月組『今夜、ロマンス劇場で』あらすじと感想1 じんわり沁みる健司と美雪 永遠の愛




急遽都合つけて宝塚まで行ってきました!元旦からスタートした月組お披露目公演『今夜、ロマンス劇場で』『FULL SWING!』。途中怪我や体調不良の交代劇等、色々あったとは思いますが、あともう少しで千秋楽。

お芝居は映画シーンとのコラボレーションがあったり、新生月組のショーの雰囲気等、やっぱり劇場で体感したいと思っていたので、念願かない滑り込みセーフでした。

月城かなと&海乃美月のロマンス劇場、私はとっても心に沁みました😢

後からじんわり余韻が残り、ああ、人はここまで人を愛せるだろうか…と、何か現代の私達に挑戦状を突き付けられたかの様な気分になりました。障壁があるほど燃える!?映画のヒロインに片思いしていた助監督が、ヒロインと本当に出会う事ができ、恋に落ち、ずっと一緒に居たいと思うようになり、ハッピーエンドとなるには代償を払わないといけない。

ええ…、そういう事かぁ😔。胸がとっても切なくなりました。ロマンスですね~💕

簡単なあらすじ※超ネタバレあり

時は1964年。映画助監督・牧野健司(月城かなと)は、同僚の山中伸太郎(風間柚乃)らと共に京映で映画製作スタッフとして働いている。京映のスター俊藤龍之介(鳳月杏)のハンサムガイ・シリーズ撮影中には、いつもヘマばかりしている。

健司が通う映画館・ロマンス劇場で上演されている、お気に入りのモノクロ映画”おてんば姫と三獣士”の物語があり(世界観はハチャメチャだけど)、そのヒロイン美雪(海乃美月)に恋をしている。しかしこの映画のフィルムが他に渡ってしまい、もう上演が出来なくなってしまう。美雪は映画の外の世界に出たいと願い、健司はヒロイン美雪とずっと一緒に居たいと願う。

雷の夜、その願いは実現する。モノクロのヒロイン美雪が健司の目の前に現れる😯。

まるで牢獄のような(笑)健司の小さなアパートに、美雪は暫くやっかいになり、健司の職場・映画撮影所を訪れる。美雪は美しい容姿にお転婆姫のキャラクターそのまま。スタジオでひと暴れして、何かの手違いでダイナマイトを誤って爆発させてしまう…(スター俊藤&萩京子は失神)。健司は爆弾男と呼ばれ警察に尋問され、謹慎処分を食らう…。

テレビの影響ですっかり映画が流行らなくなり、京映は起死回生の策として、新人から脚本を募集し、良い作品には自分で監督できる権利を与えると発表する。健司は美雪の事を脚本に書こうとやる気を出す。ロケハンかねて美雪とのデートを重ね、恋をし、触れたいと思うが。。

モノクロ映画の世界では、美雪が居なくなったせいで雨続き、大蛇丸(暁千星)が美雪を狙っている。大蛇丸が健司の目の前に現れ、ある代償について告白される。映画の世界のものが現実世界に来た場合、人間に触れ、ぬくもりに触れると、存在が消えてしまうのだ。つまり、美雪がなかなか健司に触れさせない理由は、それだったのだ。

また京映の社長令嬢・塔子さん(彩みちる)が健司に好意を持っている事を知り、美雪は健司の前から強引に去って行こうとするが…。

実は美雪も映画館に毎日見に来てくれる健司に恋をしていたのだ(相思相愛だった)。

私を見つけてくれて、ありがとう。

健司と美雪、この代償を知って2人はどうするのか…。ロマンス劇場の本多さん(光月るう)もまた、かつて映画のヒロインに恋をし、共に暮らした経験があったのだ。

健司は静かに、自分はそれでも美雪と一緒に生きていく事を選択する。写真は離れて撮影し、ハンカチ越しに手を繋ぎ、ガラス越しにキスをする😢…。健司が年老いても美雪は綺麗な美雪のまま。それでも2人は幸せに暮らしていく。

健司が病院で最期の時を迎えている。美雪が駆けつけ、最後のお願いとして涙ながらに健司に触れさせてもらう。(あぁ~ここで2人一緒に死んだのかなぁ)

天国(あの世?映画の世?)では、彩に満ちた世界が待っていて、仲間達が皆カラーになってお出迎え。健司王子と美雪姫が結ばれ、手を取り合って(やっと)めでたくハッピーエンドとなりました😀!

例えばアバターを愛する事ができるか?

実は現代的かなと思ったのが、サイバー空間のアバター越しでゲームなど楽しんでいらっしゃる方もいると思います。「メタバース」って最近覚えた言葉がありますが、サイバー空間の街を作ってそこでアバター同士生活するとか?
またSNSでは偽名をつかって存在できますし、顔も声も性別も偽れる。

実際に会った事が無い相手に恋をする機会が、この先ドンドン増えてくると思う。

この物語のように映画のヒロインとか、アイドル、スターさんに片思いするという事は今までもありますが、ネット空間では1対1でコミュニケーションが取れるようになっています。その場合、本当の姿が見れずとも、触れずとも、愛する事ができるのかな?持っている物や地位名誉では無く、魂レベルで愛する事ができるのか?

何となくできそうな気がしますね。その存在が心の支えとなり、生きていくうえで必要な物ならば、迷わず一緒に生きていくことを選択し、努力工夫すればよいのかなと。健司はそれを選択し、障壁を楽しむ位の人生を歩んだのではないでしょうか。

考えようによっては、いつまでも美しい美雪が横にいてくれて、一緒に死ぬことができるのだから、最高の人生、ハッピーかも?しれませんね😃。

モノクロ映画と彩満ちる舞台のコラボレーション

宝塚作品にたまに登場するモノクロ映画のクオリティがいつも素晴らしい!時代感を感じさせ、コミカルでとても面白い。今回は実際の舞台の進行と、映画の進行がシンクロしている部分が多々あり、なるほどなるほどで、大変見どころでした。突然モノクロ衣装のまま舞台上に現れて、あれあれ?ってなった時もあって、エンターテイメント性もあって面白かった。

美雪が大画面で、健司が舞台で一緒に神に願い、雷に打たれるシーンはとってもロマンティック😍!

健司さん、雷の打たれ方が秀逸👍

普段何気なく見ている赤いポスト、緑色の洋服、美雪が子供のように色に感動しているシーンが、ジーンと来ました。私達の住んでいる世界は、色に溢れた素晴らしい世界なんだって、気づかされます🌈。

ラストシーンでは、モノクロのキャラクター達が色のついた衣装に変わっているのを見るのも楽しい。皆リアルに生きている感じがしてきます。わちゃわちゃしててハッピーな気持ちになりました。

スター俊道さんのお人柄

スター俊道さんの悪魔祓いって何!?
アマビエちゃんも衣装についてるし、これはもしや、今流行っている病の厄払いをミュージカルで演じてくれているのかな~。
↓これが元なのねぇ😆。かなり再現率高かった!(笑)。Let’s 輪廻♬

もうね、ちなつ俊道さんの映画1本観てみたい。本当に良い人なんですよ~~😃、前向きだしネガティブにならないし、俺様感もあるけど憎めない。本物のスターってこういう人の事をいうのねっ!

勉強になりますッ(マジで)!

月城かなと&海乃美月の2人だから醸し出す雰囲気

色々ありますが、なんといってもこの2人のコンビだからできる、醸し出される雰囲気が、この作品にベストマッチ!したなーと思います。そして、ポスターに2人の秘密があった事を理解した。

朴訥としたれいこさん。しかし決断する時は静かに、意志が固く、実直な印象。

お転婆で可愛い海ちゃんは、最高のキャラクターでしたね!本当に美しくて可愛い😆。晩年の美しい海ちゃんもまた、人生を長く連れ添ってきた感が良く出ています。

もう病院のシーンは、客席共々号泣ですよ😭。一番の泣いちゃう、見どころポイントではないでしょうか。

駆け足の感想になりましたが、31日(月)ライブ配信も観れたら、またキャストの感想など書ければなと思います。

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