『鴛鴦歌合戦』感想1 花組 柚香光&星風まどかで宝塚舞台化 正解!なんて可愛らしいお話なんでしょう♪




遅ればせながらアッツイ宝塚大劇場で、花組公演『鴛鴦歌合戦』『GRAND MIRAGE!』を観て参りました。既に蝉の鳴き声がしました。夏もそろそろ終盤ですかね~。

せっかくだから私は原作を観ず、初見で宝塚の舞台になるべく臨む事にしています。宝塚は華やかで美しく演じてくれるので、そういった意味で期待を裏切らず、間違いは無いと思っていましたが、

もう可愛くて、可愛くて。なんてええお話なんでしょう😊!

今のトップコンビがいる花組で、この作品を舞台化してくれた事に感謝です。

映画界ではセンセーショナルな名作だそうで、ムラから帰って早速原作映画をチェックしました😀。鴛鴦ファンの方のコメントなど見ると、凄い面白い。

名作オペレッタ時代劇映画『鴛鴦歌合戦』

小柳先生は、映画の設定、セリフ、音楽等、そのままGOでしたね。

殿様ソング、おとみちゃんの取り巻き。
そして礼三郎さんが大好きなんだけど喧嘩ばかりしちゃう、プンプンして麦こがしばかり食べさせられているお春ちゃんの可愛らしさ。

お春ちゃん(星風まどか)の、

チェッ😛とか。

”へその曲がったヒステリー♬” とか😆。

ずんちゃちゃ、ずんちゃ♬スチャラカ チャッチャ♪みたいな。

プラス、主人公 浅井礼三郎(柚香光)の出生の秘密。なぜ浪人なのか、鴛鴦の香合とは?
お殿様の峰沢丹波守(永久輝せあ)が何故骨董狂いなのか等、もっと登場人物に深みを持たせた展開で、映画よりもええ話で面白かったんじゃないの?と思います。

ご存知の方も多いとは思いますが、マキノ雅弘の戦前のトーキー作品(音付)で、脚本に4日、撮影は1週間ほどで出来あがったそうです。主演の片岡千恵蔵さんの2週間の休養中にささっと作ってしまった作品。

役名も、役者本人からとった物で、市川春代が演じるお春、服部富子が演じるお富、ディック・ミネが演じる峰沢丹波守、そして志村喬が演じる志村狂斎(お春の父)←そのまんま😉。

ジャズやスイングに合わせて役者や取り巻き(コーラス隊)が歌う、案外君、歌上手いね?とか言っちゃって、ちゃっちゃと楽しく撮影が進んだのでしょう。

既成概念に囚われず、手軽なタッチで現代風のお洒落な、肩の力が抜けたオペレッタ。これが偶然の産物的な、奇跡的に絶妙に面白い作品になったのかなと。

とかく浮世はままならぬ、日傘差す人、作る人。

セリフ一つ一つが素敵な言葉で綴られていて、ためになるというか、ええ話が沢山詰まっております。こういう所が和物の良さ。

にわか鴛鴦ファンになりそうです😄。

宝塚で舞台化という事で、お芝居に深みが増し(やっぱり主人公=トップスターに存在意味をもっと持たせたいからね)、瓦版隊が進行を務め、プロローグ&フィナーレが付いて、素敵なお芝居として完成した。素晴らしいです👏👏!

柚香光&星風まどかで宝塚舞台化 正解・成功!だと思います。

個人的 見所ポイント1

チョンパで和傘&大階段 プロローグ

和物オペレッタ『鴛鴦歌合戦』。幕開きからなんとまあ可愛いカラフルな日傘⛱と大階段を使ったプロローグ。チョンパでわっと花が咲いたようです😃。

宝塚は大階段と銀橋をデフォルトで持ってますから。どんどん華やかな場面が作れる。傘職人のお話だから、めいいぱい豪華に華やかな傘を使ったプロローグは圧巻です!
映画のようにテーマソングを歌いながら登場する所は、宝塚らしくもありイイ👍です。

日傘差す人、作る人 3人娘 お春・おとみ・藤尾

長屋で父の傘貼りのお手伝いをする、お春ちゃん。最高にカワイイ😍。あの喋り方、なんなの~って思ってたら、映画がそんなだったのね😊。

その傘を大金積んでも買おうとする、ちょっと嫌みな、お金持ちの娘おとみちゃん(星風美咲)。日傘差す人、作る人。なんか深い言葉ですねぇ。

そこに、武士で礼三郎の叔父が、娘の藤尾(美羽愛)を嫁にと強引に迫る。

この3人娘が礼三郎が大好きで、各々の形でアプローチ。礼三さんは、モテモテですねぇ。全て長屋での出来事なので、皆の知る所。

娘達の口喧嘩が小学生レベルな喧嘩みたい(笑)な所が、本作の見どころの一つ😊。タカラジェンヌがそんな口ききませんからね、普通は。

『幕末太陽傳』も、芸者2人が見栄を張って大喧嘩したりして、あんまり洋物芝居ではない設定がワクワクしましたね。

最後に3人娘はとっても仲良しになるんですよ。そのくだりが、泣けるええ話なのです😃。

3人娘の父親 志村・香川・遠山 の面白さ

この3人娘には共通してお父さんが出てくるのですが、これがまた娘達を悩ませる原因の一つ。

お春の父、骨董狂いの志村狂斎。映画ではほぼ主人公的存在でしたね!
この公演で卒業する和海しょう。どことなく俳優の志村喬さんに似ているのよ!彼女にとって最高のお役となったと思います!

掘り出し物を探し当て、家宝として娘に継いでいこうと(本気で)思っている父。偽物ばかり掴まされ、明日食べる米もない…。しかし一番大切な物は、娘の心にあった!と娘を自慢に思う、常に優しい父が素晴らしいです。

そして料亭 香川屋宗七は羽立光来。おとみちゃんの父。
かなり強引に、お春ちゃんに嘘をついてまで礼三郎と一緒になりたい娘。かなり娘に甘すぎるんじゃないのぉ??そこで丁稚の三吉(天城れいん)が、びしっ!っとおとみさんに助言します。これがおとみさんの心を動かします。

武士の遠山満右衛門は綺城ひか理。お医者様も草津の湯でも治らぬ、恋の病♥で辛そうな娘 藤尾のためにも、ひょんな事からお春ちゃんをお殿様の妾にしようと画策するって言う…そりゃやり過ぎじゃ😯。
武士の娘である藤尾は、毅然と父を諭し(笑)、お春ちゃんを助けに向かいます。

3人の父は、娘が好きすぎて、こんなコメディな展開になっちゃうって言う所が、ほっこりして楽しい。
因みに私の父も優しくて、鴛鴦歌合戦に登場しちゃうようなキャラです(ハハハ)。気持ちはわかるかも。

本物を知る男 礼三郎の審美眼

主人公の礼三郎ですが、お名前に”レイ”って付くのね😀。

柚香光は、片岡千恵蔵のように、達観した本物の分かるおとこ!って感じですよ。常に朗らかで痴話げんかも楽しそうに見ている。ちょっと遠巻きに市井の人々を見渡し、子供達(109期生!)に剣術を教えてあげたり、長屋の人達と楽しく暮らしている。

地位や名誉(裃は嫌い)、お金になびかず、美女にもなびかない。本物の心を見抜く審美眼がある。

骨董の掘り出し物を見つける”目利き”というキーワードが全体を通してあるのですが、本物の心がわかる男こそ、この礼三郎さんだったのです。

なかなかカッコイイ男ですよ!礼三さん😃。
立ち回りも太秦役者並みの美しさ、安定感!よっ!日本一。

その礼三郎さんの心を知ったお春ちゃんの行動にビックリしちゃったけど、でかした!泣けました😢。そしてそれを認め娘を誇りに思う父も素晴らしい。シミジミ人の温かさ、本物の真心みたいな物を感じます。

殿様 永久輝せあも大変なんだよぉ

殿様が骨董狂いなのには訳があった!鴛鴦の香合の行方…。

正室の麗姫(春妃うらら)が、蘇芳(紫門ゆりや)達と画策してお殿様をプレッシャーから解放させ、家督を弟に渡して仲睦まじく2人で暮らしたいと計画します。

殿様の弟、秀千代(聖乃あすか)も、そんなプレッシャーは受けたくないし…藤尾が好きな秀千代。ちょこまかしていて、なかなか面白くてツボ😁です。

常に家臣を大勢連れて歩くハッピーオーラ全開のお殿様・ひとこ。それには訳があったのね~と宝塚版は殿様の心にも寄り添います。

殿様の母は、蓮京院(京三紗)。蓮京院さんも、山寺へ遊びに来る礼三郎のファン。何か因縁があるのか🤔?

おいおい古道具屋!航琉ひびき主人のインチキ?商売

骨董を扱う道具屋主人は航琉ひびき 副組長、まぁ色々ある事・無い事うんちくで騙すわけですよ😅。従業員もツワモノ揃い。聞いていると国宝級の名品の名前がずらり。本物のはずがないじゃない・・・鑑定団を見てる気分🤓。

骨董は騙される方が悪いと言いまして、掴まされた方が負け。逆に良いと思った物は、騙しても奪ってこいともいう。いろんな経験を経て、掘り出し物に辿り着くのだそうです。

また本物が人を選ぶ、ともいうそうですよ。っていうことは、偽物ばかり持ってる人は、偽物な人間ってことで、麦こがしが大好きな志村家は本物、真心のある人間だったって、ことじゃない??ウフフ😊。

一先ず以上。軽快で楽しい、笑顔溢れる和物オペレッタ。歌が分かりやすくキャッチーで絶対忘れない😀。

花嫁さん花婿さん♬ BGM的にまた映画見よっと😊。

可能であれば配信、そして東京で観劇する際は、なるほどええ話エピソードをもっと沢山拾えそうな気がしています。また感想書きます🙆。

花組エレガンスショー『グラン・ミラージュ!』

ショーは、とにかく懐かしい~!!っていう雰囲気に包まれました。

そこには確かな実力、群舞ダンス力があるからこその、クラシカルでエレガンスなショーを演じられる。花組ならではかなと、思いました😍。

大好きな音楽が沢山使われていました。イーゴリ公、カンツォーネのQuando…、SHE。中詰めのシボネーはラテンの群舞。男役も娘もなかなかカッコいい名シーンですね!
そして花組といえばペイさん!高汐巴のショー『ジュテーム』の主題歌。懐かしですわ。

2番手となったひとこの場面も沢山!今回は歌で大活躍、ダンスも沢山。そして専科から次から花組生となるゆりちゃん、星組からお帰り!あかちゃんもいて、ぐっと大人っぽくクラシカルな雰囲気になりましたよね。

3組のカップルでのダンスが何度かあり、安定した花組の布陣。

そして柚香光&星風まどかのデュエットダンスも!色々なシチュエーションが楽しめました。
本当にこのトップコンビのデュエットダンスは優雅で美しい。いつまでも観ていられる。

エトワールは、新人公演ヒロインをGETした、朝葉ことのでした!絶賛活躍中の彼女だね。

更に深めたいこの2作・鴛鴦&グランミラージュ、東京で待ってます!

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