名作宝塚の海外ミュージカル作品ベスト15(個人の感想)【STAY HOMEの先 つれづれ】
緊急事態宣言が5月31日まで延長されました。
中間報告の踏まえて前倒しで解除される可能性もあるかもしれませんが、人口の多い都道府県については、引き続き自粛という事になるのかな。
大人数を収容する舞台での催し活動は、どうやって「新しい生活様式」に沿って、出口対策を見つければいいのだろうか🤔。
1人、2人芝居とか、ダンスやパントマイム(会話しない)ならOK?朗読劇なら距離を保てるかな。
映像を使ったり、演奏やコーラスは、録音を流したり、それこそ分散させてリモート参加とか🤔?
劇場はバウホール位の規模から、とか?
でも、それじゃ宝塚じゃないよね…。
え、新たな宝塚のカタチが生まれるの!?
動画配信、生中継の実施は既に行われていますが、宝塚100%の装備で上演が可能になるには、どの位期間がかかるのか。舞台上にいる人だけじゃない、スタッフの人数も膨大だと思うし、まさに総合芸術ですからね。
100%でなくても、60%、70%でも、逆にそれも見てみたい。
例えば昔、トップさんが大羽根付けないショーもあったし、シャンシャンがないシンプルなものもあった。それが作品のテイスト、というものもあった。
今後、先に終息が見られるかもしれない海外の事例が参考になるでしょうか。でも残念ながら、本場ブロードウェイやウェストエンドでの再開の話はまだ聞こえない。
宝塚含め新作・大作ミュージカルを、毎日上演できていた事の素晴らしさを、改めて実感します😢、つれづれでした。
もう少し我慢が必要ですが、私が好きな海外ミュージカルで、宝塚でも上演された名作ベスト15を個人の感想でリストアップしました。
宝塚版ということで、演出家先生も大変重要です。1.作曲家、2.演出、3.直近の主演(再演回数)。
- 1. No.15 ON THE TOWN(2019年 月組)
- 2. No.14 TOP HAT(2015年 宙組)
- 3. No.13 20世紀号に乗って(2019年 雪組)
- 4. No.12 I AM FROM AUSTRIA(2019年 月組)
- 5. No.11 ドン・ジュアン(2016年 雪組)
- 6. No.10 雨に唄えば(2018年 月組)
- 7. No.9 THE SCARLET PIMPERNEL(2017年 星組)
- 8. No.8 WEST SIDE STORY(2018年 宙組)
- 9. No.7 1789(2015年 月組)
- 10. No.6 グランドホテル(2017年 月組)
- 11. No.5 ガイズ&ドールズ(2015年 星組)
- 12. No.4 ミー・アンド・マイガール(2016年 花組)
- 13. No.3 ロミオとジュリエット(2020年 星組予定)
- 14. No.2 ファントム(2018年 雪組)
- 15. No.1 エリザベート(2018年 月組)
No.15 ON THE TOWN(2019年 月組)
- レナード・バーンスタイン
- 潤色・演出:野口 幸作
- 珠城りょう&美園さくら 初演
はい、バーンスタインですね~😄。アメリカ音楽といえば、バーンスタイン。
2019年月組でオン・ザ・タウンを観る事ができました。しかも東京フォーラム&梅田芸術劇場と2回楽しめました。たまさく、ブロードウェイ・ミュージカルのゴールデンコンビでございます!
「ニューヨーク・ニューヨーク」のような耳慣れた海外ミュージカル音楽&ダンスと、明るいストーリーに浸れる王道です。
演出は野口先生。本場ミュージカルに忠実に再現していたと思いますし、キャスティングも良く、今の月組の実力発揮という感じでした。
No.14 TOP HAT(2015年 宙組)
- アーヴィング・バーリン
- 脚本・演出:齋藤 吉正
- 朝夏まなと&実咲凛音 初演
笑った宝塚作品でも登場していますが、アステア&ロジャースのミュージカル映画のゴールデンコンビ作品を、まあみりコンビで大成功させました。
「ヘブン」「トップハット」など、宝塚スペシャルなどでもおなじみの歌がいいですね。
齋藤先生の演出で、とにかく楽しい、コメディー作品となっています。
アステアのように優雅に踊ることが必要なので、この作品の再演は、演者を選ぶなと思います。
No.13 20世紀号に乗って(2019年 雪組)
- サイ・コールマン
- 潤色・演出:原田 諒
- 望海風斗&真彩希帆 初演
あー、もう一回観たい!こちらも笑った宝塚作品。ブロードウェイミュージカルの王道のような作品だったと思います。
原田先生が演出で、古き良きアメリカを舞台に、シンプルな列車のセットを用いた楽しいコメディーミュージカルでした。雪組のコメディー要素も相まって、だいきほの新たなコメディ要素に感動した作品でした。
No.12 I AM FROM AUSTRIA(2019年 月組)
- ラインハルト・フェンドリッヒ
- 潤色・演出:齋藤 吉正
- 珠城りょう&美園さくら 初演
ついこの間でしたね、ウィーンミュージカルの日本初演版。現代が舞台となっているハートフルコメディー作品。私はこの作品が、本当に心に残りました。
たまさくコンビだからこそ実現できた、リアリティある現代のウィーンの物語。
バラエティに富んだ音楽の数々で、今まさに抱えている現代人の問題を作品に投影されていて、凄く考えさせられる、心に刺さる作品でした。
この作品に挑む宝塚としては、かなり挑戦だったと想像します。こちらも齋藤先生です!
No.11 ドン・ジュアン(2016年 雪組)
- フェリックス・グレイ
- 潤色・演出:生田 大和
- 望海風斗 初演
だいもんといえば「ドン・ジュアン」。代名詞のようになってますでしょうか。
コメディのだいもんより、やはり狂気を孕んだ男を演じさせたら天下一品のだいもんが最高でしょう!
ロック音楽との相乗効果、フレンチミュージカルの楽しさも一緒に感じられた作品です。
生田先生のだいもん愛が詰まった作品で、出演者誰もが印象に残っているという名作です。
今後、宝塚での再演ってあるのかな…。是非観たいよねー。
ベスト10からは、宝塚版として再演を繰り返している作品が主になります😀。
No.10 雨に唄えば(2018年 月組)
- MGM映画より
- 演出:中村 一徳
- 珠城りょう&美園さくら 再演3回目
王道ミュージカル「雨に唄えば」を宝塚でやるのか!?初演・安蘭けいの上演を知った時に唸りましたね。
安蘭けいが宝塚に残した貢献度って、本当に計り知れないと思います。
たまさくコンビで月組でも再演されました。美弥ちゃんとの3人のコンビは最高!でした。
そして忘れてはいけない、輝月ゆうま演じるリナちゃんの存在が、この作品を上演するにあたってのキーポイントです😁。
なんといっても、雨に濡れながらステップを踏むみながら歌う「Singing in the Rain」が一番の見せ場です。
No.9 THE SCARLET PIMPERNEL(2017年 星組)
- フランク・ワイルドホーン
- 潤色・演出:小池 修一郎
- 紅ゆずる&綺咲愛里 再演3回目
ここから、小池先生が登場です。海外ミュージカルといえば小池修一郎先生が手がけたものが多い。スカーレットピンパーネルもその一つ。
私は宝塚版が初見だったのですが、フランス革命からの流れで、貴族側と革命側、両方が楽しめて、宝塚にも親和性のあるフランス革命の話で、もう最高じゃないかっ!って感動したことを覚えてます。
しかもパーシーの扮装がコメディー要素がたっぷりで。
再再演の紅パーシーを観て、
スカピンって、コメディーなの😊?
と思った位です。今後も新たなリーダー・パーシーが誕生する事を望みます。
No.8 WEST SIDE STORY(2018年 宙組)
- レナード・バーンスタイン
- 演出・振付:ジョシュア・ベルガッセ、演出補:稲葉 太地
- 真風涼帆&星風まどか 再演5回目
バーンスタインの代名詞、ハリウッド、ブロードウェイでもNO.1のミュージカル作品といえばコレ。ウェストサイド物語ですよね。
「トゥナイト」「マリア」「アメリカ」「クール」そして最後の「Somewhere」名曲揃い過ぎる。
宝塚では1968年に初演、次に20世紀最後の目玉として再演されましたが、その後20年再演されてこなかった、ほぼ幻の作品をミュージカル。
本場の先生も参加し、型に忠実に演じなければいけない作品なんだと思います。
WSS宝塚バージョンを観たのは、この宙組版が初見で、フォーラムと梅芸で2回見る事ができました。
個人的に幼いころから何度も見ていた作品なので、感動で涙しっぱなし。組子は相当頑張ってました!
男性だけでの大変なダンスナンバーを、女性だけで上演する事の凄さ、カッコいい宙組メンバーが際立っていた。なんといっても、ゆりかトニーと、まどかマリアのお似合いで最高でした。
稲葉先生の演出でしたが、この後「アナスタシア」まかまど&稲葉先生のタッグが決まっています。楽しみにしていますよー。
No.7 1789(2015年 月組)
- ドーヴ・アチア
- 潤色・演出:小池 修一郎
- 龍真咲&愛希れいか 初演
フレンチミュージカルの大劇場作品で、一番の面白さを誇る作品だと思ってます。
フランス革命を扱う歴史ミュージカルではあるものの、ロック音楽と現代的な演出で、若者の勢いを感じるミュージカル。客席との一体感も感じられるし、色々な海外ミュージカルを宝塚は上演してきましたが、これもまた一つの新しい形が生まれたなと、思ったミュージカルです。
小池先生の演出のもと、東宝系では何度か再演されていますが、宝塚ではまだ2度目の上演は叶っていない。今後期待しています!
No.6 グランドホテル(2017年 月組)
- 追加作詞・作曲:モーリー・イェストン
- オリジナル演出:トミー・チューン、演出:岡田 敬二、生田 大和
- 珠城りょう&愛希れいか 再演2回目
グランドホテルが凄いのが、本場ブロードウェイの演出家、トミー・チューンさんが直々に教えてくださったこと。宝塚もここまで来るんだ~!!って感動しました。
ただ初演は舞台で観る事が出来ず、版権の問題で映像化もされず、素晴らしいという噂だけを聞くだけで、悔しい思いを後からしました。オークションで当時の録音CDをゲットし、リピートした思い出が。
たまきちお披露目公演として再演されたことに感謝します。映像化もされましたし。
音楽だけで80%位満足できるこのミュージカル。映像で見たらどんな気持ちになるだろうとワクワクしたものです。
案の定、前奏が流れるだけで、全てが音の記憶とリンクして脳内と舞台がサラウンド効果状態で、しかももの凄い良い席で観劇ができて、とんでもない状況となりました~😂。
No.5 ガイズ&ドールズ(2015年 星組)
- フランク・レッサー
- 脚色・演出:酒井澄夫
- 北翔海莉&妃海風 再演3回目
どうしてもガイズを入れたかった。
これも名作です。初演月組です。大地真央ですっ!
何といってもこのミュージカルは、
難しい。歌が、間が、難しい(はず)。
演者が粋でないと演じられない。譜面通りでは面白さが半減してしまう。
大地真央が是非やりたいと直談判したという逸話をどこかで聞きましたが、真央だからスカイがカッコ良く決まる。うたこさんだからネイサンができる。このコンビですよ。
観劇は叶わなかったけど、カッコよすぎる真央のパンフレットを入手して、しわくちゃになるまで、枕元に置いて熟読してた昔を思い出します。↓これね。
星組再演、みっちゃん&紅、そしてふうちゃん&まこちゃんのガイズ&ドールズ。配役を聞いて唸りました。
これは、イケる!!と。
奇跡の再演でしたねー。みっちゃんお披露目がこれかと。とっても、とーっても、コメディで、しかもみっちゃんが、真央みたいにカッコ良くて、先輩スカイ・紫吹淳の教えも忠実に、見事だったと思います。
以降のベスト4は、もう宝塚と言えばコレ!という代表的な海外ミュージカル作品です。語る言葉は必要なし。
まさに、レジェンドです✨。
No.4 ミー・アンド・マイガール(2016年 花組)
- ノエル・ゲイ
- 脚色・演出:三木 章雄
- 明日海りお&花乃まりあ 再演9回目?
初演は1987年です!30年以上前から宝塚で上演されているのですね。
大劇場以外の劇場でも再演が多く、回数を重ねるごとに深みを増すミーマイ。まさに、レジェンドです。
No.3 ロミオとジュリエット(2020年 星組予定)
- ジェラール・プレスギュルヴィック
- 潤色・演出:小池 修一郎、演出:稲葉 太地
- 礼真琴&舞空瞳 再演5回目
割と最近で2010年初演。宝塚で定番化されたフレンチミュージカルで、王道の物語・ロミオとジュリエット。誰でも知っているストーリーを、現代的なロック風で宝塚ファンも虜にした作品です。
あー、まこっちゃんロミオが舞台に現れた日には、アフターコロナの夜明けを感じるかもしれません(勝手に)。
No.2 ファントム(2018年 雪組)
- モーリー・イェストン
- 潤色・演出:中村 一徳
- 望海風斗&真彩希帆 再演4回目
初演は2004年 宙組和央ようか&花總まり。ゴールデンコンビだからこそ生まれた名作オペラ座の怪人伝説の宝塚ミュージカル版ではないかと思います。
それが後世に引き継がれ人気もあり、こうやって今でも舞台で観れる事に感謝です。
トップスターが怪人であるという、このアンチヒーローの悲哀と美しい音楽が、観る私たちの琴線をくすぶるのでしょう。
No.1 エリザベート(2018年 月組)
- シルヴェスター・リーヴァイ
- 潤色・演出:小池 修一郎
- 珠城りょう&愛希れいか 再演10回目
アンチヒーローの代表・トート閣下。初演1996年の一路真輝のインタビューは色々な機会で耳にしましたが、この作品がまさか宝塚での人気No.1になるとは、夢にも思わなかったかもしれません。
エリザベートの物語は史実である事と、本番ウィーンの美しい音楽と現代的な演出と相まって、当時の私たちに鮮烈な余韻を残してくれたのだと思います。
再演回数も多いし、東宝版だけでなく、全世界でも上演されています。
ちなみに私が初めて見たエリザベートは、2005年月組 彩輝直トート閣下(ゆうひさんルドルフ)でした。是非観た方が良い!と勧めてくれた友人に、今も感謝です。
様々なトート、シシィ、フランツ、ルドルフ、そしてルキーニに出会える。まさに一期一会。
宝塚は、ブロードウェイだけでなく、フランスやウィーンのミュージカルなど、バリエーションが豊富なんですね。この15作品の倍以上の海外ミュージカルを宝塚では上演しています。成功したもの、ちょっとイマイチだったもの、色々試した上で、再演作品として宝塚に存在し続けるでしょう。
これからも宝塚の名作!宝塚版は最高!というような、海外ミュージカルへのチャレンジを期待しています。
まさに夢物語です。この夢が続くように、今は我慢しながらしっかり充電して、色々と心も体も温めておきましょう!