりの解釈だろうな~って、楽しませてもらいました。ほっこり担当、ぴーすけらしくて素敵です。

名曲はやっぱり名曲!新曲は今後馴染んでくるかな?

初演は、1789年のバスティーユ陥落の場面(門をロナンが開ける)シーンから、1年遡る演出だったが、今回は直ぐに1年前の、ロナンの父がペイロールに殺される場面から始まる。その場面の歌もいい曲です。(肌一枚しかないって)そこからパリへロナンと後追いでソレーヌが向かう。

新曲はロナンとオランプの恋愛をテーマにした物だったかな。
もう1つ、ありちゃん演じるデムーランの”武器を持て~♬”が違う曲に変わっていました。なんとなくですが、武器を持つことよりも、皆で心を一つにして(葉っぱを持って)立ち向かおう、というマイルドで壮大な感じになっていました。

そして、マリーアントワネットがアクセルとの逢引で歌っていた”許されぬ恋だと知りながら~♬”が、オランプのソロの曲となっていました。
ひっとんが、バッチシ歌い上げていて上手かった!オランプにとっても、民衆側のロナンとの恋は、許されぬ恋だから。神様に裁かれると、悩み苦しみます。

後はほぼ初演と同じじゃないかな。どの場面もノリが良く、ロック、ラップなどもありで、球技場から動かない民衆のボディパーカッションは、もぉぉぉ神がかっていました!無抵抗の圧力。民衆が本気になって、貴族達が立ち去った場面でした。

ロナンが天に召され、登場人物が思い思いのスタイルで盆に乗って登場するシーン。ここの歴史を作るフランスの民達の思い、願いが走馬灯のように駆け回る所も良かったです。
まこっちゃんの伸びやかな高音が心地いい。あの歌がイイですよね。初演のまさおも上手だったな~と、今回再認識した。

マリーとルイ16世(ひろ香祐)は、上手、上下に登場して歌われます。(盆ではなく。見失わぬよう気を付けて)

新曲は、何度も観て聞いてくると、シックリくるだろうし、歌詞の意味を実感できる時が来ると思います。カジノロワイヤルで学びました(小池先生マジック)。

お笑い担当:ラマール秘密警察

いやさ、こんなに面白い役だっけ?碧海さりお演じる、トンチンカンな秘密警察・ラマール様。部下も同じくポンコツ・コンビ。ラマールさんがかなり笑いをかっさらっておりました😄。

ラマールの弱点は、オランプちゃんが好きであるという事。そこだけ見ると、良いヤツなんだよね、オランプのために行動する所は。でも、主であるアルトワ伯もオランプ好きだからね😅。

そう、もう一人のキーパーソン。アルトワ伯の瀬央ゆりあ。

なんか、せおっちが、遠くに行ってしまう感じがしました・・・・。別人のようになっていて、いつものせおっちじゃない感を受けたのは、私だけでしょうか。役作りでもあり、そういう立場になるからなのか。ちょっと寂しい。けど、カッコいい!

フィナーレナンバーが素敵よ~♬

そのせおっちが、フィナーレの男として真っピンク!のキラキラ衣装で登場し、”巡り合う事が定めなら逃げない~♬”ってロナンの歌を熱唱します。
ここでも、ああ、せおっちが別人のように、遠くに行ってしまうように感じました(寂しい)。

初演は101期初舞台ロケットだったね!!赤、青、白の衣装で、踊りながら衣装チェンジしたり。こってぃや、あがちん、礼華はる等の高身長ロケットの印象が強かったなー。

今回は、もっと可愛らしいトリコロールのお衣装で、ルーレットの場面の音楽だったかな。稀惺かずとがセンターで可愛らしい笑顔、チェックしました!トンチンカン・ラマールの手下も可愛い笑顔です。

礼真琴と女性陣が大階段に登場。ここでは、私はクラッチが目に入ってしまい。退団オーラというのかなあ、神々しい。海乃美月にも似た、あの神々しさを感じました。そして世代交代、詩ちづるちゃんが、前の方で踊っておりましたね。

男性陣の群舞は、目の覚めるマゼンダピンクのスーツ!この色は、初演のまさおロナンが来ていたジャケットの色だなー。この群舞がすっごく素敵ですっ!!ちょっと、ちょっともう一回、もう10回観たいんですけど!やっと、ありちゃんやきわみの笑顔が見れて嬉しかった。

そして大人っぽく礼真琴&舞空瞳:ロナン&オランプの天国のデュエットダンスとなればいいかなーという場面です。信じられないけども、ロナンは死んじゃうんですよ…、これが人生。せっかく自由になれたのに。

でも宝塚ですから、天国で一緒になっていますので!そんな気持ちで観ていましょう。

フィナーレのエトワールは、詩ちづる。ヒガシマル醤油のキャラクターになったのね!大劇場にある大型パネルを見て知りました。潤花ちゃんからの引継ぎですね。

一先ず、私の感想メモでした。貴重なこの公演を良い席で観れた事に感謝します。あんなに『1789』が観たい!って言ってた私に、伝えてあげたい😊。

東京公演のチケットは無し。さ、この後手にすることができるのか・・・。

サイラモナームール♬きっと上手く行くのか?

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