ミュージカル「ナイン」感想 城田優の心の叫び エンターテイメントの闇

2020年12月13日




ミュージカル「ナイン」を観てまいりました。少し遅くなりましたが感想を。

演出がイギリスでもご活躍の藤田俊太郎さん、城田優君がグイドで、映画ファンでもある私にとっては期待しかありませんでした。

前評判通り、藤田俊太郎さんの演出が秀逸。
めちゃくちゃお洒落。カッコイイ😎。

最近よく見かける、舞台上にテレビカメラをいれて、リアルで映像投影(モノクロ映画のように)しながら物語を進行させる手法。今回は特に映画監督のお話ですから、この手法はピッタリだったと思います。

そして、多言語ミュージカル!と言われておりますが、英語、イタリア語、フランス語、そして日本語あり。各々の心情を歌った歌には、演者に合ったピッタリの言語で繰り広げられます。

上手に映画の台詞のように、歌詞が心地よく表示され、これまたカッコよい。公式より共有😀。

そして中央には、まるでローマのコロッセオのようなセット。周りにチネチッタ撮影所のように、張りぼて状態のヴェネチアの街並み。窓が開いたり、地面から丸い穴が開いて人が飛び出したり。

舞台のセット=映画のセットのような融合。

城田優が挑むイタリア映画監督・グイドの心の叫び、母への思いから生い立ち、トラウマ、いい加減な対応が周りの女性たちを苦しめる。そして自分も苦しむ、闇。

舞台中央で全てが暴露されていく様、救いが無い。

特にグイドのファンでもあり女優だった妻・ルイザ(咲妃みゆ)との関係性。

有名人の妻とは、世界共通なのかしら…って思った。不倫関係の女性の事も頭に入れて、夫の成功をお膳立てしていく健気な面が、頭の良さでもあり、でも切ない面でもあり。

最後にもう限界!と、2人でイタリア語を交えたケンカの歌?は、なかなか迫力があって見どころだったな~。カッコよかった😆

8人の女性たちは、皆個性的で見せ場も素晴らしい。

ただ、何だろう…。この物語に関して、今このご時世で観てみると、闇しか感じなかった。

最後の救いとして、子・グイドが、彼から離れていく。大人に成長するという象徴的なシーンが出てきて、いい大人がやっと挫折を味わって、リセットして独り立ちするんだ、という終わりを迎えます。

ここでホッとするのが、この舞台の見方なんだけど、私の心はそうは動かなかった。

今まで憧れていたイタリア映画、フランス映画、ハリウッド映画、ブロードウェイ、全てのエンターテイメント。もしや全てが張りぼてで、闇だらけで、虚しい心で成り立っているのかって。

そんな私の勝手な妄想の中、城田優君の全身全霊の叫びを、舞台から感じた気がします。

どうして脚本が書けなかったのか?それはグイドの中に何もなかった、空っぽだったから。

全ての根本は、やはり愛の存在、ではないでしょうか。

抽象的な感想になってしまいましたが、芸術作品としてのミュージカル「ナイン」はグッジョブ👍👍でしょう!あの世界観は本当にオシャレで素敵✨

次はどんなミュージカルを演出してくれるのか?今後も楽しみにしています。

東京は11月29日の千秋楽まで。
ゆうみちゃん、すみれさん、前田美波里さん(彼女のダルマ&羽は最高ですよっ!)、おささん他の皆さまも、叫びを、闇をぶつけて、昇華させて、芸術に。頑張ってください♪

そして梅田でも12月開催ですが、ライブ配信やってくれないかな~、もう一回観たい。

→※ 12/13 梅田の大千秋楽をライブ配信で視聴しました!!!😭。
涙、涙、感動の最後のキャスト&演出家藤田さんのご挨拶でした。

皆、命がけで、100%の覚悟を持ってこの舞台に立っている。生きている。

グイド=城田優=藤田さん、そしてエンタメに関わる皆さんの魂。

何やらエンターテイメントの闇を懺悔するような内容にも思えたんだけど、気づいて、懺悔して、リスタートできた人は、きっと強くてもっと素晴らしい人生を、作品を生み出してくれるのではないでしょうか。

すみれさん、最後のご挨拶が、めっちゃ可愛くてびっくりした😍!役とは正反対のキュートな方。

ゆうみちゃんのホッとした涙。全身全霊を込めて集中して、今日まで皆さんいらしたのかなと。

城田優座長は、今日本で一番最高のミュージカル俳優であることは、間違いありませぬ!

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