礼真琴&瀬央ゆりあ『阿弖流為』感想 文句なく名作!涙が止まらない 日本青年館こけら落とし作品




スカイステージや動画配信で見る事ができます、2017年新・日本青年館こけら落とし作品の、礼真琴初東上主演作品『阿弖流為』。2年振りにテレビで観ましたが…、

やっぱり名作ですね(号泣)

今まさにトップスターお披露目&池袋の東京建物 Brillia HALLのこけら落とし作品上演中『ロックオペラ・モーツァルト』は大好評だそうで、礼真琴って本当に凄いんだなと思い知らされました。

幸運にも週末のライブビューイングに参戦出来る事になったので、大変楽しみです。

礼真琴は下級生の頃から色々な作品で抜擢はされていましたが、まこっちゃんにピッタリな役が来た!と思ったのは、やはりこの『阿弖流為』だったと思います。

若い蝦夷の頭領の風格、まこっちゃんについて行く星組下級生に対する求心力。そのまま星組の縮図を見ているような作品でした。

現在の東北は蝦夷の民の国。朝廷から蝦夷地征伐を任された坂上田村麻呂と、蝦夷の民・アテルイの物語です。

星組『阿弖流為』のみどころ

礼真琴の蝦夷・星組男役の熱さ

とにかく若手中心の蝦夷の子供たちが、パワフルで清々しい。動きは機敏で声は大きい。まこっちゃん中心に繰り広げられるダンスがスピーディーで、ああこれが礼真琴の星組なんだなーと涙したものです。

真ん中の力、影響力って本当に凄いんだと思いました。

綾鳳華 雪組異動

常に新人公演等で共にしてきたあやなちゃんが、この公演を経て雪組異動が決まっていました。

役柄は作戦を考える母礼(もれ)という、ちょっと大人な役でしたが、アテルイの力を信じ、リーダーにして推薦し、一緒に最後まで共にすると誓う仲間。その演技が、本当にカッコよくてねえ。

お前と死ぬことはとっくの前に決めていた!

というセリフに号泣。ここでまこっちゃんと一緒に果ててしまう。。。寂しさと、がんばれよというエールと心が忙しかった。

有沙瞳 異動後ヒロイン

逆にくらっちが雪組から星組へ異動になりヒロインを務めました。このまままこっちゃんのお嫁さんかな?と思っていましたが。。

蝦夷の女、家族を殺され一人生き延びた強い眼差しの女性。ポスターのクラッチを見ても分かるように、強い女性を演じ切りました。美しい故郷を想った夜空の星を見ながら歌うシーンは、本当に美しい。名シーンだと思います。

壱城あずさの代表作

しーらん演じる伊治公鮮麻呂(あざまろ)が、本当に切なくて。今まで見てきたしーらんの中で、一番のお役だと思っています。

蝦夷出身の都人として、裏切り行為をずっと画策しつつ、アテルイ達が大きくなるまで待つ。いざ実行した後は、自ら舌を噛み切って果てる、壮絶な最期。
タカラジェンヌとは言えぬボロボロの役どころを、上級生としてやりきった!涙無では見届けられないシーンでした。

この後、『ベルリン・わが愛』で退団でしたね。そう思っても不思議ではない位の好演でした。

瀬央ゆりあ という逸材発見

阿弖流為は劇団☆新感線やテレビドラマ等でも取り上げられている有名なお話で、ポイントは坂上田村麻呂だよ!って通の人は言ってました。

せおっちで大丈夫かな?ってちょっと心配していたのですが、どうしてどうして。瀬央ゆりあという、素晴らしい役者を大発見した公演でもありました。

一瞬、誰だか分からなかった。スラっとした田村麻呂が後半登場した時は、おぉと思わず声を漏らした。美しい武将。知的で優しくて、思慮ある武人であるという事がちゃんとわかる。

礼真琴と対峙するに不足は無い。素晴らしい同期が礼真琴の主演作品に花を添えた。

バウホール主演『龍の宮物語』は今日で千秋楽。得意の日本物で素敵な書生役として出演している。きっとせおっちにとっても、阿弖流為から運命が急展開していったのではないかなと、思わせる程の存在感です。

演出の素晴らしさ

映像を駆使した大胆な時代物演出

難しい漢字名の役者を、大きなスクリーンで紹介しながら進行する演出が、アテルイではとってもスムーズで、まるでロールプレイングゲームを観ているようでした。蝦夷の地の自然の美しさがとってもよく表現されていて、日本青年館でこんなことができるのね!とワクワクしたものです。

日本物は馬に乗ったり、合戦があったり、炎が舞ったり、臨場感あってよかった。

ダンス・殺陣の素晴らしさ

ダンスがキレキレだと、殺陣もキレキレなのよ!

スカッとした~。あんな重い衣装に鬘をつけてそこまで動けるのは、さすがのまこっちゃんしかいないでしょう。蝦夷達もガンガン殺陣が決まっていて、都の武人達との差がよく出ていました。

散りゆく美しさの美学

物語の内容が、判官びいきな日本人の心を鷲掴みにしちゃいます。もうかなわない相手であると悟ったアテルイ達の辛さ。勝ちはしたがアテルイや蝦夷に敬意を払う坂上田村麻呂。

こんな切ない壮大な物語を、当時研8同士で実現させた礼真琴と瀬央ゆりやに、拍手です。

キーワードを上げただけで涙してしまうような、日本人なら大好きな要素が沢山詰まっていて、しかも星組内で異動があったり、退団直前だったり、色々な人の想いが沢山詰まった、一球入魂な作品であったこと。礼真琴トップ目前の貴重な公演でもあり、とにかく体当たりで挑めたこと。

そして何といっても、日本青年館こけら落とし公演に当ててきた劇団の期待度。大野先生、この阿弖流為はとってもヒットでしたよ!

さーて、『ロックオペラ・モーツアルト』はどんなふうになっているのか?共演者がアテルイの時とは変わっていますし、歌がメインの作品ですので、今度は歌のまこっちゃんを楽しみにしています。

 

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