『シャーロック・ホームズ』感想2 真風ホームズの謎解き英国ミステリーミュージカル




宙組『シャーロック・ホームズ』の感想を書きたいと思うのだが、生田先生の想いが詰まった、細部に渡るこだわりとエピソードに自分が付いていけているだろうか🤔…
(ま、『シャーロック・ホームズ』に限らずですが😊)

個人的な視点でまとめたという事で、実際はぜひ劇場で何度か観て考察してもらうと良いと思う。

簡単なあらずじ※ネタバレあり

ロンドンの街では”切り裂きジャック”という人物が、4人の殺人事件を起こしていた。街は恐怖と不安に包まれている。ロンドン警察 レストレード警部(和希そら)グレグスン警部(留依蒔世) らの捜査は難航している。

探偵シャーロック・ホームズ(真風涼帆)は浮浪者に変装して独自調査。ベーカー・ストリートの子供達ウィギンズ(優希しおん)らと協力し、現場に残された鎖の暗号を掴み、5人目の殺害事件の鍵を握る。しかしそれを先方に悟られ、本当のターゲットを殺害することは出来なかったようだ。

「ベーカー・ストリート221B」 探偵事務所。大家さんのハドスン夫人(遥羽らら)と、盟友ワトスン(桜木みなと)恋人のメアリー(天彩峰里)。警察から政府筋まで沢山の英国主要人が、ベーカーストリート221Bに相談に来る。
当のホームズは変わり者。事件が無いと退屈で、ピストルで遊んだり、ナイフでザクザクやったり(笑)。ハドスン夫人はイライラ。ワトスンは天使のような優しさ。数々のホームズの偉業を書き留め、いつか出版したいと語る。

切り裂きジャック事件は一人では実現しえない組織的犯罪である事から、この犯罪の裏に違う目的があるのではと推理する。残された鎖を見つめる。

アイリーン・アドラー(潤花)がコヴェント・ガーデンでオペラを上演すると新聞で知る。
劇場には大学教授ジェームズ・モリアーティ(芹香斗亜)、兄のモリアーティ大佐(紫藤りゅう)、ホームズ達と兄で政府高官マイクロフト(凛城きら)が集っていた。

ホームズはかつて、アイリーンとボヘミア王が写った写真を探すという依頼で出会っていた。その時アイリーンのピンチを救ったのがモリアーティだったが、その後モリアーティから逃げ続け、結局身の安全のためにイタリア政府主催のオペラに出演する事でロンドンに戻ってきた。

生きていくためも、アイリーンは海軍大佐ウイリアムズ(寿つかさ)に近づき、ヴィクトリア女王(瀬戸花まり)の心臓=潜水艦の設計図を手に入れる。

困ったウイリアムズは、闇の情報機関のモリアーティ達にアイリーン殺害を依頼したが、ホームズに阻まれ5人目の殺害者とはならなかった。つまり切り裂きジャックは、モリアーティ犯罪シンジケートが英国主要人物から請け負った仕事を実行する、仕組まれた殺害犯行集団で、決して捕まるはずがない…。

アイリーンから真実を聞き、ホームズは必ず助けると誓う。

女王はマイクロフト経由で、弟ホームズに設計図を取り返して欲しいと依頼する。そこでホームズはアイリーンや女王と協力し、モリアーティ達の計画にわざと乗って裏をかき、女王謁見のゴールデン・ジュビリーの席でロシア大使(ワトソン扮する)偽暗殺事件を演出し、その後スイスにおびき寄せたモリアーティと一騎打ちで戦いに挑む。

ホームズはかつて恋人フォークナー(愛海ひかる)が殺された事が理由で恋人はずっといなかったが、アイリーンの事は絶対守りたいと、最後の強敵モリアーティとの闘いで命を懸けるつもりだった。

ホームズのお葬式。あれ、また挙動不審な浮浪者が現れる…。アイリーンはそれを見破る😉。

こうやって”名もなきヒーロー”は、全国各地に生きているのだろうなー。

主演3人の役どころ

人を支配する天才モリアーティ

闇の情報組織の操るモリアーティ。天才的で彼なりの知性と美的センスを持っている。フランス革命時の画家の作品を独占収集し、人の一生を眺める=支配する事を望む片鱗がうかがえる。

人を支配したい、究極の欲望。人間とは必ず争うもの。それは人が自分は一番だと思うから。

争いを支配できれば、全てを支配することができる。モリアーティの掌の上で世界中が常に戦争し、武器が売れ、勝っても負けても支配は続く事になる。依頼人は国の主要人物達。正義も見方もへったくれもない。光り輝く英国の裏の顔。二枚舌の大帝国、情報戦の歴史の重みが全然違う。

名もなきヒーローとホームズ

だからこそ、シャーロック・ホームズが息づいている。

更に天才的で人情があり、市民の味方である。人を区別せず、解決方法はスマートで時にサプライズあり、愛する人達を巻き込むことなく解決する。

問題解決が目的だから、ホームズがヒーローになる必要はない。名もなきヒーローで良いのだカッコイイですね~。大きくなった子供みたいに、一心不乱に推理に明け暮れます。

女詐欺師アイリーンが凄い

オペラ歌手として、女スパイとして、女一匹狼のようなアイリーン

不安定な時代だからこそ、そう生きるしかなかったのかもしれないが、時代の流れを読むセンスがあり、でも完璧な悪には成り切れない女性らしさもある。

駆け引き上手で大変魅力的。高官達も騙されちゃうよね…。ホームズの物語に大輪の花が咲いた、最後はホームズのラブロマンスで締めくる展開でした😃。

光と霧深きロンドン

切り裂きジャック事件の謎解き

4人の切り裂きジャックが登場し、被害者の女は退団者の花音舞、綾瀬あきな、里咲しぐれ他が担当。次々と殺されていく様と、実は組織犯罪でした~(ちゃんちゃん😋)っていう謎解き解説場面と。スピード感があってワクワクドキドキする、ああミュージカルだわ~😆って思う瞬間でした。民衆コーラスが素晴らしく、凄く楽しいです。

地下基地の鎖

見てはいけないモノが沢山ある地下武器工場

僕の城だぞ~😈モリアーティの力の源

鎖モチーフの怖い場面は、アイリーンを苦しめます。眼帯姿の副組長!松風輝、やたら強そうな鷹翔千空、インテリスパイの瑠風輝の場面も迫力がありますよね~。影ソロが効いてます😀。

そしてキーとなる鎖。切り裂きジャック犯人捜しで尻尾(鎖)を見つけ、一旦は逃してしまったけど、アイリーンの出現でまた鎖を手繰り寄せ、スイスの一騎打ちでモリアーティと鎖を繋いで逃さず、一蓮托生…。

ベーカーストリート221B

お馴染みのホームズの部屋なのでしょうか。小道具が凄い!

あんなにごちゃごちゃと(失礼)物が一杯の中で演技するのは、かなり大変そう~。ずんちゃんが山盛りの朝刊を運び、そこからゆりかさんが新聞を広げる一連の動作は、ハラハラします!(落っこちそう)

恋人メアリーがやってきて、すました顔して紅茶を飲んでいる。案外深~い女性ならではのコメントを呟く、峰里ちゃんが私的ツボです😊。

そしてそら警部が怒鳴り声でやってくる。兄のマイクロフトりんきらもやってくる。ロンドンの重要案件はすべてここで張ってればいいんじゃない?楽しい場面です!

オペラ公演&ジュビリー

劇中劇が私大好きで~😍。

イタリアオペラという事で、小春乃さよ、若翔りつ他の素晴らしい美声を聞かせてくれます!ウフフ、客席の方々も含めて華やかな場面です。そこから、主役バーン!アイリーンの登場ですっ😀。

そして豪華なヴィクトリア女王のゴールデン・ジュビリー(記念式典)のシーン。真風ホームズがしっかりタキシード来てお出ましでしたね。そら警部もおめかしして、似合うじゃないか(ホームズより)。

ここの作戦もハラハラドキドキで、お楽しみくださいぃ!

その他の感想は、思い出しながら主なキャスト版で語りたいと思います🙋。

新人公演が楽しみなんじゃない!?

いきなりですが(笑)、この物語の流れを掴んた上で、後日行われる新人公演が楽しみでなりません!主演2人はもちろん、役柄的に遣り甲斐があるんじゃないの~?って思った方はこちら。

  • モリアーティ(芹香斗亜):鷹翔千空

こ、これは、、大変難しい役だと思うけど、こってぃが選ばれた理由がわかる!!色々なアプローチが出来ると思う。

  • マイクロフト(凛城きら):真名瀬みら

いい味出してるんだよね~。飄々としていて女王の信頼も厚く、なんていったってホームズの兄だから、推理も出来ちゃう。素敵な英国紳士を見てみたい。

  • ヴィクトリア女王(瀬戸花まり):愛海ひかる

娘役転向後の新人公演。この配役は鉄板でしょう!瀬戸花まりの威厳は凄かったしチャーミングだった。

  • ハドスン夫人(遥羽らら):花宮沙羅

想像できる😆!ららちゃんのようにホームズとのやり取りはきっと楽しいはず。

  • レストレード警部(和希そら):大路りせ

物凄く未知数😮!そらみたいに銭形警部っぽく行くのかな~、どうなんだろうー。楽しみ。

という事で、一旦ここまで。
謎解きミステリーなので、あまりネタバレしない方が良かったかもな…と思いつつ👩。

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