カタリジェンヌ!新しい常識はいつの時代にもある 宝塚作品【まだSTAY HOME】
コロナと共に ”with コロナ” の状況がしばらく続くのでしょうか。
いや、これが新しい常識となっていくのか?ニューノーマル(新常態)と呼ばれるそうです。
先日ニュースでボイスドラマ「カタリジェンヌ」企画を知って、おぉ面白いって思いました。瀬奈ちゃん!(中外製薬さんスポンサード)
- YouTube中外製薬公式チャンネルにて、6月1日より1週間に1回配信(計10作品)
- 元タカラジェンヌ24名、演出家三木 章雄氏等が在宅で作品を制作
- 出演者:瀬奈 じゅん氏、霧矢 大夢氏、壮 一帆氏、涼 紫央氏、美弥 るりか氏等、計24名
YouTubeでの配信で、元月組さん他、様々なOGさんが出演。
声だけでも、その当時のお姿がめに浮かびそう。6月1日(日)より第1回スタートです。楽しみです😀。
演劇にとってのニューノーマルとは…。
これを機に、ファンとして個人的に解消されたらいいなーと思うことは、
・ゆったりとした座席で観劇したい
(前の人の頭で見えないとか、遅刻しても座れるとか、エコノミー症候群にならないとか)
・トイレの行列から解放されたい
・チケット難の解消(転売等の闇問題)
・劇場だけでなく、自宅で観劇できる選択肢が欲しい
(外国の方が観る事も考え、同時通訳、字幕サービスも考えられると思う)
思いつくだけで書きました😊。
ファンの方の生活様式も変わってくると思うので、初めは斬新かもしれませんが、これが意外といいなーとか、バリアフリーでファン層を広げる可能性もある。
IT技術導入が今追い風なので、これが新たな常識となり、更なる商機になるかもしれませんヨ。
とはいえ、劇場での観劇の特別感や、一緒に空気を共有している体験は絶対無くしたくない、必要です!
紀元前より劇場は存在していますし、歌舞伎は400年以上前から上演を続けています。
社会生活の中でなくてはならないものの証拠だと思います。
さて、経済的には第2次世界大戦以降、最大の危機だと言われていますが、世界では歴史的事件が過去幾つも起こっていて、それにまつわる名作小説や映画、そしてお芝居が沢山あります。
そこから立ち上がり、本当の幸せ、大事なものを見つけて前を向く、というように、勇気をもらえたりします。
そんな視点で宝塚作品からガサゴソ探してみました。
完全に個人の趣味ですのでご了承ください🙇。
- 1. 【フランス革命】ひかりふる路(2017年 雪組)
- 2. 【南北戦争】風と共に去りぬ(2013年 宙組)
- 3. 【禁酒法】ONCE UPON A TIME IN AMERICA(2020年 雪組)
- 4. 【トーキー時代】雨に唄えば(2018年 月組)
- 5. 【明治維新】るろうに剣心(2016年 雪組)
- 6. 【独立運動】舞音(2015年 月組)
- 7. 【第2次世界大戦】クラシコ・イタリアーノ(2011年 宙組)
- 8. 【バブル崩壊?】カンパニー(2018年 月組)
【フランス革命】ひかりふる路(2017年 雪組)
フランス革命後のお話ですよね。ロベスピエールが陣頭指揮を執って奮闘します。当初の理想を掲げ、貴族たちを弾圧していきますが、それってどうなの?
行き過ぎた恐怖政治は、また別の人たちから制裁を受ける事になります。混沌とした時代が続いてしまいます。
トップスター望海風斗のお披露目作品として、賞賛から奈落の底に突き落とされ、その先に見えた一筋の光。ワイルドホーンさんの素晴らしい楽曲に幸福に溢れましたね~。
フランス革命のお話は数多ありますが、この「ひかりふる路」で感じたのは、革命とは混沌として輪廻転生であり、それでも頑張って前を向いて生き続けるべきなのかなと、思った事。
貴族が敵となって民衆から制裁を受ける、まさに歴史の歯車が180度変わってしまった事件。革命がフランス以外にも色々な国で起こる時代です。
貴族が身を隠し亡命して生き延びる時代があった。そのおかげで、現代で蘇る事実や美術品、宝飾品の数々が、私たちに夢と潤い、古の煌びやかな時代を教えてくれます。
【南北戦争】風と共に去りぬ(2013年 宙組)
アメリカでは南北戦争がありました。風と共に去りぬは、南部側のお嬢様・スカーレットが、戦争に巻き込まれて、命からがら家族を守りぬき、新しい時代を生き抜くお話。
風共が素晴らしいのは、作家マーガレット・ミッチェル自身、女性作家として色々大変だった事もあり、ご本人の等身大の強さが物語に溢れていると思いますし、綺麗ごとだけじゃない逞しさ、挫折で最後終わる所のリアリティーも感じます。
宝塚版は”宝塚様式美”みたいな舞台になっているので、それはそれで素晴らしいと思います。華やかだった南部の美しさを感じます。マミーやプリシー達黒人奴隷と一緒に暮らしていたから可能だった訳で、戦争前後では生活が変わってしまうのですね。
昔、風共が好きすぎて、風と共に去りぬの続編「スカーレット」を楽しく読みました。スカーレットがこの後どうなるの!!って。面白かったですよ。
【禁酒法】ONCE UPON A TIME IN AMERICA(2020年 雪組)
アメリカが舞台の作品に欠かせないのは、「禁酒法」ではないでしょうか!?史上最悪の法案と呼ばれた禁酒法。おかげで闇の世界が広がる広がる。暗躍したスター達が大勢いました。
つい最近大劇場生中継で拝見した、雪組ワンスアポン…。大変勉強になった。移民たちが大活躍。
しかしそれは長く続かず、禁酒法は廃案。お酒が飲めることは嬉しいですが、闇で稼いでいた人たちは仕事が無くなります。
まともな暮らしに戻るものや、そのまま逃げ切って政界を仕切る重鎮になるもの、今でもアメリカの基盤になっているお話ではないでしょうか。
STAY HOME期間で映画「ゴッドファーザー」をがーっと観ました。
もう、これは全てのエンタメの原点ですねっ!やっぱり名作だ。
今のアメリカは、移民達の頑張りで成り立っている。パートⅡでは、ラスベガスのカジノの元締めの話、キューバとの繋がりが描かれていて、カストロさんの名前もあがる。おお、「チェ・ゲバラ」「オーシャンズ11」って繋がるわけですね。面白い、本当に勉強になる。
【トーキー時代】雨に唄えば(2018年 月組)
このコロナで演劇の未来はどうなるんだろう、、って自分なりに自問自答していた時に思ったのが、この作品。
ハリウッド映画でよく題材に使われる事件として、サイレント(無声)映画からトーキー(トーキング・ピクチャー)時代にかわるお話。
これ、大事件だったと思うんですよね。トーキーなんて流行るはずない!って言うけど、今の私たちにしたら、喋らない俳優なんていないわけで。まさに映画産業が180度変わった事件です。
それを面白く楽しいコメディー作品に仕上げている一つとして「雨に唄えば」です。
一番の犠牲者は、顔だけ良くて声がカエルみたいなリナちゃん(まゆぽん)ですね😁。
これをキッカケに、優秀な女優キャッシーがデビューして、ミュージカル映画が誕生する。映画は更に大きな産業に発展します!
【明治維新】るろうに剣心(2016年 雪組)
日本を舞台にすると、やっぱり幕末からの明治維新!ご維新、ご維新♬ですよね。
幕末の志士たちは職を失い、どうやって明治の世の中で生きていくのか。すっかり西洋人らしく生活様式を変えていく政府の要人達、刀を捨てられず、人を活かす刀との生き方を模索する志士たち。
人切り剣心は、過去の過ちや後悔を振り切って、道場の薫どの・ゆうみちゃんと一緒になる事を選択します。心穏やかな生活を選びます。
江戸から明治への西洋化の波は、いい事も悪い事もあって、混乱の中模索状態だったんですね。ニュースで見ましたが、コレラやスペイン風、結核など、色々な伝染病も一緒に西洋からやってきて、本当に大変だったんだなと知りました。
【独立運動】舞音(2015年 月組)
フランスを舞台にしたオペラやバレエ「マノン」を、ベトナムを舞台にした植田景子先生の作品。
フランス統治化のサイゴン(南ベトナム)にある、高級娼婦マノンと、フランス将校との禁断の恋物語。やはり印象的だったのは、ベトナムの独立運動の足音が聞こえてきて、物語中盤で民衆が一つになって独立活動を行うシーン。
なんだかとても美しいと思って観ていました。アジアの革命。ランタンの光がアジアらしく、誇り高く歌い上げる民衆の場面がとても良かったです。
家政婦だった海ちゃんが、主人のマノンを裏切るシーン。価値観が180度変わる残酷なシーンだと思います。マノンは愛する人を見届けて、ボロボロになって処刑されます。
植民地政策の犠牲になったアジアやアフリカ等。一体何が正しくて、誰が悪かったのか、もはや分からなくなりますよ。史実として歴史を知ることから始めるべきなんでしょね。。
【第2次世界大戦】クラシコ・イタリアーノ(2011年 宙組)
これは個人的な意見で入れ込みたかった😊。
主人公サルヴァトーレは、第2次世界大戦の戦争孤児。手先が器用だと、洋服職人の親爺に引き取られて、一生懸命ナポリのスーツを作る。
もっとナポリスーツを世界に広めるためローマに拠点を移し、アメリカ資本をいれて機械化を試みる。販路は拡大するけど、クラシコ(伝統)の精神はどうするんだよ!という葛藤に揺れる。
ハングリー精神、自分の生い立ちに対する葛藤、そういう精神があるからビッグな人になれる、目指せる。
行き詰っている時に、同じナポリ出身の、字がまともに読めない娘に出会い、ふと忘れてしまったものに気づく。
オープニングからカッコ良くて、スタイリッシュなスーツ満載のオシャレな作品。大好きな作品でございます。
再演を・・・ぜひ・・・🙇。
【バブル崩壊?】カンパニー(2018年 月組)
現代作品でいうと「カンパニー」が面白かったなー。
もう日常過ぎて、180度変わったなんて思えないけど。大きな会社の合併問題、それによって経費削減、出向、スポンサー事業であったマラソン、バレエ興行をどうにか成功させるために、総務部にいた全く畑違いの青柳さんが奮闘します。
アイドルグループ、いや、アーティスト集団「バーバリアン」とコラボして、バレエの練習風景を動画配信する等、自分たちでチケットを裁くためにアイデアを出す。凄くリアリティがあって。
面白がって見守ってくれる、社長や団長の存在が、羨ましくも思いました。
色々な分野の人たちが意見を出し合ってチャレンジしてみる。月並みな言葉だけど、切羽詰まったらやってみるしかない!今まさにそんな状況じゃないでしょうか。
今まで当然だと思っていたことが、一瞬で変わってしまう事がある。
人は、発想を新たに生きていく、次の時代の常識を作っていくことになるのかなー。
まさにドラマティックです。
そして大変な事も苦しい事も、すべて芝居や音楽にしてきた偉人たちが沢山居ます。
私たちは、歴史の生き証人となっていくでしょう🤔。