「フェイクスピア」感想 高橋一生が秀逸 とあるコトバの一群 36年前の夏 翼の男達




あれは学生時代の夏休み。まだバブル好景気の頃で、4家族が揃って友達の別荘に遊びに行った時だった。今から36年前。

同じ森、山の近くだった。子供心にも、その事件の悲惨さと、夜通しテレビに映る名前に、せっかくの夏休みなのになんだか怖かった思い出がある。

さて、野田地図の最新作「フェイクスピア」観に行ってまいりました。

いやあ、、畳みかける後半の迫真の演技!!
主演の高橋一生さんが秀逸すぎる。いや、出演者の皆さん、コロス・カラスの皆さん含め、今回の野田は全員の迫力、気合が始めから凄いなと思った。全てが何かほとばしっていた。

最後は涙が止まらず席から立ちあがれない程😭😭😭。客席の方々も。

この事件に向き合う、逃げない野田さんはやっぱり流石だと思う。
36年、もういいんじゃないか?フェイクのフェイクは真実だ。真実程心を動かすものはない。non nonノンフィクション。

ネタバレしちゃいかんと思うから、中途半端な感想しか書けません。

深い森の中に見つけた一つの箱。その箱の中には最後の言の葉が入っている。

あれから私達は、言の葉を神様のために封印してしまった。自由な表現(言葉)を失ってしまったという事ではないだろうか。

忖度とか、フェイクニュースとか、真実に気づかないように、ずっと、ずっと私達はフェイクの中に生きてきた。でも、もういいんじゃないの?っていうか、もうバレてるよ。真実はジワリジワリ浸透し、気づいている人は気づいている。

最後は真実が勝つのさ。
きっとこの世にいない魂が私達の見方をしてくれているから。恐山のイタコが大活躍するだろう。

野田さんのシェイクスピア役、タイトルロール✨で子供のフェイクスピア役が良かったな~。シェイクスピアの有名なシーンやセリフが、おやおや?と登場します。

シェイクスピアは謎の多い人で、イギリス女王ため、政治的な目的もあって4大悲劇を書き上げたと言われている。偉大なるコトバの神様・シェイクスピアがフェイクならば、そのフェイクはノンフィクション=真実さ。

今私達は歴史の大転換期にいるのではないか。1000年、2000年レベルの大歴史・フェイクがひっくり返るかもしれないって。大事なのは、私達の扱うコトバ。はじめに言葉ありき。大切に、自由に、真摯に、この言葉を使って生きていきたいと思います。

3回のカーテンコールに、スタンディングオベーション👏👏。
休憩無しの2時間5分。19時スタートというのも、この宣言下でちょこっとカフェで小腹を満たす余裕があって、休憩なく直ぐ帰れる。この配慮がありがたいなと。

当日券もあると思います。是非お見逃しなく。

「フェイクスピア」

作・演出 野田秀樹
出演:高橋一生、川平慈英、伊原剛志、前田敦子、村岡希美、白石加代子、野田秀樹、橋爪功

東京芸術劇場 プレイハウス:2021年5月24日~7月11日(日)
大阪 新歌舞伎座:2021年7月15日~25日(日)

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