『蒼穹の昴』感想1 清朝維新の夜明け 義兄弟の運命 緻密な時代考証による圧巻の芸術作品




『蒼穹の昴』を観て参りました🙋。
いや~凄かった😃😃。一言では語れないっす。

大作小説をぎゅっと1本にまとめているという事で、清の時代の政治家達の血なまぐさい策略と、義兄弟たちの涙無しでは語れない😢運命、そしてやはり宝塚ですから、大変見目麗しい圧巻の芸術作品としても楽しめる大作でした✨。

この物語を頭で消化するのに数日かかるかもしれません。観劇した夜はなぜか寝れず😅、ずっと主題歌♬と、目を輝かせていた文秀、玲玲、春児の姿が脳裏に焼き付いて、何とも言えない気持ちになっていました。

大陸は広い、大きい。お隣の国であっても、考え方やスケールが違う所もある。やる事が半端ない、残酷な一面も沢山あって、ちょっとカルチャーショックを受ける😵。その中で、日本人である私達にも共感できる、出演者一人一人の、1本筋が通っている行動とか宿命に、感動し心を震わせられる瞬間が沢山詰まっていて、それに気づけたら面白いと思います。

沢山ある見所ポイント!

これは清国の維新の物語なんだ

なるほど、日本は明治時代。アジアでは一足お先に、外国勢力と折り合いをつける開国・維新を、どうにかこうにか成し遂げた後の明治政府の時代。

伝統的な科挙制度の試験があって、一番で合格した優秀な役人。主人公・文秀(彩風咲奈)。
そこに待っていたのは、重鎮 西太后(一樹千尋)を擁する保守派の政治家グループ(悠真倫)と、甥の若き光緒帝(縣 千)を支援する革命派グループ(夏美よう)。革命派は、古い国を新しく良い国に変えたいと、様々な考え方、諸外国の支援をうけて試行錯誤する。

そこが難しい所で、革命派は間違えると、諸外国から利用され、売国奴と呼ばれる政策に陥る危険性がある。これは日本も一緒です。要はバランスと、一歩も二歩も先を行く知力。保守派が古臭くてダメと一刀両断できる話ではない。伝統があるからこそ、国として民がまとまる事もある。
しかし、ここはという時に行動に出ないといけない場面もある。身をもって死する意義もある。クーデターが幾つか登場しますが、本当に舵取りが難しい、文秀達の手腕が政治なんだな🤔と思いました。

日本の総理大臣 伊藤博文(汝鳥 伶)が文秀にアドバイスをします。維新を成し遂げた後が大切だと。この後も、生きてやるべきことがあるんじゃないかと…。長州藩出身の伊藤が、色々な評判はありますが、酸いも甘いも知る、重みのあるお言葉です。

激動の19世紀末期、政変の波に飲まれながらも、各々の立場で国を思う行動に、胸が痛くなる思いです。そしてそれは、現代でも続いている…そう思えてなりません。

軍人の活躍

王朝貴族がいて、政治を司る役人がいて、そして実際に矢面に立って国を守る軍人がいます。

その軍人の代表的な人物が、天津にいる李鴻章(凪七瑠海)。北京の南東、諸外国に港を開き、日本に向かう拠点でもある。私は今回初めて知った人ですが、清の皇帝かと間違われた位、外交力があって、新しい時代を読み取る人でもあったとのこと。西太后の厚い信任を得ていたそうです。

かちゃの中国服の着こなしは、天下一品。髭が似合うし、声の通りがいい。全ツの発表を受けての観劇だったので、なんかまた違った目線で拝見しておりました。
日清戦争のシーンは、宝塚的には、うぉーーっていう(笑)、血が騒ぐ場面かと思います。辮髪姿に軍服。しかし、カッコイイ!という言葉は不謹慎かな😅、清は負けますからね。娘役さんが軍人として参加されておりますよ、おぉ頑張ってるねー。

李鴻章の部下、袁世凱(真那春人)の裏切り。この方はその後の中国の歴史で著名な人物です。正しい事をする人が最終的に残るわけではない。実際の写真を見て、ちょっとまなはるに似てる?って思ったけど😉。

泣ける 文秀 玲玲 春児の運命

さあ、主人公のこの3人。文秀お兄ちゃんは、貧しい兄妹 春児(朝美絢)&玲玲(朝月希和)の親代わりのように目を掛けてあげます。中国は親戚をとても大事にすると聞きますし、義兄弟の契りという風習もあります。

お兄ちゃんを慕い、本当の弟のように”僕も、僕も!”ってせがんでくる、春児のキラキラと輝くピュアな目、ストレートな物言いに、まずは❤ドキュンです😍。アーサ、最高です👍。

そして一緒についてくる玲玲も、負けないキラキラと輝く瞳。もぉおお、可愛すぎますっ😍。

この兄妹の登場で、一気にお芝居に引き込まれます。あまりにも悲惨なボロボロの衣装…、なんでこんなに貧しいのと😭辛くなる気持ちは…、そうそう、同じく浅田先生「壬生義士伝」南部の家族の貧しさに通じます。

占い師 白太太(京 三紗)から、文秀と春児には、昴の星が付いているとお告げを貰います。このお告げは、本当の事なのか?ついつい口から出たリップサービスなのか…。
そんなのどうでもいいんです、物語が進行するにつれ、信じて行動するキッカケになり、壮大なドラマが待っている所が泣けてきます。

だんだんと文秀お兄ちゃんが偉くなってくるにつれ、春児が自分はどうすりゃいいんだと駄々をこねます(カワイイ😊)。でも現実は辛い、辛すぎる…😭。貧しい彼らに最終手段として残っているのが、宦官になることだと。やっぱりそうなのかと…、セリフで理解しました。日本じゃありえない。

元宦官の大総管、やっかみで目をくりぬかれた😱 安徳海(天月 翼)の導きで、春児はその世界へ足を踏み入れます。いや~このやり取りが、本当にカルチャーショックでした😳。でも、元宦官の人たちのいる胡同は、優しい空気に包まれていた。

春児が宦官になった後、母親がなくなり1人になった玲玲。文秀が引き取って一緒に北京に行くことになります。甲斐甲斐しく文秀のお世話をする玲玲が愛おしいです😊。

そして小さなラブロマンスがあるんですよね~😊。眼鏡姿の譚嗣同(諏訪さき)は、玲玲さんに恋しちゃって、ほっこりする場面があります。しかし、譚嗣同と文秀とは違う運命が待っている…。残酷です、ここも泣きました😭。どんな運命が待っているかなんて、本当に分かりませんね。

本格的な京劇に盛り上がる

裏の主役であろう西太后。一樹千尋さんがぁぁぁ、素晴らしいっ😆!

ちょっと京劇の役者みたいな雰囲気もあって、虎視眈々と狙う役人達の前で見せる威厳と、小さい頃から目をかけ、可哀そうな思いもさせたと光緒帝にかける愛情(歌も歌われます!)。ははぁあ🙇って感じです。

その京劇ですが、西太后が京劇が好きで、お気にいりの立ち役(役者)が黒牡丹(真ノ宮るい)。しかし彼はライ病にかかってしまい😢、舞台に出られない。そこで弟子入りしていたアーサ春児の才能をかって、突如呼ばれて「挑滑車」を御前で舞うのです。同じ役者の趙掌案的(星加梨杏)の登場にも、大興奮!

本格的な京劇の場面は、心も踊る、大興奮の連続👋👏👏。私は大好きです、好(ハォ)!

ここから春児が、文秀とは違った形で出世街道を進み、まさに泥沼を這い上がって西太后付となります。

華やかなレビューのごとき

大階段に赤じゅうたんを敷き詰め、金龍が五万といる玉座にすわる光緒帝。そして沢山の豪華な衣装を着た役人・女官達に、まず圧巻!うわぁって声出ます。

中国は本当にスケールが違う。良く映画やドラマにも出てきたり、オリンピックのマスゲーム的な催しも半端ないですよね。あんな感じがします。

お扇子の持ち方、歩き方、日本物とは全く違う、中国物のお作法が観てて楽しい。これこそ宝塚版中国物レビューのような豪華絢爛さです。パンフレットのスタッフの解説をみると、本当に緻密に再現されている事に感動😢。時代考証の賜物、神は細部に宿る。

光緒帝の結婚式も素晴らしい。正室 隆裕(野々花ひまり)と、側室の姉妹 瑾妃(沙羅アンナ)と珍妃(音彩 唯)。この構図は、私がこの時代に興味を持ったファーストステップ、映画「ラスト・エンペラー」でも面白かったなーと。正室とは折が合わないんですよね、大体。。光緒帝と隆裕の仕草がちょっと面白かった。

文秀&玲玲を脱出させる日本ジャーナリスト達

政治クーデターのお話は、この後また配信とか見てから、記事に書ければなと思いますが、この物語に外国人ジャーナリスト、そして清王朝側の人間がスパイ的存在として登場しています。
ドラマでは、小澤征爾の息子、小澤征悦が演じた岡圭之介(久城あす)。社交界の仲間である、鎮国公載沢(咲城けい)とミセス・チャン(夢白あや)。

伊藤博文の助言と、文秀の才能と人格を思い、皆の協力で脱出させることになります。このくだりは面白いですね。思いがけず洋装の文秀と玲玲の船出が観れるなんて。ドラマティックだな~。そして追いかけてくる春児。義兄弟のこの3人がこんな結末になるなんて、そして運命はまだまだ続いていくんだという、ラストでした。

原田先生のお洒落で豪華なフィナーレ

月組「ピガール狂騒曲」のフィナーレが好きでした~。そのイメージもあって、原田先生のショーとは言わないけど、フィナーレは大変楽しみだなと思っていました。

お芝居がコテコテの中国物(再現率)だったので、フィナーレはヌーベル・シノワーズって言うんですかね、斬新でクールでオシャレな感じだなと思いました。

この流れで言うと…、
フィナーレの男は、和希そら(イェーイ)!

待ってましたっ👏👏!赤いお衣装、背中には龍で、銀橋を渡ります!嬉しい。

豪華でチャイナなロケットダンスです。いきなり足を後ろに蹴り上げたのにはビックリした。斬新~、足上げでなく。頭の花飾りが凄いんだ、これが。スケールがね、いつもと違い過ぎて斬新です。

大階段登場で、娘役さんの藍の陶器模様がお洒落なドレスと、アーサの全身陶器柄!スーツも面白い。白と藍色でパッと華やかな場面です。娘役登場率がどうしても少なくなってしまうお話なので、ここは存分に娘役さんを堪能して欲しい場面ですっ!

男役群舞は、これまた斬新で、静けさ漂う黒のチャイナ服に金の紗というか、ふわっとたなびく上着、そして黒い扇子。こんなの初めて~クールで美しいです。この群舞はもっともっと観たいです🙆。なんだろう、「エリザベート」の男役群舞じゃないけど、静かで荘厳な感じがいいです。

そしてデュエットダンス。深い青いお衣装で、しっかりリフトもして、じっくり2人の最後の関係性を見つめる事が出来る構成かと思います。2人が手を繋いで大階段から降りてくるシルエットが見えた時、グッと涙😢でした。(影ソロが羽織夕夏だと聞いて、また感動😢)

エトワールは、原田先生、憎いな~😄。同じくこの公演で退団される、女優・千風カレンさん!ちょっとはにかみながら歌われている所が、可愛かった。

私がブラボー👏👏だと思ったのは、大羽が無かったところです。中国物の世界観を最後の最後まで踏襲した、パレードのお衣装も最高に豪華で美しかった。お芝居だし、羽要らない。

 

という感じで、駆け足で、今語りたい事を書きました。2022年の観劇総決算は、東京での『蒼穹の昴』になりそうです。なんて贅沢なんだ、嬉しい限りです。

※追伸:パンフレットにある「漢字1文字」とっても面白かったです!各々の個性が良く出ていて😉。

で、また笑った😁…和希そら演じる順桂は、💣💥💢 ←これです。確かに。

あのシーンまでの、ソロ曲とアヘン窟のダンスナンバー、そして。。他の場面とはまた違った、静寂と決意を思わせる、美しさもある印象的な場面でした!空の青と、和希そら。蒼穹のそら、でした。

そら、そら、宙組。これ、宙組で再演したらどうだろうか?もう脳内で配役妄想中ですぞよ🤔。なかなか良いと思うんだけどな。

↓こっから読み始めようかな。本を読まなくても面白かった、でも読んだらもっと深まるね。

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